33 神さまと副騎士団長
ノルディカと遭遇した神さま
王国最強ともいわれる騎士と神さまの対峙
さて、どうなるのでしょう
33話 はじまります
ノルディカは精霊様のそばにいる少年から目が離せませんでした
特に目立つ人間ではありません
中性的な顔立ちでニコニコと微笑む少年
目立たない……存在が希薄……いや、それとも違う
ニコニコと快活に見えるのですが……そう……生きているように見えないのです
生命力がみなぎるこの森で、生命力を感じない人間……人間なのか?
「そちらの少年はどなたでしょうか?」
警戒しながらノルディカは聞きました
ライアは少し考えました
ノルディカ程の卓越した実力者なら、いくら見た目が人間でもタイヨー様の人形の身体に生命力がない事には気がついているだろうと
さて、どうしたものか……
「まぁタイヨー様なら何があっても大丈夫だろう。」
そう小さく呟くとノルディカに言いました
「この少年は特殊な人間でな。私が気に入って護衛を任せているんだよ。」
「……なるほど……そうですか……」
ノルディカの目が細く鋭くなりました
神さまは変わらずニコニコしてます
「ではその護衛の力、見せてもらうぞ!!」
そう言うとノルディカの姿が消えました
そして一瞬にして神さまの目の前に現れ必殺のレイピアでの刺突を繰り出しました
神さまは変わらずニコニコしてます
ノルディカは迷いなく致命傷にはならないだろう箇所にレイピアを全力で突き刺しました
突き刺したはずです
「バ、バカな!?」
ノルディカの全力の刺突です
少年には刺さりもしないし、かすり傷もついてません
それどころか一歩も後ろに下がりません
少年は変わらずニコニコしてます
ライアは言いました
「私の護衛には十分過ぎる人間だろ?」
「……はい……」
ノルディカは、そう返事をするのが精一杯でした
「この少年には森の生態などについていろいろと教えているのだ。その対価として護衛をしてもらってる……といったところかな。そういうことであまり詮索しないでもらうと助かる。場合によっては私共々この森を出ていかねばならないのでな。そのかわり静観していてくれるのならば、これからもエルフ達を守護するし、ノルディカには可能な限り個人的にも協力するぞ。」
ノルディカはしばらくライアと少年を見比べて、ふぅ……と大きく息を吐きました
「わかりました、精霊様。今起こったことは私の胸の中に閉まっておきます。少年よ、突然の攻撃本当に申し訳なかった。怪我はしてないか?よかったら名前を教えてくれないか?」
ノルディカの問いかけに神さまは応えました
「いえ、大丈夫です。お気遣いありがとうございます。僕の名前はタイヨーと言います。よろしくお願いします。」
ノルディカは表情を緩め応えました
「私はバートン王国で副騎士団長を任されているノルディカという。こちらこそよろしくな。」
王国の騎士?神さまは反応しました
「王国の騎士さまですか!?今度ぜひ王都を案内してください!」「駄目です!タイヨー様!」
ライアは即、被せて反対しました
「……さま……?」
ノルディカは思わず反応しました
「いや、聞き間違いだ!タイヨーよ、お前には王都はまだ早い。もっと勉強してからだ。」
思わず言い訳するライア
「はーい。」
神さまは渋々了承するのでした




