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117 世界の危機

半年の月日が経ちました

村は着実に発展しています

そんなある日、タイヨーは危機を感じました


117話 はじまります

タイヨーとロキシーが村を作ってから、半年ほど月日が経ちました


最初は少人数の移住者で始まった農村も、ラング村長の行う貧民層の住人から移住者を募る活動によって、人口は更に増えました


先に移住した者達が、ラング村長と一緒に東部の街に行って、新しい村での体験談を話したことも、反響が大きかったようです


そうして東部の街からは、貧民層の住人が、かなり減っていきました


東部の街でも変化が出てきました


王都から新しい領主と文官が送り込まれ、領地運営を根本的に改革されました


いや、改革というよりは、正常になったと言うのが正しいでしょう


今まで人身売買を見て見ぬ振りをする代わりに、税制面で破格の融通を受けていた富裕層の住人は、王国の本来の税を納めることになりました


結果、甘い汁を吸っていた商会は前領主の威光も無くなって衰退していき、以前から真っ当な取引きを行っていたが為に前領主から圧力を受けていた商会は、売り上げを伸ばしていきました


住人の減った貧民層の住処も、徐々に再建されていき、新しい建物が増えていきました


健全な商会は売り上げを伸ばし、街も新しくなってきた事で住民も増えていき、富裕層だけが贅沢をしている街から、街全体が活気に満ちた場所へと変化していきました


そしてラング村長の森の村も、人口が増えたことで作物の収穫量が増えていきました


そもそもライアの祝福を受けた畑です

最初から豊作が約束されているのですから


また、ロキシーが生み出した森の恵も、順調に成果を上げています


多種の果実が採取され、動物達も増えてきた事から狩りも行われ始めました


さすがは生命神の作った森です

森の生命力が強いのです


森の生命力は村の住民にも影響し、皆が病気もせず元気に過ごしています

老人まで若返ったように元気です


こうして収穫された森の村の収穫物は、東部の街にも流通し始め、お互いが協力し合う関係にまでなりました




森の村の木の家では、タイヨーとロキシーがお茶を飲みながら話していました


「ここまで東部の街と森の村が良くなるとは思わなかったよ。」


タイヨーの言葉にロキシーは答えました


「そもそも最初が酷すぎたのです。極端な貧富の差に人身売買など、前の領主の自分勝手な領地運営のせいで、厳しい暮らしをしていた者が、やっと普通の生活が出来るようになったところです。彼等にはこれからもっと幸せになってほしいですね。」


「そうだね……ん?」


突然、タイヨーが席を立ち、外に出ていきました


ロキシーは疑問に思いながらも、タイヨーに付いていきました


外に出たタイヨーは、空を見上げて険しい顔をしています


「タイヨー君、どうかしましたか?」


ロキシーは、普段見ることのないタイヨーの表情に、不安を感じて聞きました


「うん……なんで今まで気が付かなかったのだろう……ちょっと大変な事になっているかもしれない。」


タイヨーは少し考えた後、ロキシーに言いました


「皆に話さなくちゃならない事ができたよ。急いで深緑の森の拠点に戻ろう。」


「わかりましたわ。ライアさんの指導によって、私も木の扉が使えるようになったので、馬車も連れて行きましょう。」


タイヨーとロキシーは、ラング村長に用事ができたのでしばらく深緑の森に行ってくることを伝え、ロキシーの木の扉で急ぎ拠点に向かいました




拠点に戻ると、いつものように子供達が遊んでいます


剣をぶつけ合い、魔法を撃ち合い、遊んでいます


それはさておき、タイヨーは皆を世界樹の家に集めました


普段見ないタイヨーの真剣な面持ちに、皆は、ただ事ではないことを察しました


そのタイヨーが口を開きます


「実は僕の知らないうちに、この青い惑星に隕石が向かってきているらしい。」


ドラゴン達は驚いていましたが、他はいまいち話にピンときていないようです


ディーネが質問しました


「その隕石と言うものは何ですの?」


それに対してはユキが答えます


「隕石というのは、宇宙から飛来してくる石のようなものです。流れ星とか流星とか呼ばれていますね。ただ石といってもいろいろあるのですが……大きさはどれぐらいでしょうか?」


「それが実際のところ、わからないんだよ。そこでちょっと様子を見に行ってくるよ。」


「は?」


いつもは落ち着いているユキが、間の抜けた声を発しました


「僕は元々は太陽から来ているからね。ちょっと見てくるだけだから、すぐに帰ってくるよ。それからどうするか相談しよう。」


「本当に大丈夫ですか?」


心配そうにロキシーは聞きます


「今回は見てくるだけだからね。小さくて大したことがなければ、その場で壊してくるよ。」


そう言うと、タイヨーの姿は消えました


タイヨーは大気圏の外に瞬間移動しました

そこから音速を遥かに超える速度で隕石に向かいます


タイヨーの身体は、太陽の熱でも外宇宙の低温でも平気です


ハッキリ言って無敵です


全力で移動すれば光速で進めます


しかし、そこまでスピードを出す必要がありませんでした


隕石は予想より、かなり接近していました

そして大きさは、かなり巨大でした


球状をしているそれは、直径10数キロはあるでしょうか


タイヨーは急ぎ、瞬間移動で拠点に戻りました

拠点に突然現れたタイヨーに、ロキシーは近寄り無事を確認します


「タイヨー君、大丈夫ですか!?」


タイヨーは笑顔で答えます


「うん。僕は大丈夫だよ。それよりも……」


タイヨーから笑みが消えました

タイヨーの真剣な表情に、皆にも緊張が走ります


「状況はあまり良くありません。まず隕石だけど、かなり巨大な球状をしていて、直径は10数キロくらいでしょうか。それが、この青い惑星にまっすぐ向かってきています。そして、明日には青い惑星に到達してしまうでしょう。もし何もせず地上に衝突したら、この世界の生物は全て絶滅するでしょう。」



まだ下書きの段階ですが、あと数話で最終回の予定です。


もうしばらくお付き合いください。

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