↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ABILITY  作者: high
PR
19/25

仕事

19話目です。

今回からまたフェリモンドでの話に入ります。

急いで書いたので誤字脱字があったらすいません。

最後まで読んで頂けると幸いです。

 俺は、赤みがかった癖ッ毛の髪をした傲岸不遜《ごうがんふそん》な女性“黄昏焔華(たそがれほのか)”に連れられて無機質な通路を歩き、着いた食堂で朝食を食べていた。

 二人ずつ向かい合って座れるテーブルで焔華《ほのか》が

俺の正面にそして俺の横に基本的にいつもクールで凜としている女性“氷室凛(ひむろりん)”が座っている。

 ここに来るときに焔華から凛《りん》が朝から忙しくしていると聞いていたが、よほど忙しかったのかいつもなら味噌汁と卵焼き、白米に納豆と言った具合に

The和食な料理が並ぶのだが今日だけは簡単な

ベーコンエッグとトーストという質素な料理だ。

 まあ俺が引きこもってた頃はそもそも朝食という概念が無かったし、食べても菓子パンか食パンだけという質素な料理以前(いぜん)にそもそも料理ですら

なかった気がするので俺にとったらこれだけでも

豪華なんだが…

 凛は俺と焔華が食堂に来たのを見ると開口一番「すいません」と謝ったので凛にとっては

忙しかったとはいえこれじゃ申し訳ないのだろう。

 それにしても人一倍食べる焔華のためにベーコンエッグとトーストを特別に二個作っており、

忙しい中でも気配りを忘れないその精神は本当に

流石だと思う。

「さて、今日は私たち三人に仕事が来ました。」

 俺と凛、そして焔華が朝食を食べ終えた頃、凛がそう口を開いた。

 “仕事”という言葉を聞き凛と焔華を見たが、凛は朝から働いてたせいか少し疲れぎみに、焔華は

薄々予感はしていたのかどこ吹く風といった感じで流している。

 俺は、“仕事”と聞くと引きこもってた頃は

そもそも働くなんてことを考えなかったためか

面倒なものというイメージしか思い浮かばない。

「今日の仕事はガイアウルフの駆除です。

ガイアウルフは群れで行動し、群が大きくなるに

比例してその強さも増していきます。」

「知ってる知ってる、そんでもって違う群れ同士(どうし)が

ぶつかると群れがすぐ合併して強くなるんだろ~」

 凛が仕事の内容を説明してると横から焔華が

めんどくさそうに補足の情報を入れた。

「焔華が知ってても凶弥(きょうや)は知らないでしょう。」

 凛は焔華の行動に対して咎めるように注意する。

 確かに凛たちにこの施設に連れてこられて来たが仕事のようなことはしたことがなかった。

 仕事はガイアウルフというやつの駆除らしい。

 きっとこいつは俺たちの住む世界とは違う

異世界“外側の世界(フェリモンド)”に住む、弱肉強食の世界を

生き抜いている獣“外側の獣(クレアトラ)”の一種なのだろう。

 この前、凛と共に外側の獣(クレアトラ)の一種であるキマイラと戦ったことがある。

 あの時は二人でなんとかキマイラの動きを封じ、蛇の頭をもつ尻尾を切り落とし撃退に成功した。

 しかしそれ以来、一度も外側の世界(フェリモンド)に入っていないため、向こうの世界のことはほとんど知らない。

「凶弥、聞いてますか?今後の行動について説明しますよ。」

「ん、ああ大丈夫だ。悪い。」

 集中したせいか凛の話が耳に入っていなかった。

 凛は、俺が凛の方に耳を傾けたのを確認すると

また話し出した。

「現在、ポータル、つまりこの施設内にあるこちらの世界と外側の世界(フェリモンド)を繋ぐ穴の周辺にちょうど

三つの群れが確認され、今回はその群れを各自で

追い払って貰います。」

「なあー、それって今やらなきゃいけないのか?

私的には群れが一つになった時にド派手に叩く方が

好きなんだけど。」

「群れが大きくなると追い払うのも難しくなるし、

討伐すると生態系に異常が出る可能性があります。

焔華、これはこの前も言いましたよね。」

「そうだっけ?」

 凛は仕事の内容とそれにあたっての動きを

確認しているのだが、いちいちつっこみを入れる

焔華に対してイライラを募らせてるのかさっきより

怒気がこもった言い方で焔華を注意した。

「凶弥、今回は追い払うのが仕事です。

追い払う時は相手に対して自分が格上であることを見せれば今回の相手は勝手に逃げて行くので、威嚇という意味でなら数匹位なら討伐してしまっても

構いませんがやりすぎないよう心がけて下さい。」

「分かった、出来る範囲でやってみるが出来そうになかったらどうすりゃいい?」

「もし難しいようであれば、群れをその場から

あまり移動させないようにして下さい。

粘っていてくれれば、私か焔華が駆けつけます。」

「なるほど、頑張ろう。」

 仕事の内容とやるべきことは理解した。

 実際、それが出来るかは自分次第なんだがな。

 まあキマイラと戦った時、あの時は直感的に

相手の動きを封じることだけを考えて行動したが

凛の力を借りないとキマイラを捕まえることは

出来なかっただろう。

 なので、いくつか自分だけでもなんとか

するための攻撃手段、つまり技をいくつか考えた。

 今回はそんな考えた技が実際に使えるかどうかを

確めるいい舞台だ。

「なにも質問がなければ今から行きますよ。」

「私は大丈夫だよ~」

「俺も大丈夫だ。」

 俺も焔華も凛の確認に対してすぐに反応し、

準備ができていることを伝えた。

 それを聞くと凛は食堂を出て外側の世界(フェリモンド)に

続く穴がある部屋まで行った。

 部屋から穴に入ると、広い荒野が広がっている。

 遠くには森も見え、この前来たときの記憶が

呼び覚まされていく。

 しかし懐かしんでる暇もなく、俺と焔華は凛から

三つの群れの位置を地図を使いつつ教えて貰い、

それぞれの群れの方角に別れた。

 別れる前に凛と焔華が、

「なあヒムリン、どっちが先に群れを追い払えるか勝負しない?」

「これは仕事ですよ。遊びじゃないんです。

・・ですがまあどうせ私が勝ちますし、

あなたはこうした方が仕事が早くなるので

その勝負受けましょう。」

 なんて会話をしていたので本当にこの二人は

否定するだろうが仲のいい二人だと思って

微笑んでしまったが、むしろこれが緊張していた

心をほぐしてくれた。

 俺が担当する群れは確認するとされている中でも一番数が少ない群れらしい。

 この施設に入って以来、ろくに働きもせず、

ずっとただ飯を頂いていたので少しでも施設に

貢献するためにこの仕事を一人でこなしたい。

 そんなことを考えていると近くからうねり声が

聞こえてきた。

「お出ましか。」

 その姿は荒野に擬態するためか少し茶色っぽい

色合いの毛をしており、その毛は短い。

 姿もウルフだから狼というよりはハイエナ等に

近い姿に見える。

 俺が戦闘体制に入ると向こうも俺の戦意に気づき

岩の影からチラホラと姿を見せ始めた。

 数は目算でざっと十匹程に見える。

 さて、それじゃあ仕事を始めようか!


19話目です。

次が20話なのである意味節目です。次の話はアビリティ使ってどんぱちやるのともしかしたら21話辺りで新キャラが出るかもしれません。

後書きを含め、最後まで読んで頂きありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。