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王都二日目~ベスト4


 ---闘技場ーーー


午後は一部の二回戦の後、三回戦になる

流石に三回戦だとあっという間に決まる事も無く、待ち時間も長い

無事4人は残り32人の中に入った


「残ったのって同じ道場の4人組みたいなのが多くない?」


「言われてみると4つの道場の4人組が16人居るな」


「向こうはそれぞれ顔見知りっぽいね、大会の常連なのかな?」


「早く帰ろう、海のデカいカニが待ってる!」


「そうだカニだ!忘れてた!」


「兄ィ達早く帰ろう!」


「やれやれ、明日の対戦相手よりカニかい?」


「そりゃカニでしょ?」「対戦相手は食べれないし」


冒険者風に変装した護衛の騎士団員もアルマさんも笑ってる

何だか恥ずかしくなった


 ーーーオルレイン公爵邸別館ーーー


「お帰りなさいませ」


使用人の人たちが迎えてくれる


「カニは外で食べるのかな?」


庭には純白のテーブルクロスにロウソクが立てられ花も飾ってある

食器にグラス、整然と並べられたテーブルの傍らのは

グリルが2台、炭を起こし始めたところだった


「皆様お帰りなさいませ、どうかしら?張り切って準備しましたわ!」


公爵夫人は大人しめのドレスで使用人に指示を出している


「お風呂も準備出来てますわよ」


「それじゃあ、お風呂に入らせていただきます」



それからの夕食は見た事の無い物ばかりだった、カニはとんでもなく大きく

脚はロゼの手首より少し細いぐらい


「でっかいなー」「真っ赤でね」


料理人の人が包丁を入れてくれてるので食べやすい


「このカニ美味しい」


皆夢中だ、こんな美味いものがこの世にあったのか!衝撃だ!!


「海の物も気に入ってくれて嬉しいわ」


何やら魚も焼いてる様だ、海は魚も泥臭くないのか?これも大きい


「この魚も美味しいわよ」


皆躊躇してたが食べてみると美味かった、臭くない

次から次に海の物が焼かれて出てくる


「あれは何だろう?不思議な形をしてる、魔物か?海の魔物なのか?」


「ああそれね、イカと言って美味しいわよ、脚がいっぱいでしょ?」


夫人は美味そうに食べているんだから大丈夫なんだろう


「独特な食感だな、でも美味い」


皆無口になって食べることに集中してる、静かだ


夫人はもう食べないみたいで紅茶を頼んでた、食べるのに夢中な皆を

ただ見てる、ここは年長者として話し相手にでもなろう


「薔薇って何種類ぐらいあるんですか?」


メイドさんたちが一瞬ビクンとした気がする


「それがね数万とも数十万とも言われているわ、色が少し違うだけで

違う品種だと扱われる事もあるし、、、」


ここから3時間、公爵夫人の独演会が始まった

聞いてたのにうかつだった、ロゼが眠そうだとアルマさんは早々にとんずら

便乗するように二番隊、マリーもとんずら

レオン、パトリックは一時間前まで居た


「あら、もうこんな時間ね」


と言うまで3時間、今日一番頑張ったのは俺だ



ーーー闘技場、二日目ーーー


今日は昨日より空いている、敗退した選手とその応援は帰ったのだろう


「兄ちゃん達、初めて見るが強いね、頑張れよ」


なんて声も掛けられてる


「今日は誰からだ?」


「今日もクリスからだな、頭一つ大きな相手だぞ」


「クリスは一番小さいからな、スピードでどこまでいけるか」


「始め!」


クリスは動かない、相手は身長差に安心して飛び込んでくる

手数で押すきか?クリスは背を向けてる側なので表情は見えない


突きで沈める気か?腹回りに繰り出す棒の速度は速い

全部しのいでいるが、厳しいか?


「やっちまえー」


向こうの声援が聞こえる


「クリスー!イケー!」


レオンが吠える


伸びながら素早く繰り出すクリスの棒が肩に当たる

また当たった、冷静さを欠いて来た対戦相手の顔は良く見える


「クリスはあんまり足、動いてないな」


尚も相手は突きにこだわってる


「アッ!クリスが倒れた、いや違う」


棒に上半身を預け、左足は着いたまま、右の低い蹴りを脛に当てた

異常に柔らかい体の自由度は高い


たまらず下がる相手選手、もう一発来ると思わせる低い姿勢

視界を塞ぐように伸びる棒、反射的に相手の棒も上がる


棒を着いての両足蹴りだ、全身のバネがガラ空きの腹に直撃、

後ろにひっくり返った


「勝負あり!」


おう!またリスクの高い技を


「よくやったクリス!」


「クリス凄かったね、大きい相手に」


「全員やらなきゃならない流れになってないか?両足蹴り」


「マリーとサロモはやらないだろ、さすがに」


「いや分からんぞ、二人ガン見してたからな」


次はマリーの番だ、32人の中で残ってる二人の女子が当たるという試合


「始め!」


今度は激しい打ち合いだ、革の袋と詰められた綿で意外と負荷が増える

押され始めた相手はステージ隅に寄らない様に円を描きジリジリ後退してる


だんだん遅れる様になった相手の体に棒が届く、相手はきつそうだ

次第に棒が顔の前に行くようになる、腕や肩に当たる回数も増えた


「あっやったわ!」


マリーも棒を着いて飛んだ、両足蹴りだ

ステージの外まで飛ばされた相手は立てない


「勝負あり!」


「楽に勝そうだったのに、なんでやったんだろ?」


「うーん、、マリーだから?」


「そういう事だな」


サロモはもうステージ上だ、自分だけ両足蹴りやってない

ここでやるのはリスクが大きいだろ


「始め!」


対戦相手は利き手側を長く持って剣のような構えだ

サロモも真似して利き手側を長く持ち木剣のような打ち合いが始まった


「相手は元々剣術やってたのかな?」


「そんな感じだね」


いつの間にか真ん中に持ち直してたサロモの左の突きが

相手のみぞおちに綺麗に入った


「うっ」


これはたまらない、息が止まり膝を着く


「勝負あり!」


「今の勝ち方は玄人好みじゃないか?」


「うん、武人て感じだったな」


次がエドか?相変わらず緊張感の無い男だな


「始め!」


「完全に蹴り警戒してるな」


「ああ、間合いが遠い」


強引に押していく、フェイントに釣られ叩かれ続ける相手選手

尚も手数で押して相手は場外へ


「勝負あり!」


「あっけない試合だったな」


「それだけ強者のオーラが強かった?」


「かもしれないな」


これで16人となり、あと二回勝てばトップ4独占だ


「いけるのかな?」


「いけるんじゃないか?」


パトリックもレオンも余裕っぽい顔の4人を眺めてる

案の定、次も危なげなく全員勝った


「これはスタミナの差じゃないか?」


「砦の階段が効いてるって事?」


「それと骨のスープか?骨が強くなるとか」


「アレンのヒールも効いてるんだろ」


8人から4人に、危なげなく全員勝利してしまった

ここからは同門対決、誰が走って帰るか決定戦だ


クリス対エド


中々勝負はつかない、隙の大きな両足蹴りが通用しないクリスの速さ

エドもそれは知っている

最後は棒で足を刈りエドの勝ち、すべて自分より大きな相手と戦ったクリスは立派だった


マリー対サロモ


こっちはあっけなく勝負がついた、足を刈りに行ったサロモの蹴りを

棒で防がれバランスを崩したところに棒で一突きされ手を着いたサロモ

タイミングが悪かった、サロモ次は頑張れ


三位決定戦が先に始まる、クリスとサロモだ


「どっちだ走って帰るの!」


二人の目の色が変わる


「始め!」


激しい打ち合いが始まる、どっちが勝っても不思議じゃない五分五分の二人


勝負は中々つかない、もう30分打ち合いは続いてる

この大会ルールは足腰が強く体の軽いもの同士じゃこういう事も起きるか?

会場もざわめき出す


大会運営が何やら慌ただしい


「待て!」


「大会規則により両者勝利とする、よって両名3位!」


「そういうのもあるんだな」


「じゃあ走って帰るのは無しだな」


せっかく馬車あるしな









お読みいただき有難うございます

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