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50 人間の村に行く

ジロさん、衝撃的な話に気を失ってしまいました

がんばれジロさん、夢ではありません

そしていよいよ森を出て人間の村へ


50話 はじまります

「いい天気だねぇ。」


今日はジロさん一家と、神さま、ゲイル、ライアの3人とで辺境の村に向かう日です

子供たちは神さまと旅をするのを楽しみにしていました


「「タイヨーお兄ちゃんとお出かけ楽しみ!」」


ふたりとも本当にかわいい子たちです


ジロさんは少々お疲れのご様子

ゲイルにウロコの取り扱いについて聞いています


「あのウロコをどうすれば良いでしょうか……そもそもどこで手に入れたといえば良いのか……」


「そうですな。もし持っているのが不安ならば王に献上してはいかがかな。入手については深緑竜と戦った……とか?」


「王への献上はともかく、さすがに戦ったと言うのは無理があり過ぎますよ。」


確かに無理があります

伝説のドラゴンですからね


「ここは真実を織り交ぜて話したらどうですかな?盗賊に襲われそうになったところに、森への侵入に怒った深緑竜がやってきて盗賊を蹴散らした……その時に暴れた深緑竜から落ちたウロコを拾ったと言うのでいかがかな?」


ゲイルがそう言うと


「それも何だか無理がありますよ……。」


ジロさんは疲れた顔をしています


ライアが声をかけます


「そろそろ出発しますよー!忘れ物はありませんか?」


「「はーい!」」


子供たちは元気な声で返事をします


「ではまいりましょう。『木の扉』」


扉は街道近くの森の木に現れました

まだ人目の届かない森の中です


「相変わらず凄い魔法ですね。」


ジロさんはやはり顔に疲れがみえます

大丈夫でしょうか


ここからはジロさん一家は馬車に乗ります

神さまも一緒に馬車に乗ります

子供たちが離してくれないのです


「こうしてみるとタイヨー様は、お二人の本当のお兄様みたいですね。」


ライアは馬上から言います


今回は馬を1頭売ろうと思って連れてきています

その馬にゲイルとライアは乗っています

ライアは上機嫌


「どうだい、タイヨー君。本当に私達の子供になってみるかい?」


フリッチさんが、大笑いしながらそんな事を言います

内心それも面白いかも……と神さまは思いましたが


「ハハハ、それも良いですねぇ〜でももう少し人間の生活に慣れたら、ぜひ遊びに行かせてくださいね。」


と遊びに行く約束だけに止めました


しばらく街道をガタガタと馬車を走らせると村が見えてきました


「そろそろ辺境の村に着きますよ。」


神さま、はじめて人間の村にやってきました


村に入ると簡素ながらもかなりの数の家が建っているようでした

中には大きい建物もあります


「あの大きい建物は宿屋だよ。」


ジロさんが教えてくれました


「まだ時間も早いし、先に馬を売りに行ってみようか。」


そう言うとジロさんは、馬小屋のある場所に向かいました


「やぁこんにちは。」


ジロさんが気軽に声をかけました


「はいはい。いらっしゃい。馬のご用命でしょうか?」


牧場の方でしょうか

馬を買いに来たと思ったようです


「いやいや、逆でね。こちらの方から飼いきれなくなった馬を売りたいと相談されましてね。ここに伺ったんですよ。」


なるほどと牧場の人が馬を確認しました


「これはなかなか良い馬ですね。体もしっかりしてるし毛ヅヤもいい。健康状態も良いね。これならこの値段でどうです?」


「自分達で持ち込んだのでもう少しなんとかなりませんか?」


「そうですね………

………………………

しばらくのやりとりの後、買取額が決まったようです


「毎度ありがとうございました。こんな良質な馬なら、よろこんで買い取りさせていただきますよ。是非またごひいきに。」


無事に馬が売れました


「今回は馬を渡して、代わりにこれだけのお金をいただきました。これが『売る』というやりとりです。あの馬はタイヨー君の馬なので、受け取ったこのお金はタイヨー君のものです。」


そう言ってジロさんはお金を神さまに渡しました


神さまは少し考えて、3分の1くらいのお金をジロさんに返して言いました


「ではこれは手数料になりますので受け取ってください。」


ジロさんはニコリとして言いました


「そうですね。今回は馬の持ち主の代わりに私が交渉して売りました。『代行』と言ってこれも仕事のひとつです。よく気が付かれましたね。でもこれでは手数料としては貰いすぎですね。」


と言ってジロさんは半分近く返してきました


「馬の買取額も代行手数料も、時と場合によってずいぶんと変わってきます。慣れるまでは信頼出来る人に依頼するのも良いでしょう。」


神さまは「なるほど」と頷きました

ジロさんの話はとても勉強になります





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