15 名付ける
深緑竜の目の前には創造主
圧倒的な力の持ち主
その存在の前に深緑竜はどうするのでしょう
15話 はじまります
「このままだと話しにくいだろうから人形に戻るね。」
そう言うと光は人形の中に吸い込まれていき、人形は再起動しました
深緑竜は呆然とそれをみていましたが、人形の再起動と共に我に返り、その巨体を地面に伏せました
「創造主さまとは知らず攻撃などしてしまい大変申し訳ありませんでした!!」
深緑竜は敬意と畏怖と混乱が入り混じり、どう対応していいのかわかりませんでした
創造主……創造できるということは破壊することもできるということ
気分次第でこの世界を終わらせてしまうことも……
自らの命ひとつで、ワイバーンの行動と自分の行った攻撃行動を許してもらえるのなら、その命も投げ出す覚悟で謝りました
でも神さまは、そんな事は気にする素振りも見せませんでした
「いやいや、気にしないでください。正体不明の得体のしれない者が急に現れたら警戒するのは当然のことですよ。」
神さまはニコニコとそう言いました
「ただ、出来るだけ僕の正体については黙っていてもらえますか。自然な状態のこの世界を観察したいので。あ、でもドラゴンさん……えっと何か呼び名はありますか?」
「いえ、特に名前などはありませんが、世間では深緑竜などと呼ばれております……。」
「そうなんだね。」
神さまは少し思案しました
「ドラゴンさんの風魔法はすざましい威力だったね。そこで強い風と言う意味でドラゴンさんの事をゲイルって呼んでいいかな?」
「!!創造主さまに名付けていただけるなど何という光栄!ゲイルの名、ありがたく拝命いたします!」
すると深緑竜……改めゲイルの身体がうっすらと光りました
「またまた、大袈裟ですよ。」
と、神さまは笑ったあと、
「で、さっきの話の続きですが、出来るだけ僕のことは内緒にしておいてほしいんだけど、ゲイルにとって大事な存在や守りたい対象にはある程度は話して構いませんよ。間違って僕と戦闘になって、不幸なことになるのは避けたいからね。」
ワイバーンの反省から神さまは念を押しておきました
「承知いたしました。ではさっそく戻り、一部の者に伝えましょう。」
そう言うとゲイルは大きな翼を羽ばたかせました
「よろしくね。また来てください。」
ゲイルは強い風と共に空高く舞い上がり、風の如くスピードで飛び去っていきました
神さまは大きなドラゴンはかっこいいな〜などと小さくなる姿を見つめていました
一方、ゲイルはというと、かつてない幸福感に全身を震わせずにはいられませんでした
神さまにいただいた名前を了承した、まさにその時、ゲイルは確かに称号を得たのを感じたからです
『名前・ゲイル 種族・ドラゴン 称号・神の使徒』




