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今日は、あいにく雨だった


食堂では食べた食器を洗った後、みんなまったりしていた


「鶏さんの水とご飯あげてくる!」「ぼくもー」


年少組は鶏小屋まで走って行った、まあ鶏小屋は雨に当たらないし大丈夫だろう、新米剣士も通称「詰め所」、作戦会議だそうだ


実質、あの三人は門番のような存在なので、言葉使いも少しは教える時期なんじゃないか?と神父様にもため口、いや下に見てるような話し方の「あのマリー」が言い出した


パトリックとレオンと俺で目だけ泳ぐ、高度な冗談なのか、自虐なのか?

マリーはそのまま話を続けているが気になる

レオンが三人の剣の上達ぶりを例えに「人と会う機会は練習だと思えばそのうち上達するんじゃないかな?」無かった事にする気だな?レオンも腕を上げたようだ


パトリックが突然


「ロバ飼いたいんだけど、どう思う?」


「ああ街までは近いけど大きな荷物や年少組連れていきたい時に便利かもね」


「そうそう、まさにそれ、手綱引いて歩くだけなら誰でもできるでしょ、ロバが言うこと聞けばだけど」


「鶏小屋のところの木柵に板張りたいなあと思ったら運ぶ手段が無いんだよね、隙間から天敵に見られるのも落ち着かないでしょ鳥も」


「木材だけに限って言えば、配達してくれるところもあるだろうけど、確かにロバと荷車はあったら凄い便利じゃない?小麦粉も重いしさあ」


「マリーも乗り気みたいだな、年少組もきっと喜ぶぞ

こういう時はやっぱりベネディクト神父に相談するのがいいか、顔が広い」


「問題は値段だよな、それすら分からない」


「ところでさあ屋台街の露天商の人らは何で商品運んでんだろうな」


「案外身近なところでロバは使われてんのかもな、気にした事なかったけど」


「雨も上がったし、三人で行ってきたら?俺が言い出しっぺだけど皮なめしの追加作業もしたいし、マリーこっち来てから街行ってないよね?」


「それじゃあ三人で行くか?ギルドの報酬も手つけてないから金25ある、とは言え、あんまり高かったら止めよう」


こうして悪臭を放っている三つの樽とロバの囲いをパトリックにお任せ、お買い物だ


子供らに声かけて出発、希望のお土産は串焼きらしい


三人でパトリックの話になった、アイツが最初に言い出した、引っ越しも最高の引っ越しになった、またスラムに戻りたい!なんていう子は誰も居ないのは間違いない、天と地ほど違う


もうすぐ着く、ベネディクト神父の話もあってこそなんだけど恵まれすぎてる


「今日は教会の扉開いてるな、たまに居ないからな」


「まあいろいろ忙しいんだろうね」


「これはこれは珍しい顔ぶれが揃いましたね、先に祷りますか?」


「ハイ」x3



「神父様今回の引っ越しとか、本当にありがとうございます、木柵に守られ、みんな安全に暮らせています」


これはまさに最近の実体験だ、完璧な木冊だ


「それは何よりですね、私もお役に立てて幸せですよ、それで何か話があるのでは?」


「はい、ロバと荷車が必要だという話になりまして、探したいのですが何処に行けばいいのか、幾らぐらいなのかも分からず、教えて頂けないかと」


「ほう、ロバと荷車ですか?なるほど20人も居れば、荷物も多いでしょうし、あると便利でしょうね」


「以前の頂き物のパン覚えてますか?そこのパン屋は配達にロバの荷車を使ってますよ、面倒見のいい店主です、ロバと荷車の事も教えてくれるでしょう」


店の場所はベネディクト神父のその後の説明ですぐ分かった、パン屋があったのは記憶にある


三人そろって礼をし、早速行ってみる


「そのパンて冒険者になってからいっぱい貰ってきてたパンの店?」


「ああ、そうそうパサパサしてない美味いパンだったよな」


「ああ、あれか!帰ったら三つしか残ってなかった歯型パン!」


「あれ結局誰だったんだろう?笑ったわ」


そうこう話してるうちにパン屋に着いた、店の周りを覗いてみるがロバの姿はなかった


「まだ配達から戻ってないのかな?パンでも買いつつ聞いてみる?」



 ---店内ーーー


「いらっしゃいませ」


パンの焼ける匂いがする店内、お腹が鳴りそうだ


「ベネディクト神父に、こちらでロバの荷車使われてると聞いてお話伺えればと思ったのですが」


年配の女性は


「あいにく主人はロバ連れて配達に出ていますが、もうすぐ戻ると思いますよ」


「それじゃあ、パン選びながら待たせてもらっていいですか?神父様に頂いて美味しかったので」


「それは嬉しいねえ、神父様の紹介ならサービスさせてもらうね」


「ああこれしっとりしてて、焼かなくておいしいやつだ、これを20こ」


「これは例の歯型のやつだろ?」「そうだな、これも20こ下さい」


お金を払い終わった頃に丁度店主とロバが帰って来た


「いらっしゃい!いっぱい買ってくれてありがとうよ」


「神父様からの紹介で、ロバと荷車の話が聞きたいそうよ」


「ロバに興味があるんですか?まだ若いのに珍しい」


「はい、大所帯なもんで荷物も結構多いんですよね、それでロバがいいんじゃないかと思ってベネディクト神父に相談したら、ご主人がロバ使われてる聞きました」


「なるほどねえ、一番気になるのは値段だろ?うちのロバは5万ゼニーだったかな、で荷車が2万5000ゼニー、合わせて7万5000だった、見た目より力もあるし20年以上働いてくれるからね、安いもんだよ、うちは商人ギルドで顔見知りの馬車屋から買ったけど、覗いてみちゃどうだい?」


「ぜひお願いします」x3


「地図書いてやるよ、ハンス馬車工房ってところだ」


「悪い男じゃないが一応私の名前も出しなさい、少しはサービスしてくれるかもしれないよ」


そういうと店主は笑ってた、三人で早速向かう事にする、時間はまだ余裕だが昼には帰らないとな


「ここだな、本業が馬車屋だけあって広いな」


大きな蔵のような作業場で何台もの馬車を手分けして組み立てている、部品を着けてる者、色を塗ってる者、フレームを加工してる者、こちらに気が付くことなく作業に集中してる


その隣には厩舎があり、その並びの建物に人が見える、あれが店舗かな?


「御免ください」


「いらっしゃいませ」


「ロイズベーカリーのロイさんに紹介してもらって、ロバと荷車を見せて欲しいんですけど」


「これはこれは私が代表のハンスです、ロイとは長い付き合いです、お任せください、早速見られますか?」


「はい、お願いします」


「今でこそ馬車がメインの様な商売をしていますが、先代がロバから始めた会社です、ロバには自信がありますよ」


厩舎が二棟馬用で少し小さい厩舎が奥にある


「長距離とか山間部は移動されないんでしたら、小柄なこの種類がいいと思うますよ、こっちが3才こっちが4才ですね、ロイのところのロバとは親戚になります、ここの家系のロバは病気知らずなんです、絶対とは言い切れませんけどね」


そう言ってハンスは自信満々に笑ってる


「どっちにする?」「それより先に値段だろ?」「おとなしい性格のがいいね」


「おいくらなんですか?」


「お友達価格のロイと同じでいいですよ、50,000ゼニーです」


「私こっちがいいな、おとなしそう」


マリーが指さしたのは3才の方だ、レオンも頷いている


「こっちのにします」


それでは荷車に合わせましょうか、調整しないとロバも疲れますからね


さっきの工房の裏側だ、完成した馬車が並ぶ中にちょこんと荷車が見える


商売に使うなら見た目も大事でしょうが道具として使うならこのタイプで十分だと思いますよ


店主がそう言ったのは木目ののままの質素な感じだった、何か塗ってあるようだが油だろうか?


「おいくらですか?」


「20000ちょうどでいかがです?」


「買います!これでお願いします」


ロバの首に革製の輪のようなものを被せ荷車と繋いで高さの調整をしている

そんなに難しい事をしているわけではない、その他もろもろ生き物扱うわけだから長い説明を受けた、毛の手入れ用の道具セットも付けてくれた

何かあれば獣医も手配してくれる体制で安心した


「ほんとに買っちゃったよ」「近くで見ると可愛いね」「俺荷台で寝てていい?」


今のところ荷物はパン40こしか積んでない


「ここが商人ギルドだよ、チョット聞きたいことあるから待っててくれる?」


 ---商人ギルドカウンターーーー


「すいません、先日登録だけはしたものなんですが、ヒール草の買い取りはしてましたっけ?」


「冒険者もされてる方ですね?冒険者ギルドと同じ値段で買い取りはしていますよ、ここの場合、行商人が持ち込むのが大半ですが」


「一度に持ち込んでいい量に制限なんてありますか?」


「いえ、制限はないですね、ポーションの原料だけじゃなく色々利用されますので、馬車で持ち込まれるなら裏にも専用の受付があります、ご利用ください」


「じゃあ、そのうち持ってきます」


表に出ると二人でロバを撫でまわしてる、なんか微笑ましい


「早かったね、そっちに大きな商会があるから行ってみない?バケツもほしいんだよね、後ロープと麻袋」


「私も料理に色々欲しいものがある」


「ここは馬車停めるところ?」


商会の表に水と草が用意してあって馬車が何台も停まってる

バケツとロープとかはレオン達に任せていい?ロバ心配だからここで待ってるわ


「分かった行ってくる、子供たちに何か買ってもいい?」


「いいよ、二人に任せる」




「この水は飲んでいいらしいぞ、今日からうちの子だ、仲良くやろうぜ」


頭をなでてると何か言いたそうな顔してるようにも見える、もう一頭は茶色だったがこの子はグレー、いい色だ


買い物も終わり帰り道、子供たち乗せるのにどうかマリーを荷車に座らせた


「けっこう振動というかお尻が痛い、立って乗ってる分にはいいけど座るなら何か敷いた方がいいね、馬車より乗り心地は良くないわ」


「さっき買ってきた麻袋に干し草でも入れて積んどくか?」


「そんなんで十分だと思う」「積み荷の邪魔になる時はロバに背負わせておけばいいしな、な?ロバ君」


砦の前まで来ると木柵の上の剣士たちが大騒ぎ


「マリー姉、馬車に乗ってる」「あれは馬車じゃないよ」「兄ィ達ロバどうしたの?」


「大きい方の扉、開けてくれないか?」


「分かったー!」x3


ロバの荷車に年少組も飛んできた、怖いのか少し離れてあれこれ騒いでいる


「今日から仲間になったロバだ、みんな仲良くするようにな、嫌がることしたら蹴られるぞ!」


一番喜んでるのはやっぱりロゼだな、蟻からロバまで生き物は何でも好きなようだ









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