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こども園

今は朝食後


砦の前でダンジョンに向かう一番隊と別れ、マリー、ポロ、俺の三人は街へ


コリン、ジョナサン、ピーターが加わり一週間ぐらい経った


もうすっかり三人は馴染んでいたが朝の鍛錬はきついらしい、そりゃそうだ


ポロはあれ以来、鍛錬には参加しなくなった、実力を見せたかっただけなのか?


今日はギルドでパーティーのお金を下ろしベネディクト神父のところに寄付を届ける


そのあとはいつもの買い物だ


砦の三階ではアル兄ィ達が寝ている、起きたら燻製肉を作るらしい


「ベネディクト神父寄付受け取るかなあ?アローラ聖教会って貧乏な方じゃないよね」


「うーーん、金貨じゃない物の方がいいのかなあ?」


「炊き出しとかは力のある商人や上流階級の見栄の張り合いみたいな感じだしな」


ギルドは一人で入ってマリーはポロと表で待つことに


タグを見せ「パーティー口座から金200下ろします」と伝えると他から見えないように箱を見せられた


目盛りが振ってあり、隙間なく入っていれば50枚、それが4つで200だ


受け取りにサインをしてギルドを出る


「さあいこうか」


「考えたんだけどさ、金貨が駄目なら教会の修理とかでもいいんじゃない?」


「修理?色塗ってもらったりとかか?それもいいかもね」


ほどなく到着、中に入る


「しばらくぶりですね、顔出してくれてうれしいですよ」


「ベネディクト神父、今日は寄付しに来たんですが」


「お気持ちだけ頂いておきます、遠慮してるわけではありませんよ」


「どういう意味ですか?遠慮じゃないって」


「実は私もあなた達と一緒です、ダンジョン発見者と同じ割合で土地所有者の権利として頂いています、通常は領主のものなんですけどね、訓練所はあの辺り一帯の土地も込みなんです」


「あちこち根回しもしましてね、こども園も作れるようになりました、それもこれもアレンたちのおかげです、ありがとう」


「こども園?」


「ちょっと違いますが孤児院みたいなもんです、以前にも話はあったんですがね、逆に孤児が増える懸念があると思う派が優勢で話は無くなったんですがね」


「孤児院があると楽になりたい親が安易に子供を捨てると?それはあるだろうな」


「はい、言われることも、もっともだと思うんですが、無いままだとどうなるかは貴方たちが一番知ってるでしょ?私もなりたくなったんですよ、砦の主にね」


そういうと神父は笑ってた、確かに俺たちはうまくいったがこの街にはまだ多くの子供が路頭に迷ってるのだろう


「ここの裏に空き家がありましてな、手直ししたら始める予定です、こども園」


「それなら尚更寄付は受け取ってもらいますよ、これは金貨じゃなく気持ちですから、そんなに多くもないので気楽に受け取ってほしいです」


「最近口がうまくなりましたね、アレン、それでは頂きますよ」


その後、他の子達の様子や雑談をしているとお客さんが来たので帰る事に


「それでは失礼します」「失礼します」


こうして教会をを後にした


「なんだか神父楽しそうだったな」


「うん」


後はいつも通りの買い物をして街を後にした


木柵の上にはいつもの三人、狩りが楽しい二番隊だ


荷物を整理してから、荷車を外すとポロは木柵の上にまっすぐ向かう


普段、焼き肉してる回廊の下、焼き台の周りの椅子に座ってみんな居る


「アル兄ィいつ起きたんですか?」


「さあな、燻製肉の味見するか?」


「ロゼ、コリン、ジョナサン、ピーターや年少組も出来たばかりの燻製肉に嚙り付いているじゃないですか?出来てすぐ食べてたら保存食の意味ない気がするんですけど?」


「じゃあ要らないのか?」


「いや食べますよ、もちろんじゃないですか」


「じゃあ一緒だなハハハ」


「串焼きも買ってきたんだけど食べますか?」


みんなが飛びついてダンジョン組の分だけ残った、どこかに仕舞っておこう


「ベネディクト神父がこども園始めるとか言ってましたね、孤児院とはちょっと違うみたいです」


「ふーん、あの人は子供見ると放っておけない人だからな、教会の中でやるのか?」


「近所の空き家を改修するみたいです」


「なるほどねえ」


「ダンジョン中階層はどんな感じなんですか?オークなんですよね?」


「けっこう骨が折れる相手だよ、のろまだけど大きいからな、ターナーの魔法があるから足攻撃してから斬りかかるのが最近のパターンだな、それでも魔石の値段もゴブリンより全然上がるからこうやって昼間から遊んでられるんだが」


「それよりダンジョン組は昼には帰ってくるんだろ?みんなで蟹取りに行かないか?昔よく行ったよなあ蟹取り、新入りも得意らしいぞ」


「昔はよく連れてってもらいましたよね、三人が捕ってた蟹は同じ種類?」


「はい、話を聞いてる限り同じ蟹みたいです、大きさも」


「食べるところが少ないのが難点だが旨いよな」


あの頃一緒に蟹取りに行った兄貴達で、今も街に残ってるのはアル兄ィだけになっちゃったな、みんな元気にしてればいいが、、、

年少がひよこ抱いたまま俺の膝に座って来た


「蟹の殻って鶏のエサにも良さそうな気がしてきたけど、どうなんだろう?」


「いいはずですよ、卵の殻が硬くなるとか聞きます」


そう答えたのはジョナサンだった、これは張り切るしかあるまい


「どうやらダンジョン組が帰って来たみたいですよ」


「なんで分かるんだ?」


「回廊のポロが扉の上に行くと誰か来た証拠なんです、ちょっと見ててください」


木柵から下を覗いてたポロが降りてくると、前足を扉に掛けて立ち上がると口でかんぬきを落とした、一番隊が入って来る


「おおおお!」


みんなが同じ反応なのが面白い、かんぬきを戻すとポロに連れられる格好で皆歩いて来た


「ダンジョンはどうだった?」


「深い階層でケガ人が出たみたいだな、大騒ぎになってた、俺たちは見てないんだけどな」


レオンが魔石の袋を目の前に置き、騒ぎの様子を話してる


「出稼ぎ組の上位冒険者というところまでは聞いた」


「ところで久しぶりに蟹取りに行くかって話になったんだけど、お前らどうする?」


サンナとエリアスは川で蟹を取った事が無いらしい


「エビじゃなくて蟹?村までの激流、登れるような蟹なんて居ないしな、美味いんだろ?行きたいな」


「パトリックとレオンは?」


「行くに決まってんだろ!」


「二番隊は留守番でしょ?狩りで満足してるから今度でいいよ、蟹が美味かったらの話だけど」


「ところで蟹取り名人どこ行った?」


「食堂じゃないですか?呼んできます」


ダンジョン組を見て食事の用意をする気だったみたいだ


「マリー蟹取り行くぞ」


「え?昼飯は?」


「串焼きと燻製肉だけ食ったら、蟹取り行く気みたいだぞ」


「名人が行かないと始まらないだろう」


マリー名人も蟹取りに行くのは久しぶり


「留守番は?」


「二番隊がするってさ、小さい獲物に興味は無いんだろう」


 ---オルレイン川ーーー


この川は流れが緩やかで、とにかく川幅が広い、対岸に人が居ても見えないだろう


「さて誰が2番目に多く取れるかな?」


自分が一番だと思ってるマリーが言い出す


「今日こそは負けないぞ!」


一斉に川に入って無心で蟹を取る、初蟹取りのサンナとエリアスはマリー名人に教わってる


みんなそれなりには捕れたが、やっぱりマリーには誰も勝てなかった


砦に戻り、茹であがった蟹を食べ始めるとみんな無言だった


アル兄ィは今日も泊まるみたいだ















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