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32 実家でのひととき

ノルディカはじつは女の子らしい女性でした

ギャップ……いいですね

引き続き実家でのノルディカです


32話 はじまります

実家でのノルディカは本当に可愛らしい女の子です


そもそも見た目が美女なのですから、知らない人が見たら全く違和感がありません

しかし知ってる人が見たら、違和感どころかあまりの別人ぶりに卒倒してしまいそうです


彼女は副騎士団長としての立場と責任のため、常に強者の風格を身に纏っているのです


ノルディカは久しぶりに会う両親と嬉しそうに話します


「お土産も持ってきました。王都で人気のお菓子ですよ。ここではなかなか甘い物が手に入らないと思いまして。喜んでもらえると良いんですけど。」


そう言ってモジモジとお菓子の箱を差し出します


「あらあら、これは嬉しいわね。せっかくだからお茶を入れて一緒にいただきましょう。」


母は嬉しそうにお菓子を受け取ります


「なら私も手伝います。」


ノルディカは手伝いを申し出ました

極めて女の子らしい申し出に両親は微笑みました


落ち着いたところでノルディカは両親に話しかけました


「村では大変な事になっていたらしいですね。」


ノルディカのパパは応えます


「そうなんだよ。パパもママもすっかり体調を崩してしまってね。でも精霊様のおかげで救われたよ。あの方にはいつも助けてもらってばかりだよ。」


それを聞いたノルディカも同じ思いでした


「本当に精霊様にはいくら感謝をしても足りませんね。私もぜひ直接お会いして、お礼を申し上げたいですわ。」


するとノルディカのママは言いました


「そう言えば、最近は村の近くで時々お見掛けするわね。よく人間の男の子をお供に連れているわね。」


ノルディカは少し驚きました


「精霊様が人間の子と一緒にいるのですか?」


それに対してパパが答えました


「うん。見かけるねぇ。いつもニコニコしている可愛らしい男の子だよ。たしかタイヨー君と言ったかな?精霊様にいろいろ聞いて勉強しているのかね。何やら木々や草花などについて質問してるよ。」


「なるほどね。」


ノルディカは少し考えてから、娘の顔に戻って両親に言いました


「思っていたより調査も早く終了しましたから、しばらくお家にいさせてください。できれば精霊様にお礼も言いたいし。」


「それは嬉しいわ。今日はご馳走にしましょうね。」


両親は久しぶりの娘の帰郷を喜んだのでした




……数日後


ライアと神さまは、森の中をエルフの村の方に向かって歩いていました

そして神さまはライアに何やら怒られているようです


「絶対に駄目です!」


「えー?でもライアの作ってくれたこの薬って凄いじゃん。きっと喜ぶ人がたくさんいるよ。」


どうやら神さまはライアが作った薬を村に配ろうとしたようです


「世界樹の葉から作った薬ですよ。タイヨー様がどうしてもと言うから作りましたが、魔獣で実験してハッキリしましたでしょう。死んだ魔獣が何事も無かったかのように生き返っちゃったじゃないですか。そんな世界の理をひっくり返すようなものを広めたら、喜ぶどころか争いが起きますから!これは世に出したら駄目なものです。お蔵入りです。」


効果の有りすぎる薬は災いの元のようです


「あ、蔵といえば丁度いいものがありましたね。あの頑強だけが取り柄の土壁の箱に入れて、しっかりフタをしておいてくださいまし。」


神さまが最初に作った家は、危険物倉庫にされてしまいました


「わかったよ〜。緊急用にあの家に置いて厳重に戸締まりしておくよ。」


そんな世界の理に関わるような話をしながら歩いてあると、ライアは不意に声を掛けられました


「精霊様。お久しぶりでございます。エルフの村のノルディカにございます。この度は我が村を救っていただきありがとうございました。……ところで何か不穏な会話が聞こえたような。」


ライアはノルディカを見て驚きました


「おお!ノルディカではないか!久しぶりだな。たしか王国騎士団に入って副騎士団長にまでなったとか。さぞかし努力したのであろう。……あ、先程の話は薬の調合に失敗してな。ひとまず手の触れないところに片付けておくよう指示していたのだ。ところで副騎士団長がこのようなところでどうしたのだ?」


「国からの調査依頼で森に来ていました。森の異変についてですが、精霊様がエルフの村を救ってくれた影響だと聞いて調査は完了しました。また精霊様にお礼を申し上げたくて、こうして森を探しておりました。」


なるほどとライアは頷きました


「いやいや、気にすることはない。森の民を守るのも森の管理者の役目だからな。」


「本当にありがとうございました。ところで後ろの少年はどなたですか?人間のようにもみえるのですが……何か不思議な方ですね。」


ノルディカの目が猛獣の光を放ちました




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