第十二話 これどうしょう?
ダンジョン第5階層のボスである【ビック・レインボー・チキン】を討伐してゲットしたこの大量の肉で初ボス討伐祝いをすることになった。
「この鶏肉、どうやって食べるのが正解なんでしょう?」
「どうしよう、本当に」
大量の肉を持ってきたは良いものの……。どうやって食べるか非常に迷う。
「あ、ミディアムに頼んでみるっていのもありかも」
――料理人に任せたらきっと凄い美味い料理ができるだろうな。
そんなことを考えていると、クリスティーナが不思議そうな顔をしてこちらを見てくる。
「……ミディアム?」
そうか、クリスティーナはミディアムの事を知らないのか。まあ家の専属料理人のことなんて知らなくて当然なのか。
「ミディアムはね、王宮専属の料理人のことよ」
俺の発言に理解した様子のクリスティーナ。
「あ、ですがレティシア、それだと疑われてしまいますよ、こんな大きい肉どこで仕入れてきたんだって言われそうな気が」
うわそうか、……良い手だと思ったんだけどな。
「確かにそうね、他の方法を考えないと」
「なにか、調味料があればもっとおいしく食べることができそう」
調味料、あ。ミディアムに調味料だけもらえないか話をしてみるか。裏イベントの報酬をエラではなくて調味料にするって言う手もあるな。
「ミディアムに調味料を貰えないか怪しまれない形で聞いてみることにするわ」
「了解です、調味料があればかなり美味しくなりますよ!」
俺はさっそくミディアムのところへ調味料を貰えるか交渉するために向かうことをクリスティーナに伝えて拠点を後にした。
キッチンへ向かっている最中、ミラーが王宮内を清掃している姿があった。
「こんにちは、レティシア様、今日はなんだか嬉しそうですね。良いことでもあったんでしょうか?」
ミラーは笑顔で声を掛けてきた。ミラーは王宮専属メイドというだけあってやはり美人だよな、背が高くてスタイル抜群で、清潔感のあるブロンズ色のロングヘアーが目立たせる。遠くにいたとしてもすぐミラーだとわかる自信がある。
「今日はすっごく気分がいいわ、だから外で散歩でもしてこようと思ってね」
「それはいいですね、今日は晴れてますし、最高の散歩日和です」
まあ散歩なんて行かないけど。
ミラーと別れ、無事にキッチンに続くドアへとたどり着いた。俺はいつもの様に小指を鍵穴に突っ込んで時計回りに1周する。
「カチャ」と言う音でドアが開いたのを確認し、中に入る。
「ミディアム、今日も来たわ」
俺が声をかけると、皿洗いをしていた手を止め、こちらに顔を向けた。
「レティシア王女陛下、こんにちは」
「こんにちは、今日もいつもの手伝いをやりに来たわ」
「そうですか、ありがとうございます」
「あ、あと、少し相談したいことがあるの」
「相談ですか……。どの様なことでしょうか?」
「今日の報酬の件で……、1万エラではなくて、調味料じゃダメかしら? 自分の買った食事に調味料を付けて食べたいと思ったの」
このゲームのいいところは、相談すれば報酬を変える事が出来るという所だ。相手が応じてくれれば報酬を変えられる。
調味料は価値が高く、店にあったとしても買うことができない。
「わかりました。1万エラ分の黒コショウを袋に詰めてお渡しします」
よし、交渉成立だ!
「ありがとうミディアム、助かるわ」
「こちらこそです」
【手伝いイベント進行:報酬は1万エラ分の黒コショウです】
……さてと、ひと仕事しますか。
【手伝いイベントクリア:報酬1万エラ分の黒コショウ獲得】
よし! 黒コショウゲットだ、クリスティーナの喜ぶ顔が浮かぶな。
「ありがとうございます。レティシア王女陛下、お陰様で助かりました」
「ええ、また来るわ。ありがとう」
俺は挨拶を交わした後、キッチンを後にした。
無事怪しまれずに黒コショウをゲットできてよかったな。交渉してみるもんだ。
……そんなことを考えていたら、急に眠気が襲ってきた。
これは夜まで自分の部屋で寝たほうがよさそうだな。眠すぎる。
俺は自分の部屋に戻り、ベットで横になった。
ふかふかで最高……。おやすみ。
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