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不死身探偵フェニックス  作者: 猫月猫日猫曜日


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25/34

透明人間刑事 数寄屋橋透7

〜特捜本部

午後には鳥子とナイスも加わって作戦会議が開かれた


「明日、解放するのは土竜の幹部クラス・土田だ」

若嶋津が説明する

「彼は組織でも珍しく地上活動を好む 航空写真分析によると、東京湾付近を頻繁に訪れているようだ」


「私が鳥達に見てもらいます」

鳥子が手を挙げる

「最近はスズメが人間ウォッチャーになりましたから」


「私もドローンを準備しておく」

ナイスが付け加える

「地下施設の位置を特定するためには、地中深くまで送り込まなければならないわ」


「それで……」若嶋津は透に視線を向けた

「若嶋津刑事の任務は?」


「徒歩の場合は密着して追跡して、もし土田が車を使えば透明バイクで尾行します」透は答えた


〜翌朝、都内の刑務所

「おい!どういうことだ!」

解放された土田は激昂した

「約束と違う!他の仲間はどうした!」


「約束通りだ」

看守長が冷淡に告げる

「一人だけ釈放すると伝えただろう」


土田は一瞬考え込むと不敵な笑みを浮かべた

「まあいい いずれ全てを取り戻す」


〜駐車場

「その車を選んだか」

透は透明な視線で土田の愛車を見つめる

黒のSUVは最新式のカーナビを搭載している


「追跡開始」若嶋津の指示が無線で飛ぶ


先ず、特捜部の刑事が車で追跡する

直ぐその後ろを透が透明なバイクに跨りエンジンを吹かし、アクセルを踏み込むと風のように走り出し追跡する


〜鳥子

「南へ向かいます」

鳥子の声がヘッドセットから流れる

「鳥達が土田を見つけました」


透の視界の中で黒いSUVは迷うことなく目的地へ向かっている

時折バックミラーを覗き込む仕草に用心深い性格が窺える


突然、土田と刑事の車の間にトラックが強引に入り込み蛇行運転を始めた

(土竜の仲間の様だ)

刑事の車が追越車線側にハンドルを切る

すると、トラックも同方向にハンドルを切り、進路妨害してくる


しかし、左側に空白が出来た

間髪入れずに透の透明バイクはすり抜けて行く


尾行を巻いたと確信した土田は目的地へと向かう


〜廃工場区画

土田は廃工場に到着すると車から降りて、倉庫の中に入り、奥にある地下階段を降って行く


〜ナイス

「地下への入口も見つかったわ」

ナイスが続報を入れる

「東京湾の近くの廃工場区画よ」

「ドローン進入完了」

ナイスの報告が入る

「地下通路を発見しました!深度20メートル……30メートル……まだ下がります」


薄暗い地下通路で、透は透明な身体で土田の背後に張り付いていた

男が暗号のように呟くのが聞こえる


「『第三世代』への報告が必要だ……地震兵器は完成した……」

そう言いながら、土田がポケットから小さな端末機を取り出した


鋭い視線が空気を捉えるように動き、次の瞬間、透明な手が端末機を奪った


驚いた土田が振り返った

「誰かいるな」

透は息を潜めた


「どうやら私の正体を見破ったかな」

透は姿を現すことなく言った

その声は空気を直接震わせていた


土田の顔が驚愕に変わる

「透明人間?!まさか……」


透は国家機密を守る為に演出する

「透明な機械を遠隔操作している」


「さて」透は冷静に告げる

「あなたの計画は終わりだ」


次の瞬間、光が差し込んだ

警察の包囲網だった

「動くな!」複数の声が響く


土田が振り向くと同時に、透明な何かが彼の足首を捉えた

透の透明な「手」だ


「信じられない……」土田は呻いた

「警察にこんな力が……」


「これで事件も一段落だな」

若嶋津が近づいてきた

「数寄屋橋、お前のバイクテクニックのおかげだ」


その時だった

突然の地震が全員を襲った


「緊急地震速報!」無線が鳴り響く

「震源地は……東京湾!マグニチュード6.2!」


「まさか!」若嶋津が叫ぶ

「奴ら、別の施設でも作業をしていたのか!」


透は地震で崩れ落ちる工場の中から脱出を図る

頭上で巨大な梁が落下する音が轟く


「鳥子!」無線を取った

「どの鳥なら、この揺れの中でも飛べる?」


「ツバメなら!」

鳥子の声が返ってくる

「高速飛行で風に乗れるはずよ!」


透は崩壊寸前の工場から飛び出すと、空では数羽のツバメが旋回している


「ドローンを!」

「ミツバチ隊は準備済み!」ナイスの声


地震で混乱する東京の街を背景に、透明人間・鳥類・昆虫型機械の三者が一体となって事件の真相を追う第二章が幕を開けた

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