80 セイレーンとの対立
何やら理由を知っているらしいイエティ
神さまはイエティから話を聞きます
神さまに解決できるでしょうか
80話 王国北部編3話目 はじまります
店頭から魚が減った理由はセイレーンと人間に原因があると言うイエティさん
「どういう事?」
神さまはイエティさんに聞きました
「ある時から突然魚が捕れなくなったんだ。人間の漁師もそうだが魚を主食とするセイレーン族も同じことだった。少なくなった魚を巡って争い始めたんだ。」
「魚が捕れなくなった原因は分かるの?」
神さまは聞きます
「原因は分からない。しかしセイレーン族は漁師の船を襲い始めた。」
「え?攻撃しているの?」
「攻撃……と言えば攻撃なのだが……違うと言えば違う。」
イエティさんの返事はよく分かりません
「どういう事なの?」
神さまは更に聞きます
「セイレーン族は歌声によって対象の相手を眠らせることが出来る。この能力で漁船の船乗り達を眠らせ漁を出来なくさせるのだ。」
「なるほど……」
神さまはイエティさんの言っていることが分かりました
確かに攻撃と言えば攻撃とも言えるけど傷付けている訳でも無い……
でも寝ちゃうから漁も出来ない……と
「とりあえずセイレーンの方々と話をしなくちゃダメかなぁ……イエティさんはセイレーン族がいるところは分かりますが?」
「いいや。俺は森の人族。海のことはよく分からない。」
なるほど
神さまは答えます
「分かりました。とりあえず探して話を聞いてみますよ。」
イエティさんは少し笑顔で答えました
「ありがとう。よろしく頼む。」
ジロさんのところに戻った神さまは、さっそくジロさんにイエティさんから聞いたことについて相談しました
「イエティさんが言うには何かの原因で魚が減って、少なくなった魚を求めて漁師さんとセイレーンさんが争っているみたいなんですよ。」
するとジロさんは難しい顔をして言いました
「セイレーン族かぁ……正直なところ人間では厳しいなぁ。なにしろセイレーン族にはあの眠りの歌があるからね。」
「イエティさんも言ってました。まぁ僕には通用しないと思うのでちょっと話を聞きに行きたいと思います。」
するとジロさんは驚きました
「本当に大丈夫かい?……いや、まあ大丈夫だと思うけど。それなら明日街に戻って港の方に行ってみようか。」
いろいろ理解してるジロさん
「よろしくお願いします。」
神さまは笑顔でお願いしました
翌日、神さまとジロさんは港にいました
直接買い付けをしている知り合いの漁師さんがいるそうです
「お~い、いるかい?」
ジロさんは漁師さんの家で気軽に声をかけます
「ジロさんじゃないか。久しぶり。魚を買いに来たのかい?だとしたら申し訳ないんだけど今は漁獲量が極端に減っちゃってね、この街に卸す分がやっとなんだよ。すまないねぇ。」
漁師さんが挨拶しながら答えてくれました
「久しぶりだね。いや、その件でね、森の村で聞いたんだけどセイレーン達と問題になってるんだって?」
ジロさんがそう切り出すと、漁師さんは難しい顔になりました
「そうなんだよ。少ない魚を争ってね。でも向こうは眠りの歌があるだろ?こっちは太刀打ちできないんだよね。」
漁師さんは悔しそうです
神さまは聞いてみました
「セイレーン族はどこにいるのですか?出来れば話を聞いてみたいのですが?」
え?っと言う表情で漁師さんが聞きます
「君は誰だい?ジロさんの弟子かな?」
その問いにはジロさんが答えます
「彼は最近仕事を手伝ってもらってるタイヨー君だよ。実はこう見えて深緑の森の管理者様の弟子でね。なんかもう訳の解からない魔法を平気な顔して使うんだよ。彼なら何か力になれるかと思ってね。」
そう言うと漁師さんは驚きました
そして話します
「それは凄いな。セイレーン族の居場所ならだいたい分かるから教えてあげるけど、本当に大丈夫かい?」
そう言って漁師さんは話を続けます
「セイレーン族とはこれまで共存して上手くやってきたんだ。だがこのままでは戦いにまで発展しそうだ。そうしたらおそらく人間では太刀打ちできないだろう。なんとか穏便に解決したいんだ。」
神さまは答えます
「僕は森で獣人族やエルフ族と仲良くなり、こうして人間の方々とも仲良くしています。話を聞いて解決策を探ってきます。」
そう答えると漁師さんは笑顔になり神さまにセイレーン族の居場所を教え、よろしく頼む……と言ってくれました
漁師さんと別れた後、ジロさんは心配そうに聞きます
「本当に大丈夫かい?タイヨー君。」
すると神さまは元気に答えます
「もちろんです!僕に任せてください!」
ジロさんはため息をついて言います
「いや……タイヨー君のその自信が怖いんだよ。わかってるよね?穏便にだよ。穏便。」
「わ、わかってますよ……」
神さま、大丈夫でしょうか




