101曲目 仕事くださーーーい!!!
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されているので、ご了承ください。
また、「 過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する」にちょっとだけリンクしてます。
両方読んでいただけるとより楽しんでいただけると思います!
毎週土曜日のAM8:00ごろ更新です。(遅れることもあると思います)
B面シリーズは不定期です。
ライブが終わって1ヶ月後。
「ボッスー」
「キャラクターみたいな呼ぶな」
岡本さんがトラに言うとトラはいじける。
「だってさぁ」
「トラ、どうした?」
レギュラーの収録後半組の俺たちは楽屋で待機中。
「俺もソロの仕事したいぃぃぃ!!」
ソロ活動解禁から4ヶ月、ソロが全然無いと嘆いてる。
「まぁまぁ、最初はそんなもんだって」
「だってみんなすぐに仕事あったじゃんか!!」
俺は学RUN(学生RUN!KING!)、ナツはドラマ、ゆうはバラエティのレギュラー、
スーは中学からはモデル、高校からは学RUNがすぐに決まった。
「んー、まぁタイミングもあるよな」
俺は完全にタイミングが良かった、が答えだ。
「俺だけ全然受からない」
本気で落ち込むトラに俺は苦笑する。
「トラ」
「?」
「みんな見せてないだけでめちゃめちゃオーディション受けてるし、落ちてるぞ」
「…嘘だ」
ジトッと睨まれてさらに苦笑。
「嘘だと思うならみんなに聞いてみな?」
「…」
「それにトラ、オーディションでカッコつけてない?」
そう聞くとギクッとした反応。
「やっぱり」
「だってさぁ」
「演技の仕事なら別だけど、バラエティとかCMならカッコつけないでやってみたら?」
俺がそう言うとトラは不思議そうにした。
「カッコつけないで?」
「そう、トラはそのままでも大丈夫なんだから」
どこか腑に落ちないトラ。
「みんなにも聞いてみな?」
「うん…」
ちょっとムスッとするトラに俺はクスッと小さく笑った。
「無我夢中でやる」
「変に飾らない」
「思うがままにやる」
収録の後、6人で雑誌の仕事だったので待ち時間にトラがみんなに聞く。
ナツ、ゆう、スーの返答にトラは頭を抱える。
「統一性がないんですけど…」
「仕事への姿勢とかは個々によるからそりゃそうだろ」
「そうだけどさぁ」
ナツが言うとトラは困り顔。
「ちなみにトラはどんな仕事したいんだ?」
ゆうが聞くと顔が暗くなる。
おや?
「…ダンスだけど、そんな仕事多くないし」
そう言われて俺たちも黙る。
確かに、ダンスって言われたら幅はめちゃくちゃ狭い。
「ダンスかー…」
俺はポツリと呟いて一度目の人生で流行ってたものを思い出す。
「SNSでダンス動画出すか?」
俺がポツリと呟く。
みんながバッと俺を見る。
「ほら、トラがウチで一番ダンスが上手いのはみんな公認だろ?」
そう聞くと4人は頷く。
「だからこそ、俺たちの曲を踊ってるトラの動画を出すとかさ」
「良さそうだけどー」
「いろんなチェック入りそうじゃない?」
ナツとスーの言葉に岡本さんを見る。
「そうなったらチェック入るな」
「「ですよねー」」
「いい案だと思ったんだけどなー」
ちょっと残念、と思っていたら岡本さんは何言ってるの?と言う顔。
「誰もダメなんて言ってないだろ」
「「「へ?」」」
兄組が変な声で反応する。
「そろそろ公式SNSを増やすかって話をしてるからちょうどいいだろ」
「「「へーぇー??」」」
「お前ら、打ち合わせも無しにその揃った反応すごいな」
岡本さんが逆に俺たちに驚く。
「じゃあ、トラくんのダンスレクチャー動画とかいいね!!」
楓が嬉しそうに言うとトラも顔が明るくなる。
「え!楓、それいいな!一緒にやろ!!」
「やりたい!!やるやる!!」
「えー、それ俺もやりたい」
「スーくんもやろー!」
キャイキャイしてる弟組。
「え、SNSってそんな長尺できるやつですか?」
「というか公式SNSチーム作ってチャンネル作るかって話出てるからな」
「「「へーぇー??」」」
「だからなんでそんなに揃うんだよ」
岡本さんが苦笑した。
2ヶ月後、早速出したトラのダンス動画がバズったのだった。
焦る気持ちはよーくわかる。
念願のソロができるようになったのに仕事が取れないトラ。
兄たちがどんどん仕事をとってきた(ように見えた)のでモヤモヤしてしまうのでした。
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