1.再討伐
私が永遠の眠りについた後、気のせいか私は急に思考が回り始めた気がした
ああ、そうか また永劫回帰のゼロからか…
しかし、おかしいのだ 思考は止まらないが、拍動を感じない
永劫回帰はまだ始まっていない…?
ならばここはどこだ? 目が開けられる…! だが、そこは奥が見えない"闇"であった
「やっと目覚めましたか… 一人の人間殿…」
いきなり後ろから声がした
なんだ頭に突き刺してくるようなこの声は…
『お前は誰だ…!』
そう言って振り返ると
そこにいたのはシルクのような白髪にラピスラズリのような瞳を持った女性だった
「お前呼ばわりは失礼でしょう… 私は女神です…」
女神…? 女神か… 女神ねぇ…… "馬鹿馬鹿しいな"
『おお、そうですか… それは…… 相手が悪かったようだなぁ…!』
「…⁉」
『はっきり言おう 俺は神が嫌いだ 神を殺したことだってあるんだぜ?』
女神(なんて豪胆で失礼な男なの⁉ 本人の目の前でそれ言うとかありえないんですけど⁉)
私は女神とやらにメンチ切ってみた
…………女神の顔が面白くなっただけだった
女神は怒った!
…………顔は面白くなる一方だ
「なんて失礼な人間なの!これでも喰らってまたお眠り!」
彼女の杖から雷撃が放たれる
今の状況でアレに当たったら「死ぬ」というのかも気になったが、
アレに当たってはいけないことだけはわかった
私はいきなり何かを思いついた
私は強く自分の生を肯定する そして力への意志を見せる ただひたすらに
この行為は女神から見たらただの諦めに過ぎないだろう
しかしそれは誤算だ
―――スキル獲得 【神は死んだ】
―――スキル発動 【神は死んだ】
"誰かを縛る者"やその息がかかった者からの攻撃の完全無効化、そして攻撃力100%アップ
雷撃は私の目の前で弾かれた
『どうやら、自分でスキルってのを得ることができたようだぜ?』
「なっ⁉ 私はそんな許可出していないのに…!」
私のスキルは【神は死んだ】、完全に神に特化しているスキルといったところだ
『女神とやらよ、お前はもう終わりのようだ…』
―――スキル発動 そして神はいなくなった
<今回の知識メモ>
「神は死んだ」
フリードリヒ・ニーチェが唱えた有名な言葉
意味としては物理的な話ではなく、
近代化によって絶対的な道徳や真理は失われたことを比喩的に表現した言葉とされている




