##第16話「包囲網」
病院から学園へ向かう道。
俺と美咲は全速力で走っていた。
「統制局が動くタイミングが良すぎる」
美咲が走りながら言う。
「まるで、葵ちゃんの治療が終わるのを待っていたみたい」
確かに、そうだ。
人質に取られる前に、か。
「風間め…」
学園の近くまで来ると、異様な光景が広がっていた。
黒い装甲車が何十台も学園を取り囲んでいる。
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【記憶統制局包囲部隊】
総数:約200名
平均レベル:30~40
特殊部隊:50名(レベル45以上)
指揮官:風間十蔵(レベル70)
展開中の記憶結界:
・記憶遮断結界(学園との通信を遮断)
・記憶探知結界(逃亡者を感知)
・記憶抑制フィールド(能力使用を制限)
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「正面からは無理ね」
美咲が状況を分析する。
「裏から回りましょう」
慎重に移動し、学園の裏門から侵入。
中庭には、既に仲間たちが集まっていた。
「蒼!」
鈴音が駆け寄ってくる。
「無事でよかった」
「状況は?」
「最悪だ」
真田先輩が苦い顔をする。
「30分前に包囲が始まった。風間の奴、お前を引き渡さなければ学園を潰すと」
「学園長は?」
「交渉中だ。でも、時間稼ぎにしかならねえ」
そこに、新たな人影が現れた。
「よう、相棒」
ジンだった。
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【クラッシャー・ジン】Lv.43
職業:記憶守護者(A級)
HP:750/750
MP:450/450
筋力:A|敏捷:A|知力:C|精神:B
所持スキル:
・記憶破壊 Lv.5→守護破壊 Lv.1(転職により変化)
・破壊領域 Lv.4
・鋼の意志 Lv.5
・記憶修復 Lv.1(新規)
・守護の壁 Lv.1(新規)
称号:
・元闘技場王者
・破壊から守護へ
・朝倉蒼の相棒
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「ジン…来てくれたのか」
「当然だろ。仲間の危機だ」
ジンが拳を鳴らす。
「統制局の連中、全員ぶっ飛ばしてやる」
頼もしい。
でも、相手が悪すぎる。
「風間は?」
「正門で学園長と話してる」
その時——
『全校生徒に告ぐ』
校内放送から、風間の声が流れてきた。
『私は記憶統制局局長、風間十蔵である』
冷たい、感情のない声。
『我々の要求は簡単だ。朝倉蒼を引き渡せ。さもなくば——』
ゴゴゴゴゴ
地面が震える。
窓の外を見ると、統制局の兵士たちが一斉に記憶兵器を構えていた。
『この学園を、生徒もろとも消滅させる』
「ふざけるな!」
真田先輩が吼える。
『猶予は10分。賢明な判断を期待する』
放送が切れた。
「どうする?」
鈴音が俺を見る。
みんなの視線が、俺に集まる。
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【朝倉 蒼】Lv.35
職業:記憶喰らい(B級)
HP:500/550(ほぼ回復)
MP:380/400(ほぼ回復)
ステータス:
筋力:B|敏捷:B|知力:A|精神:A|幸運:B
所持スキル:
・記憶喰らい Lv.5
-摂取可能数:20個/日
-摂取速度:基本の120%
-摂取成功率:レベル差10まで100%
・記憶武装化 Lv.4
-同時展開数:3
-形状自由度:高
-持続時間:10分/1MP
・記憶探査 Lv.4
-探査範囲:半径300m
-探査深度:5年前まで
-消費MP:10/分
・記憶変換 Lv.1
-負→正への変換可能
-成功率:60%
・限界突破 Lv.1
-全能力150%(60秒)
-反動:6時間能力-30%
・記憶編集 Lv.1
・記憶同調 Lv.1
・身体強化 Lv.2
称号:
・慈悲深き喰らい手(負の記憶ダメージ-50%)
・学園の新星(学園内評判MAX)
・闘技場の新王(対人戦闘+10%)
・妹思いの兄(精神力+10%)
・予言の子(???)
所持金:10万メモ(治療費支払い後)
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「行く」
俺は即答した。
「蒼!?」
「でも、条件がある」
校内放送のマイクを手に取る。
『風間局長、聞こえますか』
少しの間。
『聞こえている』
『単独で来い。護衛も部下もなしで』
『ほう?』
『それが条件だ。飲めないなら、俺は逃げる』
『…面白い』
風間の声に、初めて感情が混じった。
『いいだろう。正門で待つ』
「蒼、罠だ」
真田先輩が止めようとする。
「わかってる。でも」
俺は仲間たちを見回す。
「学園のみんなを危険に晒すわけにはいかない」
「だからって…」
「大丈夫」
俺は微笑んだ。
「一人じゃないから」
みんなが俺を信じてくれているように、俺もみんなを信じている。
「俺が合図したら、動いてくれ」
「合図?」
「わかる」
作戦を伝える時間はない。
でも、この仲間なら——
### ◆◇◆
正門。
風間が一人で立っていた。
約束通り、護衛はいない。
でも、その佇まいだけで圧倒的な存在感。
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【風間 十蔵】Lv.70
職業:記憶統制局局長(SSS級)
HP:8000/8000
MP:5000/5000
筋力:A|敏捷:A|知力:S|精神:S|幸運:A
主要スキル(推定):
・記憶支配 Lv.10
・絶対統制 Lv.8
・記憶消去 Lv.10
・千の記憶 Lv.?
・???
称号:
・記憶統制局最高権力者
・千の顔を持つ男
・記憶の支配者
危険度:測定不能
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「来たな」
風間が薄く微笑む。
「賢明な判断だ」
「学園のみんなは?」
「約束しよう。君が素直に来れば、誰も傷つけない」
信用できない。
でも、他に選択肢はない。
「なぜ、俺を?」
「君は特別だからだ」
風間が一歩近づく。
「記憶を喰らう力。それは、この世界の理から外れた存在」
「だから?」
「管理する必要がある」
風間の目が冷たく光る。
「野放しにしておけば、いずれ世界の脅威となる」
「俺は、人を傷つけるつもりはない」
「今はね」
風間が首を横に振る。
「だが、力は人を変える。かつての記憶の暴君のように」
確かに、その危険はある。
でも——
「俺には仲間がいる」
「仲間?」
「ああ。だから、道を踏み外さない」
「甘いな」
風間がため息をつく。
「では、力ずくで——」
その瞬間。
ドォン!
学園の方から爆発音が響いた。
「なに!?」
風間が振り返る。
今だ!
「記憶喰らい・奇襲!」
風間の一瞬の隙を突いて、能力を発動。
しかし——
「甘い」
パシッ
簡単に手を掴まれた。
「本当に、これが作戦か?」
「いや」
俺はニヤリと笑った。
「時間稼ぎだ」
「なに?」
その時、空から声が響いた。
『それまでよ、風間』
セラフィムだった。
白い翼を広げて、降りてくる。
そして、その後ろには——
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【記憶守護協会・特殊部隊】
隊長:セラフィム(レベル???)
副隊長:ガブリエル(レベル65)
隊員:50名(平均レベル50)
総戦力:記憶統制局包囲部隊と同等
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「記憶守護協会…」
風間の顔が歪む。
「なぜここに」
「始原の記憶が動いた時から、監視していたわ」
セラフィムが俺と風間の間に立つ。
「この子は、私たちが保護する」
「邪魔をするな」
「それはこちらのセリフよ」
一触即発の空気。
だが——
「今日のところは、引き上げよう」
意外にも、風間があっさりと引いた。
「ただし」
風間が俺を見る。
「これは始まりに過ぎない。記憶戦争の」
記憶戦争。
不穏な言葉を残して、風間は去っていった。
統制局の包囲も、徐々に解かれていく。
「ありがとうございました」
俺はセラフィムに頭を下げる。
「礼には及ばないわ」
セラフィムが優しく微笑む。
「あなたは、守るべき存在だから」
「でも、なぜ」
「時が来れば、すべて話します」
またか。
みんな、そう言って詳しいことを教えてくれない。
「ただ、一つだけ」
セラフィムが俺の肩に手を置く。
「これから、本当の戦いが始まります。覚悟はいい?」
「…はい」
「なら、これを」
セラフィムが何かを差し出す。
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【アイテム入手】
『守護の記憶結晶』
効果:
・精神攻撃完全防御(3回)
・味方全体の防御力30%上昇(5分)
・使用回数:1回
説明:記憶守護協会に伝わる秘宝
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「これは…」
「いざという時に」
そして、セラフィムたちも去っていった。
### ◆◇◆
学園の中庭。
仲間たちと合流した。
「無事でよかった」
鈴音が安堵の息をつく。
「さっきの爆発は?」
「俺だ」
ジンが手を上げる。
「合図って言ったろ?派手にやれってことだと思って」
「やりすぎだ」
真田先輩が苦笑する。
「でも、効果はあった」
確かに、あの一瞬の隙がなければ。
「それより」
美咲が深刻な顔をする。
「記憶戦争って」
「ああ」
重い言葉だ。
これから、何が始まるのか。
『いよいよね』
Systemの声が響く。
『本当の物語が』
「System、お前は何か知ってるのか?」
『…少しだけ』
歯切れが悪い。
『でも、今は言えない。ごめんなさい』
「いや、いいよ」
Systemにも、事情があるのだろう。
「とりあえず」
俺は仲間たちを見回す。
「今日のところは、みんな無事でよかった」
「そうだな」
「でも、これから大変になるぞ」
「覚悟の上だ」
みんなが頷く。
記憶統制局との全面対決。
それは避けられない。
でも——
「一緒なら、乗り越えられる」
「当然だ」
「仲間だもんね」
「おう」
「…うん」
五人の絆は、固い。
夕日が、俺たちを照らしていた。
新たな戦いの幕開けを告げるように。
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【第16話終了時ステータス】
パーティー全体レベル:
・朝倉蒼 Lv.35(変化なし)
・白石鈴音 Lv.32(変化なし)
・真田剛 Lv.45(変化なし)
・神楽美咲 Lv.???(変化なし)
・クラッシャー・ジン Lv.43(変化なし)
新たな勢力関係:
・記憶統制局:敵対(警戒度MAX)
・記憶守護協会:友好(信頼度70)
・聖メモリア学園:保護下
入手アイテム:
・守護の記憶結晶×1
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【更新予定】
毎日更新を目指します!
最低でも週5は更新したいと思ってます。
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