54 収穫祭
楽しみにしていたジャガイモの収穫
そしてその後は収穫祭です
でも何やら村の外が騒がしい様子
54話 はじまります
今日は約束のジャガイモ掘りの日です
「掘って掘って掘りまくるぞー!」
神さまやる気満々です
先日は時期早々でしたからね
神さまのやる気も当然です
「時間も惜しいので今日はライアの『木の扉』でお願いします。」
神さまのその言葉にライアちょっと残念です
今日はゲイルには乗れません
『木の扉』を潜った神さまは大股早歩きで獣人の村に向かいます
ゲイルとライアはまるで保護者のような眼差しで神さまについていきます
獣人の村に着くと、新しく出来た壁の外側がなにやら賑やかなのに気が付きました
「何があったんだろうね?」
さすがに神さまも気になりました
ゲイルも気になったようです
「何でしょうな。ちょっと様子を見に行きましょう。」
はやる気持ちを抑えて騒ぎの方に向かいます
神さま達に気が付いた村人が声を上げます
「あ、タイヨー様だ。おはようございます。」
「ゲイル様おはようございます。」
「ライア様今日も美しいです。」
いつもの挨拶の後で神さまは聞きました
「何かあったのですか?」
「それがイノシシの魔獣が襲ってきたようでして。」
そう言うと村人が掘を指差しました
そこには堀に落ちてひっくり返っているイノシシと、壁に思いっきり突っ込んだのか頭から血を流して倒れてるイノシシがいました
どうやらジャガイモを狙って村を襲おうとしたようです
神さまは残念そうに2体の息絶えたイノシシをみました
「残念だったね。君達程度の突進ではこの壁はびくともしないよ。」
村人達がこのイノシシをどうするか聞いてきました
「今日は芋掘りの後で収穫祭だからね。このイノシシもありがたくいただきましょう。」
神さまのひとことで村人達は大喜び
「では我々は血抜きをして解体し収穫祭に出せるようにしますね。」
村人達がイノシシを引き受けてくれたので神さま達は村の中に向かいました
畑の方に向かっていくと村長さんが待ってました
「おはようございます。村長さん。」
「タイヨー様おはようございます。さっそく作っていただいた壁と堀が役に立ちましたぞ。ありがとうございます。今日の収穫祭は豪華ですぞ。」
村長さんは笑って言いました
「それは楽しみですね。では頑張ってジャガイモを掘りましょう!」
神さまはスコップを片手に畑に向かいました
芋を傷つけないように注意しながらスコップで掘りつつジャガイモの茎を引っ張ると、たくさんのジャガイモがズルズルと畑から出てきました
「すごい!すごいよ!」
神さま大喜びです
「ジャガイモってこうやって成長するんだね。」
神さまは収穫の喜びを知りました
たくさんのジャガイモを収穫し村の広場になっているところに向かうと、そこではすでに料理の準備とイノシシ肉の準備ができていました
「料理は私達に任せな!」
元気の良いご婦人方がやる気満々なので、ここからは任せることにしました
でもちょっと体験したかったので、ジャガイモの皮剥きを教えてもらいました
「……思ってたよりも、とても難しいです。」
神さまは包丁片手に皮剥きに挑戦しています
「誰でも最初は難しいよ。毎日続けることで包丁の扱いも料理の腕も上達するのさ。」
獣人のお母さんカッコいいです
神さまは料理の大変さを学びました
やがてジャガイモとイノシシ肉を使った、たくさんの料理が出来上がりました
村長さんが皆の前に立ちました
皆お酒の入ったコップを持っています
神さまは獣人の子供たちと同じジュースです
「今回はあたらしい畑でたくさんのジャガイモがとれました。そして戦うことなくイノシシ肉も手に入れました。今日の糧を与えてくださった神に感謝し、畑と壁を作ってくださったタイヨー様に感謝しいただきましょう!乾杯!」
「「「カンパーイ!」」」
村長さんの号令で皆がコップを掲げました
収穫祭が始まりました
皆、ジャガイモとイノシシ肉を頬張ります
みんな笑顔です
子供達も笑顔です
神さまも、いつもしかめっ面のゲイルも、凛々しいライアも笑顔です
「みんなで働いた後の笑顔。見ているこちらも幸せになります。」
食事の楽しさ、幸せの心地良さを知った神さまは、この平穏がいつまでも長く続くことを願うのでした。




