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「ありがとうございます。それでは早速ですが、紹介候補者のプロフィールをご案内しますね。
まずは一人目。幸運な男性としてご紹介したいのは、セントリアに住む23歳、教会の神父です。
夢で女神のお告げを聞き、川の氾濫を防いだ地元の英雄。その後もたびたびお告げを聞き、トラブルを未然に防いでいます。
うっかり転べばその先で貴族のアクセサリーを拾い感謝され、腐ったパンをそうと知らず手に取れば鷲に取られて食べずに済むなど、神に愛された幸運の持ち主です。」
フレデリカはふむふむとうなずいた。
「屈強な男性としてご紹介したいのは、グラトバーグに住む27歳、農民ですね。
幼いころ雷に打たれたものの死なず、農作業中クマに遭遇するも戦って追い払っています。
体力自慢で一日中はたらいても体力が余っているとか。村中の男たちの憧れの的となっています。ただ、農作業で衣服が汚れていることが多いので、潔癖症であれば避けた方がいいでしょう。
このお二人ですがいかがでしょうか?」
「ええ、希望通りだわ。ぜひお願いします。」
フレデリカの生まれついての心配そうな顔が、珍しく笑顔に変わった。
「お話は終わりましたか?じゃあ私も相談させてください!庶民でも登録できます?」
侍女のマーガレットが明るい声をあげた。
「こらマーガレット、待ちなさい!まだフレデリカ様がお話ししているでしょう!」
「いいのよ、この子の話も聞いてくれる?」
「もちろんです。どういった方が好みですか?」
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結婚相談所を訪れて数日後、フレデリカは明るい気持ちで友人の屋敷に遊びに来ていた。
友人の名前はアリスミリアという。
フレデリカは編み物が趣味で、よくレースを編んだり、手袋を編んだりと作品をつくり出している。
アリスミリアはその愛らしさから、一緒に居ると作品のインスピレーションが沸き上がるので、作品のモデルをしてもらったりと協力してもらっているのだ。
「アリスミリア、次はこれをつけて。かわいい!最高よ」
アリスミリアのあご下に手を周し、白いレースの付いたヘッドドレスをリボンのように結ぶ。
白とピンクでできたヘッドドレスが人形のような愛らしい顔を包み、まるで夢の国の住人のようだ。
「はあ、なんてかわいいの。元気がでるなあ」
フレデリカはおとなしくされるがままになっているアリスミリアを抱きしめる。
「本当によく似合っているよ。ご両親に見せたら喜ぶだろうね。」
そういうのは、アランジェールだ。
アランジェールというのは、アリスミリアのいとこの令嬢である。アランジェールがいることはフレデリカにとって想定外だった。
アリスミリアに会いに来たタイミングがかぶったらしい。フレデリカはアランジェールが少し苦手だった。
正確に言えばアランジェールのことが、というよりは、いつも一緒に居る取り巻きのことが、だ。
アランジェールと話していると、取り巻きたちは今にもとびかかってきそうな目でフレデリカをにらんでくる。
アランジェールはその長身と美貌で、女でありながら令嬢達の憧れとなっているのだ。
ファンクラブのようなものがあり、ひどい時は足を踏まれたりするので、フレデリカはアランジェールに近寄らないようにしている。
幸いにも今日はその女たちはいないようなので、どうにか友好的にふるまっているのだった。




