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転生した私(オタク)は、推し(妹)が尊すぎて溺愛しています!〜アニメ放送当日に死んだけど、生で推しを拝めるならむしろサイコーです!〜  作者: 宝石 モモカ
第3章: 魔法学校と皇帝の来訪編

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第20話 お買い物

「セイラ。今日は大事な話があります」

「な、なんですの? お母様」


 わたしは戸惑いながらぎこちない笑みを浮かべた。

 お母様はシエラちゃんを睨みつけてから、ニッコリと微笑んだ。


(え、怖っ⋯⋯)


「今日は皇帝が来るらしいの。とっておきのドレスを着なさい」

「わ、かりました⋯⋯」


 私は部屋に戻ろうとして、止められた。


「あと、今日は特別に二人にドレスを買うわ、街に行くから準備しなさい」

「⋯⋯わかりました」


 私はシエラちゃんを連れて部屋へ帰っていった。


(どういうつもりだろう? 皇帝が来るからシエラちゃんが虐げられてることを隠したいのかな? でも娘って誰にも知られてないはずだし、お母様なら最初から隠しておきそうだけど⋯⋯)


 まさか、私が皇帝に会ったことがバレてるのかな? 皇帝は、私たちが姉妹として暮らしていることを知っているし⋯⋯。

 そんな事も考えたけど、それだったらお母様にまず怒られてしまいそうだから、違うだろう。


(じゃあ、何で⋯⋯?)


 それはまだ分からなかった。



 ◇◇◇



「お母様、何であんなこと言ったんだろう⋯⋯」


 シエラちゃんの心配そうな声に、はっと顔を上げた。

 シエラちゃんは部屋の隅でちょこんと座りながら、呟いた。


「学校の時も、お姉様の貸してくれたあのドレスしか着させてもらえなかったのに⋯⋯」

「わかんない⋯⋯皇帝が来るから特別な格好をさせたいのかな?」


 その時、部屋の扉が開いた。


「セイラ、シエラ。準備できたかしら?」

「⋯⋯はい」

「で、できましたわ!」


 二人で返事をすると、街に出た。


「ここよ」


(あれ、ここって⋯⋯)


 前に寄った店の一つだ。

 ドレスを見て、楽しんでいただけだけど⋯⋯。


(店員さんが、私のことを覚えていたりして⋯⋯)


 私は心配になりながらも、店に入った。


「いらっしゃいませ」


(あ、大丈夫そうかな)


 私がホッとしたとき。


「あ、この間のお嬢さ⋯⋯」

「あーっ!!」


 私はその言葉を慌てて遮った。


「セイラ、はしたないわ」

「ごめんなさい、あのドレスが可愛かったので」


 そっと目の前にあったドレスを指さすと、「あら、それが欲しいのね」とお母様は笑った。


(笑うと不気味ー! 微笑んでいるつもりだろうけど、怖すぎだよっ!!)


 私は心の中で文句を言いながらも、「買いたいですわ」と微笑んでおいた。


(でも、バレなくてよかったぁ⋯⋯)


 シエラちゃんも隣でホッとしている。


(私がこっそり街に行った話、したから心配してくれたんだろうなぁ)

 私は嬉しくてニコニコしてしまった。



 ◇◇◇



「これを買います」


 お母様が店員に差し出したのは、三つのドレスだ。


 一つ目は、私のドレス。白い布地に青い布で薔薇の飾りがついている、大人っぽいデザイン。私が苦し紛れに指さしたものだ。


 二つ目は、シエラちゃんのドレス。薄い水色のドレスで、私のドレスのようなふっくらしたデザインとは違って、どっちかというとワンピースに近い形をしている。少し動きやすそうだ。

 シエラちゃんが少し欲しそうな目で見ていたから、お母様に「シエラにはあれを買ってください」と頼んでおいた。


 三つ目は、お母様のドレス。ちょっと派手だけど、少しだけセンスがいいと思ってしまった。


(シエラちゃんが頼んだら絶対に買ってくれないからね、あの人は!!)


 文句は心のなかにとどめておいた。


「じゃあ、帰りましょうか」


 お会計を終えたお母様は、ドレスの入った紙袋を手にさげて歩いてきた。

 私たちは 家に帰っていった。



 ◇◇◇



 家に帰って、部屋に戻ろうとしたら、使用人とお母様が話しているのが聞こえた。


「なぜ皇帝は早く来ているの!?  なぜ止めなかったの!?」

「も、申し訳ございません⋯⋯」

「時間を間違って伝えていたと聞いたわ! ちゃんと伝えるのが、使用人の役目でしょう!?」


(これは流石に見逃せない)


 私はゆっくりとお母様に向かって歩いていった。


「お母様。時間を間違って伝えていたのは確かに困りますわ」

「でしょう!?」

「ですが、それはわざとやったわけではないこと。それに、今は何も問題は起きていません。使用人がうまくもてなした証拠ではないのですか?」

「⋯⋯」


 お母様は何も言えないようで、しばらく黙ったあと、「⋯⋯もう下がっていいわ」と使用人に告げた。

 その時。


「何の騒ぎだ?」


 声がして、ゆっくりと振り返った。

 そこには、皇帝が立っていた。

お読みいただきありがとうございます。

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