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新ダンジョン発見者の権利

ーーー砦二階ーーー


ダンジョンから戻った三人は爆睡していた


ゴブリンに刺激された新米剣士クリス、エド、サロモの鍛錬しているであろう、かけ声が表から聞こえる


鶏小屋からはロゼを中心に子供たちが集まってキャッキャ、キャッキャしている声が聞こえる


食堂からはマリーの焼く、パンの匂いだけがする


「痛てててて、筋肉痛だなこりゃ」


レオンの大きな独り言で二人も目を覚ます


パトリックは寝ぼけてる


「もう朝か、、、、」


「夕方だろ!!」 2人つっ込む


「そんな、、、要塞のような安心感に包まれ深く寝ていたんだから、いいじゃないか?」


「食堂で豆茶飲みながら話そうぜ」


「うんうん」X2


何時もの席に二人が座る、いつものように俺が豆茶を入れる、マリーの邪魔はしない


「新ダンジョン発見のニュースが広まればこの辺りは街になるんじゃないか?」


「確かに、オルレイン公爵領にある二つのダンジョン周辺はどちらも栄えているらしいな」


「ここは街にかなり近いし、乗合馬車もすぐそこ通ってるからな、壁の内側は空き地なんてない、この周辺は間違いなく栄える」


「他の二つは一泊野宿しないとならない山奥だって、アル兄ィも言ってたよな」


 ーーー食堂の晩御飯ーーー


焼いた角うさぎ肉の薄切りが乗った平べったいパンがテーブルに並んだ


「頂きます!」X20


晩飯食べ終わったら、食堂にみんな居ることは多い、釜土の火でここだけ明るいからだ、俺は枝に火をつけ一周木柵の上から確認に行く


新米剣士たちもついてきた、何年も前の話だがスラムでの年長、年少の境目は何かと、兄達に聞いたことがある


マリーに続いて、この新米剣士3人も年長入りだ、実際の年齢は関係ない


 ーーー翌朝ーーー


六人で木柵の階段を走ってる、初めはきつかったが慣れてきた


木剣で素振り200回、終われば水浴び、ここに引っ越した時に貰った石鹸も随分小さくなった


畑も順調なようだ、パトリックが最初に買ってきた野菜の種に、ニンジンがあったがマリーの「ニンジンは要らない」の一言で植えられていない


食堂に入ると深い皿に何時ものスープ、パンは無いがスープに焼かないで煮たパン生地がクルミぐらいの大きさでゴロゴロ入ってる


「頂きます」X20


レオンが大きな声でいう


「ああ、この小麦粉丸めたの滅茶苦茶美味いな」


「焼くより早いから、やっただけ」


マリーが言う


「パンもいいけど、これもホントに美味いな、な?お前らも思うだろ?」


「うんうん」

子供たちも頷いた


マリーがご機嫌になった、レオンの完全勝利である、珍しい



 ーーー冒険者ギルド二階、支部長室ーーー


今、目の前で興奮してる厳ついおっさんがここの支部長、ギルマスだ


名前はなんだっけ?そんな事はどうでもいい


少し時間を遡る、、、ゴブリンの魔石と右耳を出し、我が家の庭にゴブリンが出た話をし


新ダンジョンを見つけて、そこのスケルトンが落とした魔石だと出した途端


ギルド嬢が「新ダンジョンを発見?!」と大声で叫んだ


大騒ぎになって、この部屋へ連れて来られた


1指名依頼を受けられる高位の冒険者に調査依頼


2冒険者ギルド本部に報告


3領主様へ新ダンジョン調査組織立ち上げ報告


4スケルトン魔石鑑定


もろもろ忙しそうだ、ただ座って待ってるぐらいなら中古道具屋にでも行きたいんだが?砦往復できるぐらいの時間、放置されている


ドンドンドン

勢いよくドアを叩くと同時に職員が入って来た


「ギルマス!スケルトンの魔石の鑑定終わりました、間違いなくダンジョン産です」


「よっしゃーーー!これで無理して買った家の借金が終わる!」


ギルマスは自分本位な人間の様だ、管轄内に新ダンジョンが見つかるとボーナスが出るらしい


「ダンジョンのより正確な位置を教えて欲しい」


応接セットの中央にテーブルに地図が置かれた


訓練所と書かれた我らの砦もちゃんと乗ってる地図に


「この沢を登って、この辺ですね、入口の傍に石三つ、重ねて置いてるので見逃す事は無いと思います、左右崖なので迷うこともないし」


「沢にはこの辺りから入った方がいいですよ、これより下はゴブリンの死骸ありますから」


「ゴブリン討伐も新ダンジョン発見、スケルトン討伐と抱き合わせで処理してやる、これで特例でEランク昇格だ」


「まあ冒険者辞めても一生遊んで暮らせると思うがな、はっはっはっは」


ギルマスは上機嫌だった、一生遊んで暮らせる?うちには養わなきゃならない子供がいっぱい居るんだが、まあいい


コンコン


「失礼します」


ギルド嬢がレオンに袋を渡し、「これはゴブリンとスケルトンの分よ、新ダンジョンはまた後日」、ギルマスに一礼した後、レオンに手を振って出て行った


「裏口から出て行ってもらうからな、それから外套だ、フードを被って尾行に気を付けるんだな」

「多めに入れておいたから食料買い込んでしばらく大人しくしてた方がいいぞ」


袋を開けたレオンが驚いた様子で俺たち二人に無言で中身を見せてきた


「!!!!」x2


金貨20枚ぐらいは確認できた、もっとあるのかな?しばらく潜伏生活にも困らないだろう


「それでは失礼します。」X3


普段は職員しか使ってなさそうな裏口から出て、いつもの古道具屋に入る


「なんだお前らか!フード被ってるから分からなかったよ、なんかギルドが騒がしいが何かあったのか?」


店主が聞いてくるがとぼけておく


「それよりおやじさん、子供用の真剣なんてないかな?」


「あるぞ、お貴族様のお坊ちゃまが剣術学ぶ用のが、子供に剣術教えれる裕福な家は中古なんて買わないからな、うちの不良在庫だ」


「そりゃよかった、程度のいいヤツ3振りちょうだい、後ボウガンも4丁」


「あいよ、矢は要らないのかい?そんなに在庫は無いんだが」


「ああ貰う、全部でいくら?」


「剣は職人が鍛えた鍛造品だからな、でもまあ売れないしなあ、、よし金2銀1でどうだ?お前らの剣より高級品なの分かってくれよ」


「それでいいよ、はい金2銀1」


「またよろしくな」


俺たちは店を出て屋台街に向かう、ベーコン多め、キャベツに瓜、塩、コショウそして最後はやっぱり


「おやじさん、こんにちは!」


串焼き屋のおやじだ


「おう来たか!何本だ?」


「20本で」


「お前らギルドの帰りか?新ダンジョン発見で大騒ぎみたいだな、何か聞いてないか?」


「それ俺たちなんだ、昨日見つけた」


串を見ながら喋ってたおやじが手を止めてこっちを見る


「あ?年寄りをからかうもんじゃないぞ!」


「いや本当、この外套はこっそり帰る為にギルマスが貸してくれたんだ」


「そりゃすげえな!一生安泰だ!領主様から褒美とダンジョン収入の何割かはダンジョンが枯れるまで貰えるぜ、こ、、こ、、これで、、チビ達も一生、、、安、、、たい、、」


やばい!おやじさんの涙腺が崩壊した、泣きながら串肉焼いている、、、


「じゃまたね」X3


さっさと焼きあがった串焼きを受け取ると逃げるように帰った


レオンは一生安泰とかそんな話より、職人が作った剣に興味があるらしい、抜いて眺めらがら歩いてる


「これが貴族の剣かあ、古くなった油の匂いはするが何とも美しいな」


パトリックがレオンに言う


「領主様の褒美がどうの言ってたよな、いい剣頼むのもいいんじゃないか?いっぱい余ってそうだ」


「おう!それがいいな、新米の方が隊長よりいい剣使うなんて聞いたこないし」


砦に帰ると木剣を構えた新兵が木柵の上に立っている、見えなくなった


すぐ扉が開いて三人が出迎える


「お帰り!兄ちゃん」


「今日はとっておきのお土産があるぞ」


「食堂にみんな集めて、串焼き買ってきたから」


「はーーい」X3


新米剣士は駆けて行った



 ーーー食堂ーーー


「頂きます!」x20


「お前ら食べながら聞いてくれ、兄ちゃんたちはしばらく出かけないことになった、それとお金も少し余裕が出来たから欲しいものがあったら言うように」


「「ウァーー!」」


「ただクリス、エド、サロモ!お前たちの希望は聞くわけにいかない」


「エーーーーっどうして俺たちだけ?!」


「なぜならもう用意してあるからだ!」


「レオン隊長から剣を授与する、鍛錬に励むように!」


「え?!俺??」


「エヘン!そういう事だから、お前らに真剣を贈る、むやみに抜くなよ、ゴブリンが来た時みたいな緊急の時以外持ち歩くな、分かったか?」


「了解であります!レオン隊長!」x3


「よし、忘れるなよ」


そう言って順番に剣を渡した、目がキラキラしてる三人に


「ああそうだ、左端の倉庫空いてるからテーブルとイス入れて騎士団の詰め所にしたらいいよ」


「おおパトリック冴えてるな、年少は立ち入り禁止にしてそこでだけ剣を抜いてもいいぞ、俺たちが剣稽古つける時は抜いてもいい」


善は急げと空の倉庫にテーブルとイス8つ、来た時は食堂に積んであったものだ、棚もあったから入れて年少の届かないところにかんぬきを付けた


新米剣士達は完全に舞い上がっていた、いつまでも剣を眺めている


お読みいただき有難うございます

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