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棒術パート2

コッケコッコー

  コッケコッコー、、コッケコッコー


早朝だ、雄鶏に起こされるのも慣れたもんで、みんな顔を洗いに行く


パンの仕込みをしながら棒術の先生の話題に


「どんな人が来るのかなあ、長いひげの老人とかかな?」


「うーーん、一見弱そうな若い女の人かもしれんぞ」


「それはないだろう、おじさんだよ絶対」


何て会話をしながらもパン生地の準備は続く


「俺たちも手伝うぞ」


「何すればいい?」


アル兄ィ達も降りてきた、する事もそんなにないんだけど


「じゃあ、そこの木箱、荷車に積んでもらおうかな」


「あとは?」


「そんなにする事も無いんだよね、肉切るのも終わってるし」


「まあ座っててよ」


屋台の準備と一緒にスープも作ってあったので食事も済ませる


「棒も買ってこないと駄目だよね、昨日屋台に行ってないコリン達や

年少の分がない」


「棒ない人は屋台まで行くからね」


食べてる子供たちが「うんうん」と頷く


食べ終わった子供は、鶏に餌をあげたり、卵を回収している


「アル兄ィ達は棒あるから留守番してもらってていいですか?魔石もあるし」


「おう、いいぞ、燻製肉も見てないと駄目だしな」


という事で年少組も連れて屋台に向かったが、屋台の前に誰か立っている


20代ぐらいか?いかにも強そうな大男が背中に大剣、左手に棒を持っている


「あれ棒術の先生かな?」


「じゃないかな、冒険者ギルドじゃ見ない顔だな」


「あんたらが棒術習いたいって言う肉パン屋か?」


「はい、よろしくお願いします」


「師匠に頼まれてな、午前中だけ教えることになったリクってもんだよろしくな」


めいめいに自己紹介する


「まだ棒が人数分ないので店が開くの待ってもらっていいですか?それから指導料はいか程でしょう?」


「師匠待ちか、そうだな一回金貨2枚かな、貴族の半額なんだがどうだろう?」


「はい、それでお願いします、お昼は用意させてもらいますね」


下手な貴族より金はあるがお昼や燻製肉のお土産で納得してもらおう


「昼付とは嬉しいね、午後からはまた別の所で教えてるから時間も無いんだ」


そんな話をしているとボウおじさんが来た


「おうもう来ておったか」


「師匠の棒待ちですよ」


「今開けるよ、ちょっと待ちなさい」


年少達の棒も手に入り、砦に戻る


「リクさんは、指導の仕事を専門にやってるんですか?」


「ああ、ここ最近は教える事の方が多いな、騎士団にも、たまに教えてる」


「相当強いんでしょうね」


「そうでもないぞ、本当に強かったら傭兵してるからな」


そんな話をしていると砦に着いた


「ああ、ここか、懐かしいな」


「ここ知ってるんですか?初めてですよ、ここ知ってる人に会ったのは」


「訓練で来てたからな、あの頃は若かったな」


中に入るとみんな棒を持ち待っていた


「じゃあ始めよう、型からだな」


それぞれ間合いを広めにとって先生に向かい合う


「水平に構え、両手は上から握る、肩幅ぐらい」


「1(いち)! 2(に)! いちはフェイントだ、早く出して早く戻す、とにかく早くだ」


「2(に)!で強くだ、とにかく強く振れ!」


「今度は反対だ、1とにかく早く、2とにかく強く」


「1,2  1,2  1,2  1,2」


何回振っただろう?あんまり力が入ってる感じが薄い


「次は水平に持ったまま、利き手だけ下から握れ、右利きの者は右手だけ、

左利きの者は左だけ」


「1,2  1,2  1,2  1,2」


「今度は上段、頭の高さ、中断、腰の高さ、下段膝の高さだ」


「1,2  1,2  1,2  1,2」


「今度は1はそのまま早く振れ2で突きだ、」


「1,2  1,2  1,2  1,2」


こうして昼まで休みなしに続く、とは言っても、ためてる時間もあるのできつくはない


「はい、止めー!」


年少にはきつかったか?そのうち慣れるだろう


「食堂で昼にしましょう、ハムと卵にパンとスープです」


「しかし訓練場にロバが居て鶏が居て畑がある、凄い光景だな」


「まあ色々ありましてね、ベネディクト神父様のお陰で安全に暮らせています」


「重い鎧を着て、あの階段ぐるぐる何周もさせられたもんだよ」


「やっぱりですか?普段の鍛錬に使ってますよ、おかげでダンジョンでは楽ですけどね」


昼食も終わり金2と卵を10個お土産に渡した


「いいのかい?女房も喜ぶよ。じゃまた明日」


「有難うございました」


皆に見送られリク先生は帰って行った


マリーにはきつかったようだ、口数が少ない


アル兄ィ達と年長組、二番隊は自主練を始めてる


「早く!強く!」「早く!強く!」「早く!強く!」


この後彼らの中から二人、留守番を残し狩りに行く

俺は一人荷車に薪を乗せ、ポロとベネディクト神父のこども園へ


年少たちは二回で昼寝しているようだ、棒術で疲れたか?


「ポロ行くぞ」


ポロは短く、角笛のような声で返事する


こども園は今12人ぐらい居るらしい、常に居るシスター二人と信徒のおばさんが時間がある時に手伝いに来てる


タマゴと肉も差し入れに持ってきた


「こんにちは」


教会を先に覗いたが誰も居ない


こども園の方に行ってみる、賑やかだ、子供の声が聞こえる


「こんにちは」


「いらっしゃい、最近よく顔を出してくれるので嬉しいですよ」


うちの年少よりまだ小さい子の手を引いてベネディクト神父が出てきた


「これ良かったら食べてください」


「いつもありがとうございます」


「先に薪下ろしちゃいますね」


うんうんと頷いている


「あ!ロバだ!」


ポロに気が付いた子供たちが次々出てくる


いきなり触る子も居れば、後ろに隠れて覗き見る様に警戒してる子も居る


「大丈夫だよ、おいで」


そう言うとポロが子供たちに囲まれる


「このロバはポロって名前なんだよろしくね」


「お兄ちゃんは誰なの?」


「神父様の知り合いでアレンだよ、よろしくね」


「アレンは何しに来たの?」


「薪持ってきたんだ、お風呂のお湯沸かすのに要るだろ?」


「お風呂はね、順番が決まってるの」


「ああそうなんだ、お風呂好き?」


「この子はお風呂嫌いなんだよ」


と言い一人を指さす。もじもじしてる


30分ぐらいベネディクト神父と話てから、串焼きを買って砦に戻った


広場の小さな時計台の影響で、時間の感覚が最近身に着いた



 ーーー砦ーーー


鐘を叩くと珍しくマリーが扉を開けた


棒術の鍛錬をしてたらしい、全員棒を持っている


「狩りチームは戻ってないのか?」


「まだだね、ウサギも捕って来るとか言ってたよ」


「じゃあ鍛錬しながら待つか」


巻き尺が来てから砦の寸法が分かった、階段を上り下りする走り込みルート


これが一周480メートル、高低差は4メートルより少し低いぐらい


最近は10周してる、角四つへ二方向から上る階段、その中間3面にも階段、


扉のある面には中間の階段は無い


一周で山が7個ある事になる、きついコースだ


そのおかげか剣を振るパワーも段違いになった、足腰は重要だ


棒の基本形を復習していると狩りチームが帰って来た


「ボアとウサギどっちが売れると思う?」


「突然だな、屋台で角うさぎ出すのか?」


「うん、二種類選べるようにしたら、どっちが売れるだろう?って話になってな」


「あーーどっちだろ?分からんな、両方は乗せないのか?」


「一個のパンに、ウサギとボア?それはそれで面白そうだな」


「両方乗せたのが一番売れる気がするな、得した気分になるだろ?」


「うん、、あっ喋ってる場合じゃないな、ウサギは井戸で冷やさないと」


肉の燻製作りと井戸で冷やす作業、革の塩漬けなどしていると


屋台組が帰って来た、残ってもいいクッキーまで無くなって売るものが


無くなったそうだ


みんなで晩飯を食べ、今日も一日が終わる












お読みいただき有難うございます

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