44 神さまの拠点に到着
お願いしてみるものです
行商人のジロさん拠点に来てくれます
不思議な世界の拠点にご案内
44話 はじまります
真っ先に扉を通り抜けた子供たちはその先の光景に驚きの声を上げ、ついでに顔も上げました
「「すごーーい!大きな木の家だ!」」
「こらー!待ちなさい!」
慌てて追いかけてきたお母さんのフリッチさんも目の前の光景に驚きました
「これはすごいわねぇ。とても大きいのになんて可愛らしい家なんでしょう。」
彼女らが驚いたのはもちろん世界樹の家
ジロさんもこの光景にアングリと口を開けて絶句してしまいました
するとそこへ執事姿のゲイルがやってきました
「おかえりなさいませ、タイヨー様。そちらの方々はどちら様ですかな?」
「ただいま、ゲイル。こちらは行商人のジロさんとそのご家族だよ。盗賊達に襲われそうになっていたところを森の観察に出ていた僕とライアがたまたま見つけてね、討伐のお手伝いをしたんだよ。そのお礼に人間社会の生活や常識を教えてくれることになってね、こうして来てくれたんだ。しばらくここに滞在してもらうからゲイルもよろしくね。」
先程まで固まっていたジロさんも我に返り話します
「お初にお目にかかります、行商を営んでおりますジロと申します。ライア様とタイヨー君には助けていただいた恩があります。出来るだけお力になりたいと思いますので、何でもおっしゃってくださいね。」
ジロさんは深々と頭を下げました
ゲイルはその様子を見たあと、神様を見て、続けてライアを見て、しばらく考えてから納得したような顔をしてジロさんに話しかけました
「こちらこそお初にお目にかかります。私はゲイルと申します。このような執事姿をしておりますが、ライアと同じく人間ではありませんゆえ分からないことが多々ありましてな。私にもいろいろ教えていただけると助かりますぞ。こちらこそよろしくお願いしますぞ。」
そう言ってゲイルとジロさんは握手を交わしました
さすがはゲイル、空気を読める男です
「では私はフリッチさんとお子さん達に家の中を案内いたしますわ。」
ライアはそう言うとフリッチさんと談笑しながら子供たちも連れていきました
「では私はこの馬たちが落ち着ける場所を用意しましょうか。」
そう言うとゲイルは馬の方に向かいます
するとゲイルを見た馬たちは一斉に暴れ始めました
ジロさんは
「これはいったいどうしたことか?」
と驚きました
それに構わずゲイルは馬たちに近づくと、ゲイルは何やら威圧のようなものを馬たちに放ちました
暴れていた馬たちは瞬時に整列したかと思ったら一糸乱れぬ動きでゲイルに頭を下げました
「うむ。各々、自由に食事にするように。」
ゲイルがそう言うと馬たちは各々草を食べ始めました
ゲイルはそのうちの1頭、馬車を引いていたジロさんの馬に目を向けました
「どうやら怪我をしているようですな。」
と言うと、驚いてばかりのジロさんは
「は、はい。盗賊達から逃げてる時に脚を痛めてしまったようで……。」
と申し訳なさそうに馬を撫でました
ゲイルは少し考えたあと、世界樹のところにいき葉を1枚取ってきました
そして、その葉を脚の痛めた部分にあてがうと魔力を少し流しました
するとどうでしょう
脚を怪我していたはずの馬が元気に飛び跳ねたではありませんか
そしてその馬はゲイルにお辞儀をして走っていきました
これにはジロさんだけでなく神さままで驚いてしまいました
神さまはゲイルに聞きました
「今のはどういうこと?」
「はい。あの大樹の葉には薬草と同じ効果があります。そこに魔力を流すことによって治癒力を著しく向上することができるのです。」
神さまは気が付きました
あーこれは世界樹の効果だなー
ジロさんはもう驚き疲れていました
「こんな凄いところで私が教えることがあるのでしょうか……。」
神さまは答えます
「違うんです。こういう事ではなく普通を教えてほしいんです。」




