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不死身探偵フェニックス  作者: 猫月猫日猫曜日


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16/19

悪業探偵石川六衛門(その2)

〜反響

六衛門は初仕事を終え、銀行口座に振り込まれた金額を見た瞬間、彼は自分の計画がいかに完璧かを確信した


「これがプロフェッショナルの仕事だ」


だが成功は新たな問題も招いた

マスコミは「10億円の宝石を盗まれた実業家」というネタで大騒ぎ!

そして突然現れた謎の探偵「ミッドナイトエンジェル」の話題がネット上を駆け巡った

SNSでは「現代の明智小五郎」だの「シャーロック・ホームズ」だのと盛り上がっている


「予想以上の反響だな……」


六衛門は自室の窓から夜景を眺めながら考え込んだ

探偵と泥棒の二つの顔を持つ男は、明日からの戦略を練らねばならない


〜ジョギング

公園で仲良くジョギングする30才位の男女

ナイスと若嶋津だ

珍しく若嶋津がボヤく

「警察が1ヶ月間も捜査して、手掛かり一つ見つけられ無かった事件でさ…ある探偵が、あっという間に解決したんだよ!信じられない」


ナイス「[卑弥呼の涙]盗難事件で、解決したのは[ミッドナイトエンジェル]ね!テレビやsnsで話題になっているわ」


若嶋津「犯人について探偵に聞いても、守秘義務と言ってノーコメントを貫くし、社長は[卑弥呼の涙]を取り戻せたので、捜査を終了して欲しいと言ってきている…犯人を刺激して、又、盗まれたら困ると言う…被害者が居なくなっては、もう警察は動きようが無いんだ…」


ナイス「フーン…」

それ以上は興味が無さそうな表情をしたが、心の奥深い所で探偵魂が微かに始動を開始した


〜ミッドナイトエンジェル探偵事務所

数週間後、六衛門の探偵事務所には予約が殺到していた

最初は怪しんでいた人々も、「着手金なし」「成功報酬制」という売り文句に惹かれたのだ


次のお客さんは、都内の美術館館長らしい

展示中のゴッホの絵が盗まれたとか…

六衛門はニヤリとした

都合のいいことに、数日前にその絵を盗んだばかりなのだ


約束の午後3時までは時間がある

昼食はラーメンと決めていた

近所の老舗店へ向かう途中、電柱の奇妙な張り紙が目に留まった


> 謎の探偵・石川六衛門に告ぐ

いずれ秘密の扉が開くだろう<


脅迫状だ

誰か気づいたのか?それとも単なるイタズラ?


「面白い!これが有名税と言う奴か」


六衛門は張り紙を剥がし、ポケットに入れると歩き出した


その時、六衛門の背中にミツバチがソッと止まったのに気づく訳もない


---


〜ゴッホの絵

夕方、館長が汗だくでやってきた「ゴッホの『ひまわり』を奪われたんです!警察は何もしてくれません!」と悲痛な表情


「落ち着いてください」と、六衛門は優しく微笑んだ

「私なら見つけられると思います!ですが条件があります」


「なんでも言ってください!」館長は必死だった


「私なら、犯人と取引する事が出来ます」

六衛門は小声で続けた

「あの絵の価値は見積もって30億円!私は本物を取り戻せますが、その際の買い戻し費用として5%、それに報酬として1%を頂きたい」


館長は息を呑んだ

「取り戻せるのですね!」


「探偵ですから」六衛門はウィンクした

「そしてもう一つ…成功したら美術館の裏庭に保護猫施設を作ってほしいのです」


「猫……?」


「我が社の方針です!正義だけではなく、動物愛護にも力を入れています」


館長は渋々承諾した


六衛門の計画通り、3日後に絵は美術館に戻ってきた

偶然にも古美術市場で発見されたという筋書きだ!

館長は喜びのあまり六衛門に更なる謝礼を申し出たが、「契約書に従ってください」と毅然とした態度で断った


美術館を後にする六衛門を見送る館長「欲の無い人だ…」


人の神様☆なんて奴だ☆


〜事務所にて

1億8000万円の報酬を得た六衛門は、ミッドナイトエンジェル探偵事務所に戻り、ライムサワー缶を飲みながら、半分の9000万円を保護猫団体に振り込んだ


後日、事件のニュースで来館者が殺到して、入場料の収入が鰻登りなり、館長は大喜びで美術館の裏庭に立派な保護猫施設を造った


猫の神様☆やったね☆


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