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転生した私(オタク)は、推し(妹)が尊すぎて溺愛しています!〜アニメ放送当日に死んだけど、生で推しを拝めるならむしろサイコーです!〜  作者: 宝石 モモカ
第3章: 魔法学校と皇帝の来訪編

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第21話 皇帝の来訪 一日目

「久しぶりだな」


 皇帝はにっこりと笑った。


「こ、こんにちは⋯⋯」


 私がぎこちない笑みを浮かべる。


(私の隣にお母様が立っていることに、気がついてないのかな⋯⋯?)


「こんにちは! 陛下」


 お母様はニコニコしながら言った。


(いや、これは笑ってるのかな⋯⋯? なんか不気味⋯⋯)


 私は心のなかではそう思ってしまった。


 その時、お母様が私の隣に立っていることに初めて気がついたようで、皇帝ははっとして真顔になった。



 ◇◇◇



「これから話すことは、とても重要なことだ」


 静かな部屋の中。皇帝は大きな声でお母様ににそう告げた。


(これ⋯⋯どういう状況?)


 私はそれを冷静に見つめていた。

 シエラちゃんも気まずそうな顔をしている。


「まず、一つ。エレ⋯⋯シエラは、どんな子だ?」

「ええ、とってもいい子ですが、その⋯⋯」


 お母様はなんと言ったらいいのかわからない顔をしている。

 まあ、皇帝にはいい顔をしたいけど、嘘をつくのが難しいってところかな。


(まあ、性根が腐ってるからねっ!!)


 心のなかでは少しいいすぎてしまったけど、お母様はシエラちゃんを虐げてきたんだから、別に心のなかで言うくらい、いいよね!


 私はそう考えながら、二人の会話を聞いていた。


「いい子なのですが、セイラには劣りますかね⋯⋯」


(何言ってるのこの人?)


 私は心のなかで思わず声を上げた。


(セイラには劣りますって、普通逆でしょ! むしろ私がシエラちゃんに劣ってるよ!?)


 シエラちゃんはとってもかわいいんだから⋯⋯!

 というか、それに何で気が付かないのかな?


 そう思っていたとき、皇帝が席を立った。

 静かだったけど、椅子がひっくり返りそうになったのを見ると、勢いよく立ったのがよく分かる。

 皇帝はお母様の方を睨んだ。


「今、エレナを『劣る』と言ったな?」

「⋯⋯エレナ? エレナってまさか⋯⋯いや、そんなはずは⋯⋯」


 お母様は戸惑いながら首をブンブンと振った。

「あ、い、言いましたが、なにか⋯⋯?」


 皇帝がお母様に一歩近づく。


「エレナを――私の娘を侮辱するやつは、私が許さない」


 シエラちゃんは縮こまりながら、二人の会話をただただ聞いていた。



 ◇◇◇



「お母様、戸惑ってたね⋯⋯」

「⋯⋯うん」


 私に短く返事をするシエラちゃん。

 俯いていて、何かを考えているようだ。


(こういうとき、どうしたらいいのかはよく分からないけど⋯⋯)


「大丈夫?」

「⋯⋯皇帝が、味方してくれるとは思ってなかったから、ちょっと驚いちゃっただけ」


 シエラちゃんは首をブンブンと振って、顔をパッと上げた。


「お姉様。お母様は、知らないのかな」

「何を?」

「⋯⋯私は、皇帝の娘。でも、お母様がそれを知ってたら、こんなに私を嫌ってたかわからないし、それに」


 シエラちゃんふっと寂しそうに笑った。


「私のことエレナ――皇族の娘って薄々気がついたお母様、戸惑ってるみたいだったから」


 その事を知らないのかも、とシエラちゃんは再び俯いた。


「⋯⋯」


(確かに、知らない様子だったけど、それだったらシエラちゃんのことを誰の子供だと思って過ごしてたんだろう?)


 そう考えていたら、シエラちゃんがはっと顔を上げた。


「もしかして、お母様に孤児と思われてた⋯⋯?」


(確かに⋯⋯!)


「シエラちゃん天才!!」


 私は思わず、シエラちゃんに抱きついた。


「シエラちゃん、とりあえず、お父様に聞いてみようか」



 ◇◇◇



「お父様」

「入れ」


 私とシエラちゃんはお父様の部屋に入った。

 お父様は椅子に座ってくつろいでいた。


「あの、早速なのですが、お父様に聞きたいことがあるんです」

「何だ?」

「あの⋯⋯」


 私は息をゆっくりと吸って、一気に話した。


「シエラちゃんのこと、お母様に、『孤児』だと紹介しましたか?」


 お父様は、無言で私を見つめ返した。

お読みいただきありがとうございます。

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