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10 ここを拠点とする

家を作ることにした神さま

以前は遠いところから見ていただけの家

さて、どのような家を作るのでしょうか


10話 はじまります


森のやや深いところに、少し開けた場所を発見しました


「あそこに降りてみますか。」


神さまはフワフワと森の中の草地に降りてきました


広さは直径30メートルくらいの円形でしょうか


「うーん、もう少し広いほうが良いかな。少し木を切らせてもらうね。『風の刃』」


神さまがそう呟いて軽く手のひらを横に振ると、そこから真空波で対象を斬りつける風の刃が飛んでいきました


「そこで横に曲がってください。」


そう言いながら指をクイクイ動かすと、風の刃が90度曲がりました


まるでハサミで紙を切るように、神さまは風を操って木を切り倒していきます


でも自然現象を自由自在に操作できる神さまにはハサミを扱うより簡単な作業


もっともハサミを使ったことはないのですが


またたく間に100メートル四方ほどの更地にしてしまいました


ちなみに切り倒した数十本の木は、『重力操作』の力を使って隅の方にテキトーに積み重ねてあります


「うーん。切り株も残ってるし、平らにしたほうが良いかな。『掘り起こし』」


そう言いながら今度は手のひらを上に振ると、更地の土がゴッソリと、それはもう100メートル四方の土がゴッソリと浮き上がり、パラパラになってまた地面に戻りました


いくつもの切り株だらけだった更地は、フカフカに盛り上がった土となり、その上に無造作に切り株や根っこが散乱した状態になりました


切り株や根っこは、先程の隅に置いてある木の辺りにテキトーに置いておくことに


「今度は土を踏み固めてっと『重力操作』」


フカフカの土に軽く数トン程度の圧力を平らになるように様子を見ながら押し付けて整地しました


すると更地はまるでグラウンドのようになりました


「キレイに平らになりましたね。さて次は住むといえば家ですね。たしか四角い形をして出入り口があったような……」


土を起伏させ、圧縮しながら大きな板状にし、それを4枚立て掛けて壁を作り、あと1枚を屋根にしただけの簡単な土の箱を作りました


それに入り口の穴を開けただけの簡素な建物を作りました


建物と言っていいのか悪いのか……


神さまには前の世界のビルのような四角い建物が印象に残っていたのかもしれませんね


建物の中に入った神さまは両手を上げて叫びました


「ここを拠点とする!」


神さまなりに考えた住居の完成です


「ただね、家を作ってもね……人間は食事や睡眠を家の中でとっていたようだけど、僕はどちらも必要ないからなぁ……。食事かぁ……いつか食事をする方法も考えましょうか。」


神さまの生活はまだ始まったばかりです



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