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第7話「煽ってきたSランク冒険者、全人類の前で一秒で土下座させられる」

大手クラン「暁の栄光」の幹部バロンを配信のノリで論破したアレン。

面目を潰されたクランが送ってきたのは、自称・最強のSランク冒険者でした!



「おいおい、噂の元勇者様ってのは、ずいぶんと口の減らない口先男のようだな」


市場を出て静かな街道を進んでいた私たちの前に、巨大な鉄槌を担いだ男が立ちはだかった。

身にまとった重厚な鎧には、先ほどのバロンと同じ『暁の栄光』の金色の紋章が刻まれている。


「アレン……気をつけろ! 彼は「暁の栄光」が誇るSランク冒険者、怪力のゴルドだ! 一撃で城門を砕くと言われている……」


隣でシズルが緊張感を露わにし、短剣を構える。


「ははっ! さすがは影の一族の娘、俺様の恐ろしさをよく分かっているじゃないか!

バロンの旦那を恥に晒してくれたお返しだ。元勇者、貴様の自慢の配信とやらもここで終わりにしてもらうぞ!」


ゴルドと名乗った男は、肩に担いだ鉄槌を地面に叩きつけた。

「ドォン!」

と激しい振動が走り、街道の石畳がクモの巣状に割れ割れて砕け散る。


(うわ、出たよイキリSランク)

(城門砕くとか言ってるけどアレン様の相手になるわけないだろww)

(シズルちゃんを威圧するな脳筋!)

(アレン様、また一秒で吹き飛ばしてください!)


チャット欄は恐怖するどころか、すっかり「次の被害者(ネタ)」を見るような大盛り上がりを見せていた。

私はカメラの画角を調整し、ゴルドのイキり顔を画面の中心に捉える。


「ゴルドさんだっけ?

Sランク冒険者様が、一文無しの元勇者相手に大立ち回りとは精が出ますね」


「ふん、へらへら笑っていられるのも今のうちだ! 貴様のそのふざけた配信スキルなど、俺様の圧倒的な筋力と魔力の前には何の意味もなさぬ!」


ゴルドは鉄槌に赤い魔力をみなぎらせ、猛然とダッシュしてきた。

地響きを立てて迫るその姿は、確かに普通の冒険者から見れば脅威そのものだろう

だが、今の私には世界中から「投げ銭」と「応援(エール)」がリアルタイムで届いている。


(現在同時接続数、六億人突破。全人類の熱量を物理的圧力へ変換します)


スキルのアナウンスとともに、私の全身から目に見えるほどの純白の威圧感が溢れ出た。


「ぬ……!? な、なんだこの圧は……!?」


突進してきたゴルドが、私の数メートル手前でピタリと足を止めた。

いや、止めざるを得なかったのだ。

六億人の熱量が凝縮された高密度の魔力圧が、重力のようにゴルドの全身に叩きつけられたからだ。


「がっ……!

ぐああっ!

重い……身体が……沈むっ……」


ギチギチと音を立てて鎧が悲鳴を上げる。

ゴルドは手にしていた巨大な鉄槌を取り落とし、そのまま地面に勢いよく膝をついた。

叩きつけられた頭が石畳にめり込み、完全なる「土下座」の姿勢になる。


「ひっ……ひいいっ! 参りました! 参りましたから圧力を下げてくださいっ!」


わずか一秒。

攻撃すら届かせることなく、全人類の脳内画面の前でSランク冒険者が綺麗すぎる土下座を披露した。


(はい土下座いただきましたーwwwww)

(一秒で土下座草wwwww)

(Sランク冒険者(笑)の土下座配信助かる)

(指一本触れずに勝利とか格が違いすぎる!!)


爆発的な笑いと絶賛のコメントが脳内を駆け抜ける。

私は冷や汗ダラダラで地面にひれ伏すゴルドを見下ろし、カメラに向かって爽やかに微笑んだ。


「というわけで、Sランク冒険者さんの土下座ショーでした! 『暁の栄光』さん、次はもう少し骨のある刺客をお願いしますね!」


次回、二人の前に現れるのはまさかの「王国の裏事情を知る人物」!?

タコ宰相の不正を暴く神回へ! どうぞお楽しみに!



威張っていたSランク冒険者を、指一本触れずに威圧だけで土下座させるスカッと回でした^_^


「アレンの無双っぷりが最高!」「土下座の速さに笑った!」と思ってくださった方は、ぜひ星評価(★★★★★)やブックマーク登録で応援していただけると大変励みになります!


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