## 第21話「守護の壁」
記憶結晶塔へ向かう道。
記憶戦争が、ついに始まった。
空中では記憶の光が飛び交い、地上では無数の記憶武装がぶつかり合う。
「すごい…」
鈴音が息を呑む。
これが、世界の命運を賭けた戦い。
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【戦況】
記憶統制局:約500名
記憶守護協会:約300名
激戦区:
・正門前広場(最激戦区)
・東側道路(膠着状態)
・西側道路(守護協会優勢)
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「道を開ける!」
ガブリエルが大剣を振るい、統制局の部隊を薙ぎ払う。
「君たちは塔へ!ここは我々が引き受ける!」
「でも、数が」
「心配無用!」
ガブリエルの後ろから、セラフィムが現れた。
白い翼を広げ、天使のような姿で宙に浮いている。
「私たちの役目は、あなたたちを塔へ送ること」
セラフィムが手を振ると、光の道が出現した。
「この道を行きなさい。10秒間だけ持ちます」
「ありがとうございます!」
俺たちは光の道を駆け抜ける。
しかし——
「逃がすか!」
氷室冴子が、特殊部隊を率いて追ってきた。
「第3小隊!記憶喰らいを止めろ!」
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【記憶統制局第3小隊】
隊長:黒木(Lv.45)
隊員:10名(平均Lv.38)
装備:対記憶能力者用特殊兵器
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「ちっ、精鋭部隊か」
真田先輩が舌打ちする。
「このままじゃ追いつかれる」
その時——
「おっと、ここから先は通行止めだ」
ジンが立ち止まり、振り返った。
「ジン?」
「先に行け。ここは俺が引き受ける」
「でも、11人相手は」
「なんだ、たった11人か」
ジンがニヤリと笑う。
「闘技場じゃ、もっと相手したこともある」
嘘だ。
いくらジンでも、組織的に訓練された部隊相手は分が悪い。
「ジン…」
「相棒」
ジンが俺の肩を叩く。
「風間をぶっ飛ばしてこい。俺の分もな」
「…ああ!」
後ろ髪を引かれる思いだが、前に進むしかない。
「すぐ追いつく!」
ジンの声を背に、俺たちは走り続けた。
### ◆◇◆
クラッシャー・ジンは、一人で第3小隊と対峙していた。
「記憶破壊者…いや、今は守護者か」
隊長の黒木が値踏みするような目で見る。
「レベル48。確かに強いが、我々の敵ではない」
「そうかな」
ジンが拳を鳴らす。
「試してみるか?」
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【クラッシャー・ジン】Lv.48
HP:900/900
MP:500/500
筋力:A|敏捷:A|知力:C|精神:B
決意:仲間を守り抜く
使用可能スキル:
・守護破壊 Lv.2
・破壊領域 Lv.4
・鋼の意志 Lv.5
・記憶修復 Lv.1
・守護の壁 Lv.2
・守護者の誓い Lv.1
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「全員、フォーメーションB!」
黒木の指示で、第3小隊が扇状に展開する。
「記憶銃撃、一斉射撃!」
10人の隊員が、同時に記憶弾を放つ。
普通なら避けきれない弾幕。
しかし——
「守護者の誓い・発動!」
ジンの全身が、金色の光に包まれた。
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【守護者の誓い】
効果:守るべき者がいる限り、防御力3倍
被ダメージの50%を闘志に変換
条件:仲間を守る意志
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記憶弾が次々とジンに命中する。
しかし——
「効かねえな」
ジンは微動だにしない。
それどころか、ダメージを受けるたびに、その闘志が増していく。
「馬鹿な…直撃のはずだ」
「教えてやる」
ジンが一歩前に出る。
「守護者ってのはな、守るものがある限り、倒れねえんだよ」
地面を蹴る。
一瞬で、隊員の一人に肉薄。
「守護破壊・点穴!」
正確に急所を突き、一撃で戦闘不能に。
「速い!」
「囲め!近接戦闘に持ち込め!」
隊員たちが記憶武装を展開し、ジンを包囲する。
10対1の乱戦。
普通なら、どんな強者でも不利な状況。
「はははは!いいぞ!」
しかし、ジンは笑っていた。
まるで、闘技場での戦いを楽しむように。
「久しぶりだな、この感覚!」
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【戦闘狂の本能】
ジンの隠れた特性が覚醒
複数の敵に囲まれるほど能力上昇
現在:10人に囲まれて能力+50%
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「うおおおお!」
ジンの拳が唸る。
一撃、また一撃。
正確に、そして容赦なく敵を倒していく。
「化物か…」
黒木が後退する。
既に半数の隊員が倒れていた。
「だが、時間稼ぎにはなった」
黒木が通信機を取り出す。
「本部へ。記憶喰らいは塔へ向かった。第2、第4小隊は——」
バキッ
通信機が、ジンの投げた瓦礫で破壊される。
「連絡はさせねえ」
「貴様…」
「さあ、続きだ」
ジンが構え直す。
しかし、その体には既に無数の傷が。
いくら守護者の誓いで防御力が上がっても、ダメージは蓄積している。
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ジンの現在状態:
HP:550/900(約40%消耗)
MP:280/500(スキル使用で消耗)
疲労:中度
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(このままじゃ、持たねえな)
ジンは内心で思う。
でも、まだ倒れるわけにはいかない。
(蒼たちが塔に着くまで、せめてあと10分)
「隊長、増援が」
残った隊員の一人が指差す。
第5小隊が、こちらに向かってきていた。
さらに15人。
「はは、マジかよ」
ジンが苦笑する。
26対1。
さすがに、これは——
「だが、やるしかねえ」
ジンが最後の力を振り絞る。
「破壊領域・最大展開!」
周囲の空間が歪む。
ジンを中心に、破壊の領域が広がっていく。
「来い!全員まとめて相手してやる!」
### ◆◇◆
その頃、朝倉蒼たちは——
「ジンの気配が…」
走りながら、俺は後ろを振り返る。
激しい戦闘の気配。
そして、徐々に弱まっていくジンの記憶反応。
「大丈夫かな…」
「信じるしかない」
真田先輩が前を向いたまま言う。
「あいつは、必ず生きて合流する」
「そうね」
鈴音も頷く。
「私たちは、私たちのやるべきことを」
美咲も無言で頷く。
そう、今は前に進むしかない。
ジンが命がけで作ってくれた時間を、無駄にはできない。
記憶結晶塔は、もうすぐそこだ。
### ◆◇◆
ジンの戦いは続いていた。
既に第3小隊は全滅。
第5小隊も半数が倒れている。
しかし——
「はぁ…はぁ…」
ジンも限界が近い。
片膝をついて、荒い息をしている。
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HP:180/900(危険域)
MP:50/500(ほぼ枯渇)
状態:重傷
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「さすがに…キツいな…」
「諦めろ、守護者」
第5小隊の隊長が言う。
「もう君の仲間は捕まっているかもしれない」
「はっ」
ジンが笑う。
血まみれの顔で、それでも笑う。
「あいつらが、そんな簡単に捕まるかよ」
立ち上がる。
もう、ほとんど意識だけで立っている。
「俺は…守護者だ…」
「もう十分だろう」
「いいや」
ジンが拳を構える。
「まだ…10分経ってねえ」
あと3分。
蒼たちが塔に着くまで、あと3分持てば。
「うおおおお!」
最後の力を振り絞って、ジンは敵に突っ込んでいく。
その姿は、まさに——
仲間を守る、守護者そのものだった。
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【第21話終了時ステータス】
主人公パーティー位置:記憶結晶塔まで500m
クラッシャー・ジン Lv.48
HP:180/900(重傷)
MP:50/500(枯渇)
筋力:A|敏捷:A|知力:C|精神:B
戦闘結果:
・第3小隊:全滅(11名)
・第5小隊:7名撃破/8名残存
・推定残り時間:3分
ジンの獲得称号:
・不屈の守護者(NEW)
効果:HP30%以下で全能力+100%
備考:
ジンの奮闘により、追撃部隊の
大半を食い止めることに成功。
蒼たちは無事に塔へ到達できる見込み。
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