一人仕事
お久しぶりです。2ヶ月ぶりぐらいでしょうか?
いろいろありまして投稿できませんでした。もしかしたらたまにこんなことがあるかもしれませんがまだまだ書くつもりです。
ふとした瞬間、俺はこれまで自分に起きたことを振り返った。
俺は特に特筆することもない普通の家庭に産まれた。そこで俺はすくすくと育てられて元気に成長した。小学生の時には友達もたくさんいて、毎日楽しい日々を送っていた。
しかし、そんな瞬間、俺はいきなり世界からしてみればちっぽけなそれでも俺にとっては地獄に落ちるかのような絶望を味わった。
父が交通事故で死んだ、そしてそれに続くように母が衰弱していき最期に死んだ。その日から俺の生活は世界が逆転したように変わり、家に引きこもり始めた。
そして、それから何年間はずっと同じような生活を続けていたがある日そんなただ生きるだけの機械のような生活が一変するような出来事が起きた。
俺は死んだのだ。
もう風景すら忘れかけてる小さな道で銃に撃たれて死んだ。
自分でも狂ったことを言っていると思う。
なぜって今俺は生きているからだ、詳しくは知らないが死んだのに俺は生きているからだ。
銃に撃たれて死んだ後、俺は今俺が生活している施設で目が覚めた。
この施設は“アビリティ”という簡単に言えば異能力とか超能力だとかいう人智を越えた力を研究している施設らしい。
俺の人生は一つの終わりを迎えたがこの施設から新しい人生が始まった。
ここに来て出会ったやつらは皆、おかしなやつもいるが今の俺にとっては大事なやつらばかりと今は思う。
そんなことを考えてると自分でも口元が緩んで
いるのが分かった。
自然ににやけてしまったことに苦笑しつつ周りを見渡してみると
小さな冷蔵庫に背の低い机、そして最近新しく
部屋に入れた箪笥だけが置いてある。それ以外は
何もないまったくもってシンプルな部屋だ。
時計を見てみるとまだ朝の6時半頃で凛が起こしに来る時間ではない。いつも起こしてもらっている訳ではけっしてないのだが、たまに二度寝したときとかに少し怒られる…
凛は俺がこの施設で暮らし始めてずっと俺の世話をしてくれている恩人のような女性だ。いつかは恩返ししたいと思っている。
「たまには早めに起きて朝食でも食べに行くか。」
そう一人言を呟きながら俺はベッドから起き上がり、着替え始めた。
ちょうど今頃は凛も朝食の準備をしていることだろう、たまには手伝ってあげたい。
そして、着替えが終わり部屋を出たところでこの施設の所長らしい?灰蛇双柳がにやにやとしながら部屋の前に立っていた。
「おっはよ~さっくん。今日は朝が早いね、いつものように氷室君に起こして貰わなくてよかったの?」
灰蛇はふざけているような口調で俺を挑発している。こいつはこんな性格のせいで何を考えているかがはっきり言って何も分からない。
ちなみにさっくんと言うあだ名の由来は俺の苗字が朔野だかららしい…
「なんの用だ、用がおちょくりに来たとかなら早く消えてくれ。」
「まあ~、確かにおちょくりに来たっていうのも
多少あるんだけど本題は別だよ~」
俺はハッキリと嫌そうな態度で接したのだが灰蛇は何も感じていないようで何事も無かったかのようにスルーして話を続けた。
「今日さぁ、さっくん暇でしょ、だから一つ仕事を頼もうと思ってね。」
「仕事?また撃退かそれとも修復か?」
俺はこの施設でただひたすらに無意な時間を過ごしている訳ではない。
どうやらこの世界は外側の世界と呼ばれる異世界と異常に近づいてしまい近年この世界とその異世界を繋ぐ空間の綻び、穴が各所で発生するらしい。そして、フェリモンドには“外側の獣”と呼ばれる獣が生息し、地球とは違う生態系が作られており、その生態系はひたすらに弱肉強食の生態系で地球の動物とは桁違いに凶暴で狡猾なのだ。
そんな中、この施設の人間はほとんどアビリティを使うことが出来るため、研究の一環として世界と異世界を結ぶ穴からクレアトラが地球に入らないように撃退等をしている。
俺も凛と共に穴を修復したり、クレアトラをこの施設から防衛するために撃退したりなどの仕事をした。
「いや、今回は修復でも撃退でもない。まあ、場合によっては修復もあるけど、今日はさっくん一人で探索に行ってもらうよ。」
「探索?それに一人でか?」
少し驚いていた。探索という仕事は始めて聞いたし、実はこれまでいくつか仕事をしたと言っても
全て凛と一緒に行っていたのだ。
「探索はね、まだフェリモンドの地図に書かれていない場所を少しぶらぶらしてもらって辺りの状況を観察して報告してもらうだけの簡単な仕事だよ。
それにさっくんはもう十分仕事の経験を積んだから大丈夫だと思うから。」
灰蛇の口調は終始軽いままだったが最後の言葉には確信を持っているかのような意思が籠っている気がした。
「・・・まあ、仕事ならします。」
「オーケー、それじゃ少し詳しく説明するね。」
俺が演技だがやる気無さそうに返事をしても灰蛇は気にせずその場で探索について詳しいことを話始めた。
探索の仕事について簡単に説明すると、
俺は準備が出来次第フェリモンドに向かい、まだ地図に書かれていない場所に行き、そこの環境、生物、危険性を観察して灰蛇に報告するのが仕事らしい。そして、もし仕事中に穴が空いているのを見つけた場合は即座に穴を修復しなければいけない。
「それじゃあよろしくね~」
説明を終えると灰蛇は手をヒラヒラと振って通路の奥に消えていき、俺はポツンと無機質な通路に
取り残された。
チラッと時計を見るとすでに七時を少し過ぎておりすぐに凛が俺を起こしに来るだろう。
結局、今日は早く起きることが出来たのに凛を
手伝うことが出来なかった。
後書きを書くのも久しぶりで何をいつも書いていたのかあまり覚えていません。とりあえず、最後まで読んで頂きありがとうございました。次の話も早めに投稿します。




