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第三話 バグで出来た部屋と、スキルと、魔法属性。

 「レティシア王女陛下、私、住むところがないのですが、どうすればいいでしょうか?」

 

 ダンジョンから脱出する為、簡単に脱出できるバグがある場所へ向かっている最中、クリスティーナが口を開いた。


 「……確かに住む場所がないわね、どうしましょうか。ダンジョンの中に住めとも言えませんし」

 「最悪私はそれでもいいです、食事さえ毎日食べていければ何も言いません」


 クリスティーナはそういうが、俺の推しにそんな環境で住んでもらいたくない。

 

 「いや、私がなんとかするわ」


 なんとかすると口では言ったものの、なにも手段が思いつかない。

 俺の部屋に一時保護するか……、いや。部屋だと絶対にバレる。


 「うーん――……」


 俺が考え込みながら歩いていると、何か柔らかい物にぶつかった感触があった。


 「ん……?」

 「レ、レティシア王女陛下!? 壁に埋まってますよ!」

 「え? ぎゃああ!?」


 俺は驚きもつかの間、本来は存在しない壁の向こうへと転んで行った。


 「いててぇ……ここどこよ」


 俺は周りを見渡す。そこは、緑色で光る神秘的な苔に覆われていた。


 「レティシア王女陛下、ここはどこでしょうか?」

 「隠し部屋、かな」


 まさか、俺にも知らない隠し部屋が存在するとは、さっき通った道は何回も訪れてるし、なんなら壁にわざと当たってこういう所がないかチェックしてた箇所だ。……もしかしてまた運営がミスったのか?


 「レティシア王女陛下、ここ、住むのにピッタリなのではないでしょうか」

 「魔物が湧く可能性もまだ否定できないんだけど、ちょっと調べてみるわ」


 魔物感知スキルという、俺は休憩の間、今持ってるスキルはなにか調べていた。

 

 ライトノベルやアニメだと、心の中で出したいものを言うと出てくるというシステムが結構あるのを思い出したので、実践することにした。

 

 ――スキル。


 すると、目の前に文字が現れた。これは成功と言っていいだろう。

 今持っているスキルは、【魔物感知スキル】だけか……まあ序盤の設定になっているんだろうからしょうがないか。

 

 そして、この世界には魔法も当然の様に存在する。人それぞれ持っている属性が違うため、これは運ゲーだ。

 中には全属性付いてたやばいやつもいれば、1つしか持ってないやつもいる。偶にバグでそもそも魔法が使えないやつもいて、早く運営直せって言いたい。

 魔法属性見てみるか。

 頼む、無属性だけはやめてくれ、絶対に。


 俺は全属性、火・水・風・土・光・闇・無の7属性が使えることを祈り、魔法属性と心の中で呟く。

 

 あなたは【魔法属性:無し】です。


 「うん……、詰んだわ」

 魔法が使えないと、このゲームの世界では一人で魔物がいる場所に行くのは不可能だ。

 なぜなら、魔物を倒せる攻撃手段がほとんどないから。

 ダンジョンの魔物が強すぎる為、普通に剣で戦ったとしても相当なレベル差と剣術がない限り無理ゲーだ。


 クソ運営めぇ!

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