107曲目 演技はいつだって緊張でしかないでしょうが!!
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。
また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。
両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!
毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)
B面シリーズは不定期です。
12月上旬。
俺は心臓バックバクで車に揺られている。
「陽太、お前顔色悪いぞ。大丈夫か?」
運転してる岡本さんに聞かれる。
「あー、体調は大丈夫なんですが、メンタルが」
そう言うと理解したらしく、苦笑された。
「お前、本当に演技の仕事になると緊張するよな」
「緊張しますよ!俺が演技苦手なの知ってるでしょ!!」
今は”おれにち”のビジュアル撮影の日。
メインキャスト顔合わせの日でもある。
「今日は写真撮影だろ」
「でもでも!!俳優さんと会うのは緊張するぅぅ」
「お前、バラエティーでも俳優さんたくさん会ってるだろ」
「それとこれは違う!!」
「何が違うんだ??」
岡本さんが本当にわからないというトーンで言う。
違うもんは違うんだもん!!
周年ライブの前日。
リハーサルをしながらこの前の俺のビジュアル撮影の話になった。
「どうだった?みんないい人だったでしょ?」
ナツに聞かれて頷く。
今回の3人はナツがそれぞれ違う現場で一緒に仕事をしたことがあるらしく、どんな人か教えてくれた。
「めちゃいい人たちだったぁー…」
俺がそう言うとゆうが苦笑する。
「パピー、顔と言葉がリンクしてないって」
「…それよりも緊張が勝っただけさ」
そう言うとトラが爆笑。
「パピー、遠い目が遠すぎる」
「遠くもなるさ…みんなオーラが凄すぎてさ」
初めて顔を合わせた時を思い出す。
『上田くん!初めまして!』
『うぉ!パピーだ!本物♪』
『会えて嬉しいー!』
俺は緊張しすぎて思わず叫んだ。
『ハ、ハ、ハジメマシテ!!』
「…恥ずかしすぎる」
頭を抱えていると肩にポンッと手が置かれる。
「パピー、そんなに落ち込むなって。すぐ仲良くなれるでしょ」
ゆうがクスクス笑いながら言う。
「そうだよ。パピーの得意技じゃん」
ナツが立ち位置を確認しながら言う。
「パピーならいけるいけるー」
スーも立ち位置に移動しながら言う。
「…お前ら、他人事だからって」
「いや、他人事でしょ」
トラにバッサリ言われて更にチーンとなる。
「パピーって演技になると人変わるよね」
前に立っていた楓が苦笑する。
「だってさー、演技苦手意識がさーぁ」
【はーい、おしゃべりそこまで。次の曲のリハしまーす】
マイク越しに舞台監督に注意されて、みんなで返事をした。
リハが終わって帰りの支度をしていると、岡本さんに声をかけられた。
「陽太ー」
「はい」
「この前のオーディション、連絡が来て採用だって」
「…うぇ??」
「1ヶ月前に受けただろ、ミニドラマのやつ」
確かに受けた。受けたけど。
「えーっと、HPとSNSで流すミニドラマのオーディション?」
「そう」
「大学生役の?」
「そう」
俺が固まっていると楓が飛びついてきた。
「パピーすっごーい!」
「演技苦手って本当なの?」
スーが半分冗談で聞いてきた。
「来年、パピーの演技がいっぱい見れるなー♪」
「俺もがんばろ」
トラとナツが話してるのをも右から左状態。
「パピー、固まりすぎだって」
ゆうが笑いながら肩を叩いてくる。
「…そんなもん、緊張するに決まってるでしょーが!!」
俺が叫ぶと岡本さんは呆れた顔をしていた。
苦手なもんは苦手だし、緊張するわぃ!!
演技が関わるとしっかりと固まってしまうパピー。
ですが、レッスンもしまくったので徐々に増え始めてきました。
そんなパピーにナツは実は焦ってたりしなかったり?
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