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屋台

今日は朝食を食べた後、一番隊5人で商人ギルドに来ている


壁の外に新たに出来る、屋台街の区画抽選だ


そのうち、屋台でもやりたいなあ、って話から端を発し、今のうちに区画を貰っておかないと後からじゃ難しいだろうって話になったからだ


一度、手に入れておけば商人ギルドを通して期限を決めて貸す事もできる


貸してる期間は賃料の請求等は出来ない代わりに管理費を収める必要は無い


という事で5人で来たんだが


「当たるかなあ、それにしても人が多いな」


周りをキョロキョロしながらパトリックが言う


「大丈夫だろ、一個の区画に5人で申し込んだんだから5倍だ」


壁に貼られた見取り図の番号が当選者の登録番号に代わっていく


「A23号 7487番」


「アッ当たったぞ、俺だわ」


レオンが当たった!


「よし、よくやった」「あとはハズレた人に貸すだけだな」


「いや、いっそ屋台始めないか?面白そうだ」


なんて事をパトリックが言い出す


「ちょっと表へ出よう」


そういうと5人は外に出て緊急会議が始まった


「屋台やるにも売るものないんじゃないか?」


「その辺は何とかなるだろう、普段食ってる物でも売ればいいんだろ?」


「年長組も3人増えたし、やってやれないことも無いか?」


困った展開だ、場所が決まってから売るもの考えるとか、行き当たりばったり過ぎないか?おもしろそうではあるけれど


「俺は手続きに行かなきゃならないけど、どうする?」


「職種は空欄でいいのかな?すぐ食べれる食い物ってことでいい?」


じゃあ屋台やる方向でいいんだな?よしみんなで行こう


こうして手続きに銀1払い、屋台に掲げるプレート1枚貰って商人ギルドを後にした


壁の外の工事をしてるエリアに来ると


「この辺りか?あたしらの屋台の場所は?」


「ああここだろう、広場を作ってるからな」


作業員たちが薄い石を敷き詰める作業をしている、工事中だ


「〈3メートルX5メートル〉って単位がいまいち分からんな、誰か分かる?」


「知らない、今ある屋台街と大差ないんじゃないか?」


 ーーー砦ーーー


木柵の上から二番隊とその上官ポロがこっちを見ている


「兄ィ達お帰り!」


「ただいまーっ」


「みんな食堂に集合ね」


「了解です!」


こうしてわちゃわちゃな会議が始まった


年少組は自分が食べたい物だけ言って飽きたら居なくなる


「まずは何を売るかだけど、200や300は最低でも毎日用意する必要がある」


「そして人数、手間によっては、それなりに人数置かなきゃならない」


「パン焼くだけなら焼けない事は無いな」


「何時も食ってるアレがいいんじゃないの?薄いパンに燻製肉とか乗せたヤツ」


「あれか?あれは一度にいっぱい作れる手抜き料理みたいなもんだぞ」


マリーが言った、ここで返す言葉に「手抜き」は禁句だ


「いやでも美味いからな普通に、いっぱい作るのに都合がいいなら尚更いいんじゃないか?」


レオンは禁句を踏まなかった、人とは成長するものだ!良くやったレオン


「でも燻製肉とか決まった数用意するのも大変だよな、ボアばかり狩れるわけでもないし」


「逆にいいんじゃないの?サンナのウサギ肉の香草焼きの日があっても」


「鶏も増やしてはいるが売るほどは無いしな」


「ボア半身あれば500くらいにはなるか?、燻製は手間だから塩コショウで味濃いめにして乗せてもいいかもな」


ぐうううう


「誰かの腹が鳴ったところで試作兼昼にしようか?」


「そうだな、そうしよう」


「今日のはハムとバジルだよ、油を一周掛けてある」


「いただきます」


冒険者になったからだろうか、勘が鋭くなった、後頭部に殺気を感じる


振り向くと「何でお前らだけ食ってんだ?」って顔のポロが窓から見てる


慌てて畑からニンジンを引っこ抜いて食べさせる、雑草はあちこち生えてボーボーだが食べる気はないらしい


「ここで焼いて屋台まで運べば、当然冷めてるよね?」


「屋台に釜土置いても焼くの大変じゃない?」


「釜土の数も考えないと駄目だな」


「何台でも作りますよ」


「あとは値段だな、みんなで串焼き屋の親父さんに相談してみるか?それからヒヨコだね、狩りだと出れない日もあるだろうから鶏はいっぱい居た方がいいよ、ロゼよろしくな」


「うん、いいよ」


他の年少組には食べる鶏も教えないとな



昼寝が終わった、忙しくない日は大体みんなで昼寝してる


「エリアス、この前、お願いしてた教会のこども園も今日行っていい?」


「水回りがボロボロのやつね、いいよ」


「4枚ぐらい焼いていこうか?ベネディクト神父の所も寄るわ」


みんなで昼食べたのと同じものを焼く、子供たちは出掛けられるから荷車に乗ったり降りたりソワソワしてる


今日は留守番無し、全員でお出かけ


「ここにみんなの屋台出すんだよ」


「へー」


「朝の話、何聞いてたんだ?」


「食べたいものの話でしょ?」


教会は静かだ、教会の裏は忙しそうに作業してる音がする


「こんにちは神父様、土魔法の達人連れてきましたよ、会った事はありましたよね?」


「ああこんにちは!これは大勢様ですね、ちょうどいいタイミングでしたね、腐った水回りの木材は処分したところです」


「ここですね、流し場と水浴び場だけでいいんですか?お風呂も作りますか?」


「お風呂ですか?考えても居ませんでしたが」


「じゃあ小さ目で作っておきます、体洗うお湯を温めてもいいですし」


ここからはエリアスの本領発揮、食事の支度する水回り、水浴び用の配管、お


風呂、壁に屋根、あっという間に出来上がる


工事に来ていた大工もベネディクト神父も驚いている


「いやあこれは驚きました、この年になってこんなに驚く事があるとは、、、」


「器用でしょ?あっそれから塀の外の開発中の所で屋台もやることになりました、これ焼いて来たのでよかったら食べてください」


「これは美味しそうですね、屋台ですか?あなた達には驚かされてばかりです」


「それじゃまた、工事が落ち着いた頃に寄らせてもらいます」


「はい、いつでも大歓迎ですよ」


 ーーー屋台街ーーー


「おっ、来たな、抽選当たったんだって?」


「何で知ってるんですか?」


「商人が大勢集まってる抽選の情報入らないわけないだろう」


「そうなんですね、ところでこれを売ろうと思うんですけど」


「ん?食っていいのか?」


「どうぞ、その為に持ってきたんです、幾らで売ればいいと思います?」


「あんたたちが屋台とはねえ」


隣の八百屋だ


「よかったらどうぞ」


「いいのかい?じゃあ頂くよ」


「どうです親父さん」


「うん、いいんじゃないか?焼きたてで出すんだろ?冒険者の朝飯にはこれぐらいがいいだろう、冒険者街だからな」


「値段はそうだな、鉄6~8ぐらいがいいんじゃないか?鉄8で200売れれば金16だ、税で2割収めなきゃならんが金12以上、まずまずだな」


「親父さん計算速いですね、まるで商人みたいですよ」


「紛れも無く商人なんだが?言うようになったなあ、ところで今日は要るのか?」


「まだ寄る所があるので帰りに寄ります」


「兄ちゃんたち、これ持ってきな」


「ちっと早い開店祝いだよ」


そういうと八百屋のおばさんは野菜を色々くれた


次はヒヨコ屋だ


「ロゼ、メスだけ30買おうか、ヒヨコ屋さんには内緒だよ」


「うん、分かった」


商会の前で買い物したい皆と別れロゼとポロの三人でヒヨコ屋だ


ロゼが欲しいものはマリーに頼んである


「こんにちは」


「いらっしゃい!卵ですか、ヒヨコですか鶏ですか?」


「ヒヨコで」


「そうですよね、どうですうちのヒヨコは?」


「みんな元気ですよ、オスは暗いうちから五月蠅いですけど」


「まあ鳴き声はねえ」


「はい、お嬢ちゃん前みたいに選んでね、今日は4羽サービスだ」


黙々と牝鶏だけを箱に入れるロゼ、34羽


代金を払い商会に戻る、みんな店の前で待っていた


「ポロ、喉乾いてないか?」


首を縦に振るが要らないようだ


串焼きを買って砦に戻るが忙しい一日だった


屋台かあ、、、























お読みいただき有難うございます

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