14 神さまと最強種
異常な気配を感じた深緑竜
確認に向かう事にしたようです
しかしそこにいたのはひとりの人間でした
14話 はじまります
ワイバーンが完全に消失し、ちょっとやり過ぎたかな……などと神さまが思っていると、今度はワイバーンよりもさらに大きな影が近づいてくるのが見えました
「えー……また攻撃を受けるのかなぁ。それは避けたいなぁ。」
隠れようか、それとも逃げようか、そもそも遠くから迷いなくこちらに向かってきてるようだから、ここが目的地か……などと結局何もせず、のほほん〜と立っていると、その巨大な影が目の前に降り立ちました
その堂々とした風格、巨大な身体、おそらくこの森の最上位種のドラゴンでしょう
「迫力あるなぁ……」
そのドラゴンは王者の風格と威圧で話しかけてきました
「……こちらにワイバーンが飛来したと思ったのだが。」
「あの……突然攻撃してきたので反撃をしましたら……その〜倒してしまいまして……ひょっとしてご友人だったとか……。」
神さま、ちょっと焦ってます
「いや、そういう訳ではないのだが……お前が倒したというのか?」
「まぁ……そうなりますかね。」
ドラゴンには目の前の小さき人間が単独で倒したとは、到底信じられません
武器が見当たらないようだが……強力な魔法で倒したのか……試してみるか
「ワイバーンを倒したお前の力に興味がある。少し相手をしてもらうぞ。」
そう言うとドラゴンは翼を強く羽ばたかせました
すると翼から突風と共に無数の風の刃が飛んできました
風の刃は地面をも切り裂きながら一直線に神さまに向かっていき激突しました
大量の砂埃が舞い上がりましたが、やがて視界が晴れると、そこには何もなかったかのように神さまが立っていました
「……無傷……か。ではこれはどうだ。『重力魔法』」
ドラゴンは強力な重力で神さまを押さえつけようとしましたが、神さまは平気な様子です
「なかなか強力な魔法ですね。では僕もお返しに。『重力操作』」
神さまも少し力を見せることにしました
今度は力加減を間違えないように
「ぐ……くおおお……。」
神さまの力を受けたドラゴンは、膝をつき、更には手も地面について言いました
「わ、我の負けだ。力を解いてくれ。反撃はしない。」
神さまが重力操作を止めると、ドラゴンはなんとか起き上がりました
「お前……いや、貴方様は何者か?我の『風の刃』ても『重力魔法』でも無傷。そして私の『重力魔法』を遥かに上回る『重力魔法』……いや、そもそも魔法なのか?魔力をいっさい感じなかった……あの力はいったい……。そして……何より貴方様の身体からは生命を感じない……」
深緑竜は生まれて初めて感じる恐怖に、震える心と身体をなんとか奮い立たせ人間の姿をした『何か』に問いました
神さまは少し考えたあとで、ドラゴンに言いました
「貴方はこの世界で、強さも知識も賢さも上位の存在だと思います。ご想像の通りこの身体は僕が作った人形で入れ物にすぎません。実体をお見せしましょう。」
そう言うと、人形と呼ばれた身体から何か金色の光が出てきました
大きさは人形と同じくらいで、人の形をしているようにもみえますが輪郭がはっきりせず、しかし強大なエネルギーと存在感を持った、やはり光としか形容しがたいものでした
「僕は太陽の意思でね、この世界を作った者だけれども、実体を持たないのでね、こうして人形を作って地上に降りたんですよ。この世界の生態、文化、風景……あらゆるものが興味深くてね、こうして観察するために来たんです。」
神さまはとても親しげにドラゴンに伝えました
「……創造主さま……ですと……」




