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第11話「街を救った直後に現れた影。暗殺者の師匠と暗黒騎士団の本隊」

温泉街を襲った黒炎竜を、世界中のスパチャと見事な連携で撃破したアレンとシズル。

歓声に包まれる二人の前に、ついにシズルの師匠と王国の本気の一隊が姿を現します。



黒炎竜が光の粒子となって夜空に消え去り、温泉街には再び静寂と、遅れてやってきた町人たちの割れんばかりの歓声が響き渡った。


「アレン様! シズルちゃん! 街を救ってくれてありがとうーっ!」

「すごい……あんな巨大な竜を一瞬で倒してしまうなんて……!」


駆け寄ってくる街の人々。シズルは短剣を鞘に納め、まだ火照りの残る頬を少し照れくさそうに緩めた。


「あ、ああ……。無事でよかった。私はただ、自分のしたいことをしただけだ……」


(シズルちゃんマジで格好良かったぞ!!)

(今の奥義の光の演出、神すぎて泣いた)

(スパチャ投げた甲斐があったわ!)

(アレン様とシズルちゃん、最高のコンビだな!)


脳内のチャット欄も、二人を称える温かいコメントとスパチャの嵐で大大荒れ状態だった。

私もカメラに向けて親指を立て、ほっと一息つこうとしたその時だった。


ゾクッ、と背筋を氷でなぞられたような猛烈な殺気が、周囲の空間を凍りつかせた。


パチ……パチ……パチ……。


誰もいない竹林の暗がりから、不気味で乾いた拍手の音が近づいてくる。


「見事な戦いぶりだったぞ、シズル。まさかターゲットと仲良く手を組み、かつての敵である人間どもを守るために刃を振るうとはな」


影から姿を現したのは、全身に不気味な符術の刺青を刻んだ異形の男だった。

その男が纏う凄まじい密度の殺気に、街の人々は悲鳴すら上げられずにガタガタと震え出す。


シズルの顔から一瞬で血の気が引き、その身体が激しく震え始めた。


「し……師匠……!? 狂刃のガロウ……!」


影の一族を束ね、シズルに殺しの技術を叩き込んだ張本人、ガロウだった。

ガロウの背後からは、重厚な漆黒の甲冑に身を包んだ無数の騎士たちが、足音もなく滑るように現れる。


王宮の直属部隊、暗黒騎士団の本隊だった。


ガロウは歪んだ笑みを浮かべ、嘲笑うようにシズルを見下ろす。


「一族の面汚しめ。王宮からの命令だ。ターゲットの元勇者アレンの首、そして裏切り者であるお前の首を持ち帰る。お前が世界中で晒してきた愚かな恥晒し配信も、ここで終わりだ」


ガロウが手にしていた黒い宝珠を掲げると、温泉街の周囲に漆黒の巨大な結界が張り巡らされた。

視界の隅で流れていた脳内のチャット欄が、途端にノイズ混じりになり始める。


(暗殺者の頭領……!?)

(なんだこの禍々しい雰囲気は……!)

(おい、画面が……ノイズが混ざって……!)


結界の力でスキル「全視点中継」の通信が妨害され始めているのだ。

震える脚を必死に抑え、シズルが私の前に出ようとする。


「アレン、逃げろ……! 師匠の強さは次元が違う……! 私がここで喰い止める……!」


自分を犠牲にして私を逃がそうとするシズル。

私はその小さな肩をポンと叩き、優しく彼女の前に立ち塞がった。


「バカ言うな、シズルちゃん。専属パートナーを置いて一人で逃げる配信者がどこにいるんだよ」


私は錆びた剣を構え、画面の向こうで心配している十億人の視聴者たちに向けて力強く言い放った。


「みんな、ちょっと画質が乱れてごめんな! でも安心してくれ! 王国の闇だろうがシズルちゃんの師匠だろうが、俺たちの旅を邪魔する奴は全員まとめて生配信で返り討ちにしてやるからさ!」


次回、妨害結界を打ち破るのは世界中からの応援の力!?

同時接続数カンストからの超覚醒バトルへ! どうぞお楽しみに!

シズルちゃんの師匠ガロウと、暗黒騎士団本隊の襲来!

通信妨害の結界が張られる中、アレンとシズルの真の絆が試されます!

「アレンが格好良すぎる!」「絶対に負けるな二人のコンビ!」と思ってくださった方は、ぜひ星評価(★★★★★)やブックマーク登録で応援していただけると大変励みになります!

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