35 春が来ました
世界樹の騒動はひとまず収束しました
そして季節は春を迎えようとしています
種蒔きのシーズンです
35話 はじまります
季節は進みました
深緑の森の冬も、そろそろ終わりを告げようとしてます
もっとも、この森の冬はあまり厳しいものではありません
雪が降ることもない比較的温暖な気候です
とはいえ春の到来は嬉しいものです
春になれば植物の新しい生命が芽吹きます
動物は愛を育みます
神さまも生命の営みに思わず笑みが浮かびます
そして春といえば獣人の村の村長さんと約束した畑の始まりです
「さっそく獣人の村に行きましょう。」
神さまはゲイルに催促しました
「そうですな。そろそろ作物は種蒔きの時期ですな。行ってみましょうか。」
そこにライア登場
「植物のことなら私も行かなければなりませんわ。これは決定事項ですわ。」
これは連れて行かないと後で怖いでしょう
「そ、そうだね。みんなで行ってみましょうか。」
「ではさっそく行きましょう。『木の扉』」
やる気満々のライアは早速近くの木に扉を作り、獣人の村近くの木に繋げました
神さま達はライアの作った扉をくぐり、獣人の村の近くに到着しました
「ところでライア。ゲイルの背中に乗っていくつもりだったんだけど良かったの?」
神さまがそういうと、ライアはまるでこの世の終わりが来たような顔をして膝から崩れ落ちました
神さまはそんなライアの肩に手を置き言いました
「帰るときはゲイルにお願いしようね。」
3人は連れ立って獣人の村に向かいます
村の近くまで行くと、神さまに気が付いた村の住人が言いました
「おぉ!タイヨー様が来たぞ!村長を呼んでこい!」
「タイヨー様!お久しぶりです!」
「深緑竜さまも一緒だ!」
「タイヨー様!深緑竜さま!ようこそいらっしゃいました!」
村の獣人たちは笑顔で歓迎してくれました
奥から村長さんがやってきました
神さまは挨拶をして話しかけます
「村長さんお久しぶりです。」
「これはタイヨー様、ようこそいらっしゃいました。そろそろいらっしゃる頃ではないかと皆と話していたんですよ。」
村長さんは畑のことを覚えていてくれたようです
「畑の方は準備できてますよ。早速行ってみますか?」
そこまで話して村長は後ろの女性に気が付きました
「今日は深緑竜さまの他にもお客様がご一緒ですね。」
するとライアが前に出てきて挨拶しました
「はじめまして。私はドライアドのライアよ。以後よろしくね。」
村長さんをはじめ、獣人の皆さんが驚いた顔をして膝をつき頭を下げました
「森の支配者さまに森の管理者さままでおいでとは!ようこそいらっしゃいました。」
ライアは村人をみて言いました
「村人たちよ。頭を上げなさい。今日は畑に種を植えるというのを聞いて勝手ながらついてきただけですわ。余計な気遣いは無用です。」
「村長さん、そういうことなので僕たちに気を使う必要はないですよ。今日は僕が畑について学びに来た訳ですし楽しくやりましょう。」
そういう神さまを見て、村長さんは三人の顔を順番に眺めたあとに表情を緩めて言いました
「いつもタイヨー様には驚かされてばかりですね。わかりました。村の皆もそういうことで楽しくやろうではないか。」
「おーーー!」
村人たちは陽気な人たちばかりです




