46 食事について思ったこと
人間の事は人間から学ぶ
当然ですよね、食事は特にです
より人間の感覚を学ぶ神さま、がんばれ
46話 はじまります
串肉パーティは終わりました
あのあとスコット君以外にもフラックスちゃんやジロさん、フリッチさんでも試させてもらいました
それでわかったことは年齢によって感覚に差異があるという事でした
同じ串肉を食べてもフラックスちゃんでは味の刺激が強く感じ、ジロさんやフリッチさんではやや物足りなく感じました
結果、神さまの見た目ならスコット君の味覚を参考にするのが良いと言うことになりました
「家の中の炊事場を確認したけどちゃんとしているね。使った形跡はなかったけどね。今日から私に料理を任せてちょうだい。その為に食材を調達してもらえると助かるんだけど。」
フリッチさんが食事を作ってくれるそうです
これは心強いですね
「では私が魔獣をつかまえてきましょう。」
ゲイルはそう言って森に入って行きました
「では私は山菜やキノコ、果物などをみてきますわ。」
そう言ってライアも森に入って行きました
「じゃあ私は調理する準備をしようかね。スコット、フラックス、食器や調理道具を運ぶのを手伝っておくれ!」
「「わかったーー!」」
フリッチさんは子供たちを連れて馬車に向かいました
「ではジロさん。僕は馬の家を作りたいんですけど教えてもらえますか?」
「馬の家……ああ、馬小屋の事だね。」
神さまはジロさんに馬小屋について教えてもらいました
「……こんな感じに馬が1頭1頭別々に過ごせるように部屋を作ればいいと思うよ。あとは中に寝わらを敷いてやるといいよ。ただ私も1頭しか飼っていないから詳しくはわからないんだけどね。」
「いえいえ。ありがとうございます。何となくイメージできました。なにしろ最初に作った僕の家はあれですからね。」
そう言って神さまは拠点の隅にある土の箱を指差しました
それをみてジロさんはなるほどねぇ〜と苦笑いをしました
「今度はイメージできたのでさっそく作ってみます。まずは土を隆起させて、その土に圧力をかけて……」
神さまがそう言うと、土の山ができたと思ったらそれが板状に変形していき、出来上がった土の壁を空中に浮かせて、思い描いた設計図のとおりに組み合わせていき、あっという間に馬小屋が完成しました
「うん。タイヨー君。だんだん君たちの常識にも慣れてきたよ。」
ジロさんが遠い目をしながら呟いています
「わらについてはライアに相談しよう……って帰ってきた。ねーーライアーー『わら』ってどこにあるのかな?」
「え?わら?あぁ、小麦とかの茎のことでしたわね。たしか馬小屋に使うのなら枯れた草でもよかったじゃないかしら?」
「そうなんだねーーありがとう。」
神さまはそう言うと枯れ草を集めに向かいました
「元気だなぁ~」
ジロさんは走りゆく神さまをみて微笑みました
時間はかかったけど馬小屋が完成しました
馬たちもとても満足そうです
戻ってきたゲイルが馬小屋を確認してから馬たちに何か言ってます
「馬小屋は綺麗に使うように。トイレは馬小屋の外の決まった場所で済ますように。それから……」
馬たちも真剣に頷きながら聞いています
そうしているうちに暗くなってきました
「みんなー!ごはんだよー!」
フリッチさんの声が響きました
食事をするのはジロさん家族と僕だけです
食事の必要がないライアとゲイルは別室にいます
これはライアの至福の時間なので邪魔をしてはいけません
神さまはスコット君の横で同じ物を同じタイミングで口に入れていきます
そうすることで食べているものと味の感覚を同調させ覚えていきます
神さまは知りました
それは食べることだけが食事の楽しみではないということを
食事をしつつ家族や仲間の表情を眺めながら今日の出来事や楽しかったこと悔しかったことなどを話す
そしてそれらを笑って活力にする
そういった感情も、感覚を共有してることで一緒に流れ込んできました
「こういう事もすべて含んで食事は楽しいって感じるんだね。」




