ゴブリン討伐
「コッケ コッコー!」
「コッケ コッコー!」「コッケ コッコー!」
五月蠅い、まだ外は暗いのに一羽が鳴くと、残り二羽も続く
何人かは起きたようで、目を擦ってたり、毛布を被り直してる者も居る
トイレに行こうと表に出ると、ポロが角笛のような声で文句を言ってる
「あいつらが五月蠅い!」そう言ってるのだろう、もっともだ、東の空の果てが、薄っすらオレンジ色に変わってきてるがまだ夜だ
トイレと水浴び、歯磨きが終わったので詰め所でキー兄ィから貰った剣に交換だ、今日はゴブリン討伐だから普段使いの剣は置いていく
「おはよう、アレンの方が早かったか、今日はこっち持ってくかな?」
「おはよう、短い方持ってくんだね」
「ああ、長い弓は威力はあるが取り回しも悪いしな、ゴブリンにはこっちの方が向いてる」
「三人はボウガン持って行った方がいいかな?」
「要らないと思うぞ、あたしも一応持っていくがエリアスが居るからな」
何の事かは分からないがエリアスが居るとボウガンは要らないらしい
比較する相手も居ないから、分からなかったけど、アル兄ィのパーティーの魔法使いターナーさん曰く「こんなに器用な土魔法なんて見たことも聞いたことも無い」って言っていた
たまにダンジョンの帰りに寄って、焼き肉パーティーするようになった、いろんな話で盛り上がるが、そんなことも言っていた
---食堂ーーー
朝食はタマゴとベーコンを焼いたもの、パン、そして姉弟がグツグツ煮ていた骨スープがベースのスープ、野菜と香草しか入ってないが、何故か満足感がある
「今日は少し遅くなるかもしれないからマリーよろしくな、二番隊こき使っていいから」
食べてる手が止まった二番隊がこっち向いてる
「なんだお前たち不満か?」
「いえ、留守番がんばります!」 x3
うんうん大変よろしい
昼のパンをマリーから貰って水筒に水を入れてると、ボウガンは要らないのか?って話にまたなった
「要らないってよ」「分かった」
皆に見送られ出発、鍛錬無い分、駆け足で行く事になったが体が軽い
普段と違って平らな所走ってるから当然か?
それぞれ、雑談しながら走る余裕まである、成長の証だ
今日のクエストはチーズを作ってる何世帯化が集まった所からの依頼
ゴブリンにヤギが襲われたので討伐してほしいという事、ゴブリンの集落がある可能性も高い依頼だ
集落は報告だけでもいいがFランク特例の一つでゴブリン集落を潰せばEランクに昇格だ、1年待たなくてよくなる、絶好のチャンスだ
ーーー現場到着ーーー
依頼人らしき人の家に着くとすぐ出てきた、ヤギ小屋へ案内される
「こんな有様なんですよ、酷いでしょ?」
「随分派手に壊されましたね」
今年生まれた子ヤギが6頭持っていかれたらしい、依頼者は肩を落としてる
「それじゃあ足跡追いますので、家から出ない方がいいでしょう」
「よろしくお願いします」
ヤギ小屋から森に向かう足跡は誰が見ても分かるくらいはっきり残ってる
「ゴブリンが出てきたら足止めは僕がやりますよ」
「エリアスはずるいからな、ストーンニードルで足止めしてる所をあたしらはとどめ刺すだけだ」
「どういう事か説明してほしい」
「これで主に首から上を狙います、ストーンニードル!」
「今なんか飛ばした?見えなかったけど」
「これです、これを飛ばしました、見えないので避ける事は出来ません」
「ほう、凄い細い石だね」
順番に回しながら眺める、これは避けれないな、うんうん
「じゃあエリアス真ん中で左右に二人でいいね、集落があればだけど」
そろそろ森というところで全員人差し指を立てて口に当てる
足跡を見失う事なく森の奥へ奥へと入っていった
たまに姉弟が耳の後ろに手を当て音を集めてる仕草をする、勉強になるなあ
ん?ザーーという音がするような、しないような
小声で「滝の音がするね」とエリアス、ああこの音は滝か、、、
足跡は滝の音が大きくなる方に続いている、前方に滝が見えた
もう少し覗くと増水でえぐられた後のような天然のひさしの下に掘っ立て小屋が並んでる
「集落だね」
「よし行こうか!ポーションも人数分ある、鍛錬も十分頑張った」
一匹のゴブリンがこっちを向いた、何言ってるのか分からないが次々こっちに向かって走って来る
滝の音で発射音は聞こえないがエリアスが指さしたゴブリンは顔を抑えて倒れてる
「いくぞ!」の掛け声で倒れてるゴブリンを次々斬っていく
「下がって」エリアスが叫ぶ、集落から第二波がこっちに向かってくる
慌ててエリアスの横まで戻ると、エリアスが指さしたゴブリンがまた倒れていく、反則級に強い
第三波を倒し切る前に、少し大きいのが出てきた、第三波も絶命させてエリアスの隣に戻ったら両手広げたぐらいの長さの石槍をエリアスが撃った
ボスは胸を貫かれ即死、あっけないゴブリン集落討伐だった
討伐証明の右耳を集め、ストーンニードルは耳に穴が開いても耳が消し飛ぶ事は無いようだ
「何匹あるか数えながら一つにまとめよう」「了解」
「65、、66、、67」「ボス入れると68だね」
帰り道、エリアスに聞いた、疲れないのかと
「大きいのを打ちとさすがに疲れます、ニードルはいくらでも打てますね」
「な?魔法はずるいだろ?」「いや、凄いわ」
「どうでした?」
「集落がありました、ボス含め68匹全滅成功しました」
「本当ですか!みんなに知らせてきます、有難うございました」
「はい、それでは」
---帰り道ーーー
「討伐も成功して、依頼人に感謝されて、この達成感が止められなくてみんな冒険者続けてるのかな?」
「稼げるのもあるけど、達成感がないと続かないだろうね」
「ところで早く終わり過ぎでしょ、何処か景色のいいところで昼食ってからギルド行こうよ」
「賛成」
丁度いい河原があったのでパンを食べることに
剣の血のりを洗い流し、例の失敗作の皮で作った油塗りで剣に油を塗っていたらサンナが高そうないい剣だと言った
「ちょっと何か斬って見なよ、凄い切れ味だから」
俺の剣を渡してみた
「見た目より重いな、あの木でも切ってやるか」
「レオンが何時だったか二番隊の剣で切ったのと同じぐらいの太さで同じ種類の木だな」
「木の種類なんて気にしたことないな」
と言ってる間にスパッと斬った、続けて自分の剣でも斬った
傍で見てる分には差が無い
「どうだった?」
「なんていうんだろうな、アレンの剣の方が抵抗なく抜けていく感じがする、そうだなあ、柔らかいもの斬ってる感触というか、かなり違う」
「欲しくなったなら買ってもいいよ、パーティーの金で、俺らは大先輩から貰った剣だから、それを人数分自腹で用意したと思えば二人の剣代ぐらいなんてことはない、ダンジョン収入もあるし」
「俺は是非買って貰いたいな、今日だって二人がいたからこそ成功したんだし」
「レオンの言う通り、二人分買おうよ」
「メンバーがいい武器持ってる方がパーティー自体の安全性も上がる」
「そうだよな、パーティーなんだもな」
「ただ同じ工房の剣はちょっと厳しい、王都の鍛冶屋だから」
「最近たまに来る、セバスさんに頼んでみようか?いい工房は一見さんお断りみたいな所ばかりでしょ?」
パトリックの言う通りだな
ーーー冒険者ギルドーーー
「こんにちは、これお願いします!依頼完了のサイン貰った依頼書とゴブリンの耳です、集落全滅させてきました」
「凄い量ですね、お時間頂けますか?」
「はい、チョット買い物行ってきます」
「時間掛かるみたいだから買い物してこよう」
「何買うんだ?」「リンゴ、マリーがアップルパイ焼くとか言ってたぞ」
「屋台街?」「うん、そのつもり」
「しかし冒険者増えたな」「まあね、でもその分、美味しい事になってるからな」「確かに」
「おばちゃん、赤い方のリンゴこれに入るだけ」
「あいよ、後これはサービス、銅2だよ」「じゃあこれ」
「親父さん、こんにちは、ちゃんと22本頼まれた?くせで20本て言っちゃう時あるからね」
「ああ大丈夫だ、22で聞いた」
「人も増えてるから忙しいでしょ?」
「そうだな1割増ってところか、まあ今だけだよ、壁の外工事してるだろ?宿屋街と屋台街も出来るらしい」
「工事始まってるのは宿屋なのかな」
「ほら焼けたぞ22本」
「じゃこれ、おつりは要らないよって言うか借金返済だハハハ」
「おう!遠慮はしないぜ、また来いよ」
「うん、じゃギルドに戻らないとならないから行くわ」
ーーーギルドカウンターーー
「終わりましたか?」
「はい、ギルマスがお呼びですのでそちらで」
「ああ、そうなりますか?」
「はい、そうなっちゃいます」
ーーー支部長室ーーー
コンコン
「おう、入ってくれ」
「5人全員来たな、これで二人も特例でEランクタグだ、古い方は置いてってくれ」
「こっちがゴブリン単体価格、とその合計、でこっちの数字が集落討伐報奨金
〆て金42だ、すごいな、俺の給料より多い」
「これカウンターに出せば受け取れる、これは駆け出し冒険者の出せる結果じゃないぞ、凄いな、もう行っていいぞ」
「それじゃあ失礼します」
バタン
「二階に行く意味あったのかな?」「さあ」
これはパーティー口座じゃなくて均等割りで個人でいいかな?
「いいよ」x4
「すいませーん、これパーティーじゃなく個人口座に均等割りで」
「はい承りました」
ーーーギルド前ーーー
「今日は疲れてないな」「確かにな」
「砦まで競争するか?ビリは素振り200回ね」
「いいだろう」
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