凛の日常
すいません今日明日と言いながら1話しか投稿出来ませんでした。
今回はいつもより文字数が多めです。そしてこの話は視点が凛の視点となっており、時系列的には凶弥が施設に来るちょっと前ぐらいの話として書きました。矛盾とかあったりしたらごめんなさい。
今日も私、氷室凛は朝早く、時間で言えば
明朝五時頃に目が覚めた。
私はベットから降りるとすぐに近くに置いてある鏡で自分の髪を簡単に整えてそのまま部屋を出て
近くにある洗面所に行き、そこにある櫛でしっかりと髪を整えて、顔を洗い、歯を磨き、最後に再度
確認してから部屋に戻る。
部屋に戻ると、クローゼットから適当な服を
取り出して寝間着から着替えていく。
化粧は出来ない訳ではないが、興味もないし、
この施設にいてもする理由もないのでしない。
着替えが終わると、部屋を出てそのまま食堂に
まっすぐ向かう。
無機質な通路を歩いている間に私は食堂に
到着するまでに今日の仕事を頭の中で反芻した。
今日はこのまま食堂に行き朝食を用意する、
そしていつも私に突っかかってくる焔華を
起こしに行く、そうしたら午前中に今週分の狩りをしに行く、午後は施設内の掃除をしてから読書でもしよう、後は適当な時間に夕食の準備をして、食べ終えたら片付けをする。
よし、今日はこの流れでいこう。
一日の仕事の流れを決めたところでちょうど
食堂についた。
私は食堂につくとすぐに、使えそうな食材を
見積もって調理を開始する。
今日の朝食は白米と味噌汁、魚の塩焼き、小松菜の和え物だ。
私はやはり朝食には和食が一番だと思っているのだろう、和食を意識した訳ではないが何故かいつも和食を作ってしまう。
私はまず、米を炊くために備蓄してある米を
ザルに入れて水を流しながら米を洗った。
米は洗われるとツヤツヤと真っ白になっている。
そして、洗った米を炊飯器に入れて水を入れると
炊飯ボタンを押すと炊飯開始のアラームが鳴った。
私はアラームが鳴るのを聞きながら鍋を棚から
取り出して、その中に適量の水を入れて火にかけ、
顆粒タイプの出汁の素を鍋の中に入れて溶かした。
鍋が沸騰する前に玉葱、豆腐を食べやすいように
包丁で切り、沸騰する少し前に切った食材を
入れて火を消す。
そして味噌を鍋の中で溶かすとワカメを適量鍋の
中に入れた。
味噌汁は玉葱に熱を通すためそのままにしている。
今から火を通しておけば焔華が起きて来る頃には
しっかりと中に熱が通っているだろう。
味噌汁を作るとコンロに備え付けられている
グリルに火を入れて余熱の準備をすると魚を
取り出してそれらを捌いた。
捌いた魚の身に包丁で切れ目を入れ、塩を振ると
ちょうど余熱が完了し、タイマーをセットして
グリルの中に魚を入れてタイマーをスタートさせる。
グリルが魚を焼き始めたのを確認すると
私は焔華を部屋まで起こしに行った。
「焔華、もう朝です。朝食を作ったので
そろそろ起きて下さい。」
大きな声で部屋の中にいる焔華に呼び掛ける。
しかし、中からは何も聞こえてこない。
「なるほど、起きないなら朝食は要りませんね、
それでは私が朝食を全て処理しておきます。」
そう言うと中からゴソッと音がしたので
声は聞こえているはずだ。
そう思って私は食堂に戻って行った。
私は焔華が来るまでに次の料理の作り始める。
焔華が来るのを待っている内に簡単に小松菜の
和え物を作ると、ご飯が炊き上がり、すぐ後に
グリルからタイマーが鳴った。
炊き上がったご飯を少ししゃもじで切るように
かき混ぜて保温をする。
少しすると焔華がまったく身だしなみも整えず
ベットからそのまま起き出して来たようだ。
そのまま食堂の椅子に座ったので私は簡単に
手で焔華の寝癖を整えてから食器を取り出して
私と焔華の分の朝食をよそった。
その間も焔華は「眠い…」や「腹へった…」等と
呟いている。
朝食を並べるとすぐに焔華は食べ始め、
雰囲気も乾燥ワカメが水を吸って大きくなるように
焔華の生気が蘇っていく。
「はー、朝めし食ったら目が覚めたー!」
焔華は朝食を食べ終えると先程とは全然違い、
いつものうるさいテンションに戻っていた。
私は朝食の片付けをした後に食堂に残っていた
焔華を捕まえてそのまま彼女の部屋までつれていき
最低限の身だしなみを整えさせて仕事へと向かう。
次は外側の世界と呼ばれている異世界のような
場所に行き、今週食べる分の食糧を獲りに行く。
ちなみに今日の朝食で使った魚も私以外の誰かがその世界で獲ってきた獲物のようだ。
この狩りは施設に住む人間が当番のように
回しており、あの魚は魚を獲るのがうまい人間が
獲ってきたものなのだろう。
また、当番制にしているからか、いつの間にか
各々の獲ってくる獲物が決まってしまっている。
外側の世界につくのすぐに森の方へ行き、
勘を頼りにビーグと呼ばれる生物を探した。
勘を頼りにといってもビーグは群れで
同じ場所を定期的に移動しながら生活するため
大体の居場所は分かっている。
少し探すとすぐに4~5頭の群れを見つけた。
私はその群れを見つけるとすぐに草影に隠れ、
自分のアビリティを発動させる。
アビリティとは、通常人が使えないはずの
不思議な力の総称らしい。
私はアビリティで自分の周りに親指ぐらいの
氷塊を造り出した。そして、
「氷弾よ穿て」
そう言うと周りの氷塊が弾き出されるように
ビーグの方へ放たれ、2頭の急所を貫いた。
被弾した2頭はすぐに倒れて、その姿を見て
周りのビーグは全員どこかに行ってしまう。
残された2頭も急所を貫かれているので
間もなくして息絶えた。
私はいつものように2頭の血抜きと解体を
するとアビリティで橇のようなものを造り
それに解体したビーグの死体を乗せて、
滑らせながら施設まで帰る。
そして、解体したビーグを保存が効くように
処理をした後にビーグの肉を少量焼いて、
それをパンに挟んで食べて昼食とした。
昼食の後は食器を洗い、施設の汚れやすい所を
簡単に掃除した後、コミュニケーションルームに
行き、ゆっくりと読書を始める。
今日手に取ったのは恋愛物の小説だった。
読んでいるとそれには自分が不幸な境遇だと
思っているヒロインがたまたま出会った男性と
恋に落ち、その男性と共に過ごしている内に
自分の回りには様々な沢山の幸せが満ちている
ということに気づいていく話が綴られている。
この本を読み終わった後、
私はふと、もしもこんな異性がいたら、
恋に落ちてしまうような人がいたらと考えた。
別に今の生活を不幸だと思っている訳ではない。
この施設の所長である灰蛇双柳は、
アビリティには先天性と後天性があり、
私は後天性だと言っていた。
そして、後天性の人間に共通すること、それは
一度死んだはずの人間であること。
確かに一度私は死んだ、と思っている。
空腹状態で何日も生き抜き、そしてあるとき
崩れるように倒れて眠るように意識を失った。
そして目が覚めるとこの施設にいたのだ。
そう思うと私は死ぬ前の生活に比べれば
今の生活は十分に充実してると言えるだろう、
充実してるとは…
なら、なぜ私はこんなことを考えたのだろう、
今の生活には満足している、
それなら幸せじゃないのだろうか、
それとも自分は恋がしたいのだろうか。
色々な考えが頭に浮かぶがどれもが違うような、
けれども合っているような感じがした。
しかし、時計を見るともう夕食を作り始めないと
いけない時間を指している。
私は急いで食堂に行き、夕食を作り、
焔華を呼びに行き、食後の片付けを終える頃には
すっかりと本を読んだ時に考えたことを忘れて、
そのままベットの中で深い眠りに落ちた。
今回は初めて主人公凶弥視点ではなく凛の視点で話を書きました。
前書きにもありましたが時系列は凶弥が施設に来るちょっと前です。
大晦日には除夜の鐘をつきに行きましたが2017年はとても早く過ぎてしまったような感じがしました。ちなみに今年初めて引いたおみくじの運の所が
“悪し”でした。何があるんでしょうか2018




