↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死に戻りする少年は、弱すぎる身体でダンジョンを攻略する  作者: タ・ケル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/13

第4話「第三階層」

第4話

ご愛読いただきありがとうございます。

第三階層も同じだった。

このフロアも、はじめのフロアと同様。

広さも光の具合も、まったく同じ。

まるでコピーしたような空間だ。

壁も天井も床も、うっすらと光を帯びている。

眩しくはない。

薄暗いが、目が慣れれば全体が見える程度の光量だ。


そして、フロアの中央に――ゴブリンが1体、こちらを見て立っていた。

皮膚は苔のような緑色。 黄色い縦長の瞳。 潰れた鼻。 裂けた口。 黒い鉤爪。

(……第二階層と同じだ)

敵の認識はすぐに済んだ。


俺は第二階層と同じ戦い方で挑んだ。

距離を取り、突きは一度だけ、二連続はしない。

息が乱れたら攻撃しない。

ゴブリンが疲れるまで待つ。

時間は要したが――無傷で倒した。


ゴブリンの死体は地面へ吸収されるように消えた。

その場に、乾燥肉が残った。

俺はそれを拾い上げる。

そして、地面に大の字に寝て、呼吸が整うのを待った。

胸が上下し、薄暗い洞窟の光が静かに空間を照らしている。


呼吸が整うと、ゆっくりと起き上がり、周囲を見渡した。

前には第四階層へ下る階段。

後ろには第二階層へ上がる階段。

そのほかには天井と地面と壁だけの、何もない空間。

(……少しは慣れてきたな)

この空間と、この境遇に。

気持ちにわずかばかりの余裕が出てきている。


何もない空間だが、ふと壁を見てみようという気持ちになった。

見た感じ何もない、うっすらと光っている壁。

俺は近づいてみた。

岩壁に手を触れる。

しっとりとしている。

(……水分?)

顔を近づけて観察する。

うっすらと濡れた手のひらを、そっと舐めた。

強い鉄のような味、いやミネラル感と言った方がいいか。

だが――水だ。

久しぶりの水分に、胸が熱くなる。

この水分がどこから来ているのか、飲めるのか、毒ではないのか。

そんなことを考える余裕はなかった。

俺は無我夢中で、壁に手のひらを強くあて、 横にスライドさせて水分をこそげ取る。

そして、そのまま舐める。

何度も、何度も繰り返す。

喉が潤い、身体が満たされていく。

一通り満足いくまで水分を摂取したところで、 俺は地面に大の字で転がった。

「この水……だいじょうぶだったかな……」

今さらながらに思う。

そして、いつの間にか寝ていた。


どれぐらい寝たのかは不明だが、目が覚めた。

生きている。

どうやら、飲める水だったようだ。

俺は乾燥肉を1片たいらげ、 壁の水分をもう少しだけ摂り、 第四階層へと下りていった。

最後までお読みいただきありがとうございました。

気に入っていただけた方は、ぜひ、

・ブックマーク

・星評価

・リアクション

よろしくお願いいたしますm(__)m

つけてくれると、嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。