表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/116

97 使徒会議

世界樹の家に集まる神の使途たち

使徒ではない者も1名いるようですが

何やら話し合いが行われるようです


97話 はじまります

世界樹の家のある一室

そこに集う5名の神の使徒


深緑の森の支配者で深緑竜のゲイル

深緑の森の管理者でドライアドのライア

北部の海の支配者で白氷竜のユキ

北部の海の管理者でウンディーネのディーネ

南部の火山の支配者で獄炎竜の紅炎


「では全員が揃ったので使徒会議を行なう。まずは現状の確認から……」


「まて!まて!まてーーい!」


イフリートが叫びました


「何ですか?いったい。」


ライアが冷たく言います


「貴方がなぜここにいるのですか?」


ディーネが突き放すように言います

イフリートは狼狽えながらも聞かずにはいられませんでした


「使徒会議とはいったい何なんだ?俺は聞いていないし知らないぞ。」


ライアがため息交じりに言います


「貴方には関係のない話なので、言ってもいなければ知らせてもいませんが?何か?」


「うぐぐ……」


イフリートは反論できません


「まぁそう虐めるではない。」


ゲイルが仲裁に入りました


「イフリートよ。この5人はタイヨー様に忠誠を誓った面々なのだ。おぬしは違うであろう。」


「は?あの子供に忠誠ですか?また御冗談を。そんな訳ないでしょう。ねぇ、獄炎竜さま?」


イフリートにそう言われた紅炎は静かに答えました


「もちろん私も主従関係にある。タイヨー様は偉大な御方だぞ。その証拠に我々は固有名で呼びあっているだろ。この名前はタイヨー様にいただいた大切な名前なのだ。」


イフリートは愕然としました

自分が崇拝している獄炎竜さまが、あの得体のしれない子供の配下だなんて……


「いったいなぜなんです!ただの人間の子供ではないですか!」


「お前も戦ったのだろう。ならタイヨー様の強さは分かっているはずだ。深緑竜の風魔法も効かない、白氷竜の氷魔法も効かない、私の火魔法も効かない。そして圧倒的な力量差で負けてしまった。これでただの人間と言えるか?我々はその理由に気づいたからだ。」


確かにただの子供ではない事は分かるのだが……


「すみません。頭を冷やしてきます。」


そう言ってイフリートは退室しました


やれやれ……とため息をついた紅炎は気を取り直して話を始めました


「さて、では神の使徒となった我々は、まず共通認識を持たねばなるまい。まずタイヨー様は太陽そのものであり、この世界を作った張本人……すなわち創造主であられる。この世界を作った御方……それはこの世界を壊す事もできる御方。しかしタイヨー様はこの世界をとても愛おしく思っている。自ら壊す事は無いだろう。」


これに関しては皆が同じ認識なので深く頷きました


「タイヨー様が言うには、今のこの世界になる以前にも文明があったそうだ。その世界は今と違い、魔力が存在しない世界にしたという。その世界では人間が繁栄を極めたそうだ。その繁栄は人間同士の争いで、より敵に勝つため、より強力な武器を作るため、新しい技術を次々と開発したものが日常生活にも応用され、世界を豊かにして出来上がったものだそうだ。」


今の世界の以前にも文明があった事を、いま知ったライアは驚き紅炎に聞きました


「それ程の素晴らしい繁栄を遂げた世界がなぜ今はないのでしょうか?」


紅炎は頷き話を続けました


「そもそも繁栄は争い……すなわち人間の国同士での戦争による副産物だ。相手の国を倒す為に発達した高度な技術。それは強力な破壊の力を生み出した。始めはその力を戦争の抑止力にしていたのだが、結局些細な資源の争奪をめぐって戦争が起こり、その戦争は全世界を巻き込んだ。そして国同士が強力な破壊兵器を使用した結果、人間はおろか全ての生命が滅んでしまった。そうした発達と滅亡をタイヨー様は2度見てきたとのことだ。」


紅炎は神さまから教えてもらった世界の歴史を皆に伝えました

初めて聞いた者も、粗方は知っていた者も、詳細を聞いて一応に驚きました


「世界の行く末を見てきたタイヨー様は、その過去を踏まえて、今のこの世界に初めて魔力を持たせたという。その結果、魔法が発達し、反して技術の進歩がとても遅くなったそうだ。そして今現在、世界を滅亡させる程の兵器の開発には至っていない。人類も含め多種の生命がユックリと繁栄している今の世界をタイヨー様はとても愛していらっしゃる。そして興味を持ち観察しているそうだ。」


皆が神さまが観察している理由に納得しました


「我々はこの世界が永くユックリと平和に成長するように尽力しなくてはならない。タイヨー様が自らの手で世界を終わらせる事態にだけはさせてはならないのだ。我々は世界の均衡を守る為にこれからも抑止力にならなくてはいけない。」


ここでライアが言いました


「愛している……と言えばタイヨー様はバートン王国第2王女のロキシー様がお気に入りのようですわ。」


ディーネも同じ事を感じていました


「タイヨー様はまだ恋心と言うものがハッキリ分かっていないようですが、特別な好意はお持ちのようですわ。それ以上にロキシー様はタイヨー様に夢中ですわね。」


これは皆が見ており、優しい笑顔で頷き合いました

王女さまの気持ちを知るユキが話します


「私はお茶会の席でロキシー様にヤキモチを焼かれてしまいましたわ。」


そう言って微笑み、話を続けます


「ロキシー様とは恋愛についてお話ししました。あのお方はタイヨー様が持ち合わせていない人々の恋愛感情をタイヨー様に教えられる存在だと認識しました。私はロキシー様とタイヨー様が想いあっていただければタイヨー様が世界の全てを滅ぼす事は無いと考えます。バートン王国に敵対する国があれば我々が抑止力になれば良いかと。願わくばロキシー様が神格化していただけると平和も長く続くのでしょうが。」


ライアはそれを聞いて呆れた様子で言いました


「ユキ様。それなら大丈夫ではないかと。すでにタイヨー様はコソコソとロキシー様に加護を与えているようですし、いずれはこの拠点の住人になるのではと思いますわ。」


「あら、それは楽しみですわね。」


ライアとユキは笑いあいます


「では世界の平和のためにはタイヨー様とロキシー様の関係も重要案件だという事を皆の共通認識としておこう。」


ゲイルの言葉に一同は頷き使徒会議は終了しました



お読みいただきありがとうございました

こちらとは別にロキシー王女の想いを描いた短編「ロキシー王女の日記」を投稿しました

良かったらそちらもよろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ