24 畑を作ろう
獣人の村で力を示した神さま
村の中に入れてもらえました
村長の話を聞いた神さまは……
24話 はじまります
初めての人族の村に興味津々の神さま
まずは村を見てまわります
獣人の村は上空から見た感じよりも広くて畑もありました
村長さんが村を説明してくれます
「獣人と一括りにされる事も多いのですが、実際は肉食を好むもの草食を好むものなど多種存在します。獣人の性質上、狩りや採取は得意なのですが、畑を作るのは中々難しいようでして。」
なるほど
神さまはうなずきました
「肉食動物は狩りをする、草食動物は草などを食べる、その性質が残っているのなら狩りや採取は得意でも畑作りは苦手なのかな。僕は作物を育てる知識はまだあまり無いけど畑なら作ることはできるかも。少し森を切り開いていいですか?」
「え?それは構いませんが、何をするおつもりで。」
村長は疑問を口にしました。
「まぁちょっと見ていて。まずは『風の刃』」
神さまが呟くと無数の風の刃が飛んでいき、木を切り倒していきました
「次は木を集めて、土を持ち上げて、木の根も移動させてっと。『重力操作』『掘り起こし』」
神さまが再び呟くと、切り倒した木は隅の方に集められて山になりました
次に木の根ごと地面の土がゴッソリと持ち上がったかと思うと、パラパラと土だけがフカフカの状態になって元の場所に戻りました
未だ浮かんでいる木の根は、切り倒した木と同様、隅の方へと片付けられました
「畑ってこんな感じなのかなぁ?村長さん、どうかな?」
そこにできたのは広大な耕された大地
村長さんはアゴが外れそうなほどアングリとしてしまいました
「これ程とは……何というお力、いや奇跡か……。あとは私共が畑に整え作物を育てます。ありがとうございます。」
村長さんはペコペコ頭を下げました
「いえいえ、構いませんよ。ぜひ今度は作物を作るところを僕にも見せてくださいね。」
「そうしましたら、まずは種を用意しないといけませんね。次の春には種を蒔けるように畑を完成させます。その頃に、またいらしてください。」
村長さんは畑作りを計画します
「うん、楽しみだなぁ。」
神さまはニコニコしながらうなずきました
その後、神さまとゲイルは村長さんの家に向かいました
村長さんの家は集会所のようなところで、2階部分が居住スペースのようです
集会所部分にあるテーブルで村長さんとお話ししました
「森の開墾、誠にありがとうございました。」
「いえいえ、お構いなく。」
神さまは笑顔で答えます
「ところで村長、ひとつ聞きたいことがあるのだが、ここ最近で村長含め、村人達に変化はなかったかな?また、森の様子に変わりはないかな?」
ゲイルが村長さんに尋ねました
「はい。じつはある日を境に、村人達全員が妙に力強くなったり魔力が強くなったり、病気や怪我が回復したんですよ。森の魔獣も強くなってはいるのですが、こちらもそれ以上に強くなっていて、更に狩った魔獣は大きい上に肉質も良く、今は狩りのやりがいがありますよ。」
村長さんは嬉しそうに答えました
「やはりか……」
ゲイルは呟きました
村長さんは気になって、何か原因があるのかと尋ねました
「じつはな、タイヨー様が自身の住居にしてる大樹に生命力を注いだら、どうもその力が森全体に及んだようでな。迷惑をかけてなければよいのだ。」
ゲイルが村長さんにそう答えたので、神さまは思わず苦笑いをしてしまいました
でも村長さんは驚き喜んでいました
「迷惑なんてとんでもない!おかげで村の食生活が豊かになったのですから嬉しい限りです。しかし何という強大なお力なんでしょう。」
ゲイルは村長さんに伝えました
「さよう。タイヨー様の力はとても強大だ。それはもう危険な程に。だがタイヨー様は争いを好まぬ。これらの力については村長の心の中にだけ土留めて置いてくれ。」
「えー危険って……酷くないかなー」
神さまは口を尖らせます
村長さんは神さまの文句はほっといて応えました
「もちろんです。口外しないことをお約束いたします。下手に広まれば、悪い事を考える者も出るかもしれませんしな。」
村長さんとの話は終了し、村人達にまた遊びに来ることを伝え、神さまとゲイルは拠点へと帰っていきました




