表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/39

第32話 夢の中で……/ハルの目覚め

──ここは、夢の中か……? それとも、また過去の映像が再生されるのか……?


 真っ暗な空間。

 その中にハイルは漂っていた。


──そう言えば俺は、どうして眠っているんだ……?


 ハイルは、自分が眠っている理由を思い出そうとする。

 が、上手く思い出せない。


──何かと戦った……ような気はする。でもそれがなんだったか……。それに、誰かと一緒に戦っていたような……。


 断片的な記憶も何もなく、ハイルは虚無の記憶を呼び起こそうとしている。


 思い出そうとする光景には、確かに隣に誰かが並び立っている。しかし、その顔も姿も全く思い出せない。

 黒いモヤが隣に立つ者を覆い尽くし、判別がつかない。


──一体、なんなんだ……?


 と、ハイルが考えていると──、


『力を使っては、いけません……』


──え……? なんだ……? 誰だ……?


 突如、女性と思しき声が聞こえてきた。

 透き通った声で、その中にセクシーさや大人っぽさが入っている。


 その声は、ハイルの戸惑いなど気にしていないのか、言葉を続ける。


『力を使っては、いけません……。魔法は、いけません……』


──力を使ってはいけない……? 魔法は駄目……? どうしてですか……? あの力は、魔法は、俺にとって唯一使える力だ。技能を使えない俺が、唯一使える力なんだ。それを使うなと言うのか? なんで!?


『力を使っては、いけません……魔法は、いけません……』


 ハイルの声が届いていないのか、その声は、同じ事しか繰り返さない。

 が、しばらく同じ言葉を繰り返した後、ハイルにとって聞き捨てならない言葉が紡がれた。


『力を使い続ければ……大きな代償が……』


──代償!? 代償ってなんだ!? 力を使い続けると、俺はどうなるって言うんだ!? おい!?


 ハイルは叫びながら尋ねる。


 が、その声は何も答えず、終いには声そのものが聞こえなくなってしまった。


 声が聞こえなくなると、ハイルは意識が覚醒しだすのを感じた。


──何も分からないままだが……心配をかける訳にはいかないから、目覚めるか……。


 そう言って、ハイルは自分の言葉に疑問を抱く。


──心配? 俺は誰に心配をかけたくないんだ……? 俺……いや、僕は……。


 そうして、ハイルはゆっくり意識を覚醒させていった。


 ☆ ♡ ☆


「んっ……んん……」


 治療院のベッドの上で、一人の少年が目を覚ました。


「んっ……」


 ベッドの上でゆっくりと上体を起こし、座る少年。

 と、そこにちょうど巡回していた看護師がやって来る。


「あっ! 目を覚ましたのね! 今先生を呼んでくるから待っててね!」


 そう言って看護師は、急いで医師を呼びに向かう。


 数十秒後、先程の看護師と医師が共に部屋にやって来た。


「ちょっと胸の音聞かせてね〜。ちょっと眩しいよ〜」


 医師は聴診器で胸の音を聞いた後、ライトで少年の目を見る。

 そして、ライトを胸ポケットに仕舞い──、


「うん。特に異常はないね。どう? なんか変な所とか、変な感じがするとか、違和感がある所はない?」

「………………特には」

「そっか。じゃあ、自分の名前は言える?」

「………………ハル、です」

「うん。大丈夫そうだね。なんかあったらすぐに声かけてね。すぐにクロハさんに連絡するから、会いに来るまで寂しいと思うけど、ちょっとだけ待っててね」


 そう言って医師と看護師は、部屋を出ていった。


 一人残された少年は──、


「クロハ……? 誰だ、それ。まぁそんなのどうでもいいか。そんな事より、夢で言われた事だ……。力を使えないとなると、戦いに支障が出る。代償がなんなのか分からないからな……。むやみには使いたくないし……」


 少年は夢で言われた事を考えていた。

 自分にとって魔法はとても大切なもの。

 しかし、それを使うと代償として何かを失ってしまうのかもしれない。


 そう考えると、むやみな使用は避けたいと思う。

 なのでどうするか。少年は考えていた。


「剣なら多少は扱えるから、剣を極めてみるのも有りかもしれないな。剣なら魔法に頼らなくとも戦えるからな。うぐっ!?」


 そう思った時、少年の後頭部に痛みが走った。


「電気が流れたみたいな……ん〜……なんだったんだ……? まぁ、別に気にする必要はないか」


 少年はベッドに横になる。


「剣を使うと決めたはいいが、どうやって極めるか……それに、新しく買うお金もないしな……」


 そう考えながら、少年── “ハル” は眠りに就いた。

 告知させていただいていた32話までの投稿、いかがだったでしょうか……?


 沢山楽しんでいただけておりましたら、嬉しいです……!


 ハイルが払う代償とは一体なんなのか。

 それはまだ、詳しくは言えないのですが、今後のお話をお読みいただけると徐々に明らかになっていきますので、よろしければこれからもお読みいただけますと幸いです……!


 33話以降に関しましては、随時行っていきたいと思っております!

 時間はかかってしまうかもしれないのですが、できるだけ早く皆様に続きを読んでいただけるよう、精進して参りますので、33話以降のエピソードも楽しみにしていていただけますと幸いです……!


 今後とも龍  岳、並びに、このエスパをどうぞ、よろしくお願い致します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ