第七話 食材調達その2
ダンジョン第5階層、武器は初期装備初期防具。
前のパジャマ装備よりはましだが、それでも攻撃を受ければ即死状態になる格好だ。
「なんで貴族用の装備がこのゲームにはないの? 貴族って装備とか最初っから高級装備が用意されるんじゃないの?」
まあそんなこと言ってもこのゲームの仕様なので仕方がない。とりあえず鶏の魔物を狩らないと。
第5階層には【レインボー・チキン】という魔物が存在する。平均レベルは150だ。
特徴はとにかくスピードが速い。ただその代わりに攻撃力は他の魔物に比べるとかなり低い。
連続攻撃が得意でじわじわダメージを与えていくタイプの魔物と認識してるけど、今の俺の格好だと3発くらい攻撃が当たったら死んでしまうだろう。
ステータスを見ると、現在体力が200、攻撃力が200、速度が200、防御力が200となっている。
初期設定が200で、これは第1階層の敵になら通用するが、第5階層だともはや太刀打ちできない。
だが、俺は【レインボーチキン】の最大の弱点を知っている。それは水に弱いこと。
俺は第5階層に存在するバグ技で水を大量に生み出す方法を知っている。それさえわかっていれば【レインボー・チキン】なんざ攻撃1つさせないで討伐できる。
というか、なんで運営は水が苦手な魔物を青い苔が主役の5階層に置いたんだろうか。馬鹿なのか? それとも調整ミスなのか?
俺は【レインボー・チキン】の生息する場所へ向かう、【レインボー・チキン】は群れで行動することが多く、3匹くらいが一緒になっている。
「1つの群れを狩ったらすぐクリスティーナの所へいこっと」
そんなことを考えていると、「ココッ!」と高い鳴き声が聞こえてきた。
鳴き声のした方を向いてみると、【レインボー・チキン】3体がリラックスした状態で居た。
これはチャンスだな。気づかれない内に大量の水を生み出して当たれば簡単に倒せる!
俺は初期装備の武器である短剣を取り出し、天井にある小さくて紫色で光っている苔に向かって投げ飛ばす。
ブスッと刺さる音が聞こえると同時に、水がゴーゴーと滝の様に音を立てながら落ちてきた。
水は【レインボー・チキン】へ命中し、悲鳴が飛び交った。
「上手くいったようね」
数分と経って、水が完全に落ちてこなくなったのを確認してから【レインボー・チキン】の元へ歩き出す。
【レインボー・チキン】は一切動かなく、完全に討伐出来たことがわかった。
「よし、討伐完了!」
このゲームは自分が相手に直接触れていないと経験値が入らない仕組みになっている。俺は今回一切相手に触れていないため経験値が入らない判定を受けていた……。
「待って。……水が当たってる最中に長剣使って飛ばしてさえすれば経験値が入っていたんじゃない、……悔しいわっ!」
くっそもったいねえことしたぁぁあ!
……ふぅ、まあとりあえず、死ななかったし無事鶏肉もゲットできたからいいか、これは次に生かせばいい。
俺は【レインボー・チキン】の肉を取って、そのままクリスティーナの元へ向かう。
【レインボー・チキン】の肉は絶品だから、きっと喜んでくれるだろう。丸焼きにして食べさせてあげよう!
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