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Sky’s  作者: 白咲実空
#7.ワタシ
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56/104

7

 土曜日。今日もバイトは欠勤するよう店長に言われたため、私はSky′s(スカイ)のメンバーを穂條ほじょう家に集めていた。時間は有限だ。一分一秒、無駄にしていられない。

「自己紹介動画とは別に、自己紹介クイズ動画、ねぇ」

 一通りの企画内容を聞いた美波みなみが、淡々としながらも興味を抱いたようなトーンで呟く。玲奈れいなも、「良いんじゃない?」と頷いた。

「こういうのって活動始めたばっかりならではの企画だし。視聴者も予想しながら見られるから、楽しいと思う」

「私も。自分一人で自分の魅力伝えるより、皆の力を借りた方がアピールになるよ」

 沙希さきも賛成を示したことで、私と瑠琉るるは小さく「よしっ」、「やりましたね!」とハイタッチを交わす。なんせ自己紹介クイズ動画は、私と瑠琉が考えた企画だからだ。

 メンバー一人一人が順番に、自分に関するクイズを出題。回答者はホワイトボードに回答を記入し、正解したら二点、惜しかったら一点、全然違う回答なら〇点。出題する問題数は一人三問ずつで、合計問題数は十五。全問正解した場合の点数は二十四点だが、全問正解者がいなくとも五人の中で一番点数の高かった人が優勝者、豪華景品をゲットできる。因みに豪華景品というのは……、

「次の新曲、センターで歌って踊る権利!」

 私が声高らかに宣言すると、何とも曖昧な表情が返ってきた。それも、四人全員から。

「え、何その反応……。センターだよ? 嬉しくないの?」

「別に、私は歌えたらそれで良いから。そこまで望んでいないわ」と美波。

「せ、センターって花形だよね? 私に務まる自身、ない……」と沙希。

「やってみたい気持ちはあるんですが、正直まだ早いというか……」と瑠琉。

「センターは、えっと、ごめん。そこまで興味ないんだよね」と玲奈。

 景品の内容を前もって知っていた瑠琉の意見はともかく、他三名までこの体たらくとはどういうことなのだろう。アイドルになったのなら、センターになれるかもしれないチャンスは積極的に掴みにいかないと。野心は成長にも、面白さにも繋がるのだから。

「ほらほら! 文句言わない! 優勝者は嘘でも大喜びすること! いいね?」

「それやらせって言うんじゃ……」

「何か言ったかな沙希ちゃん?」

「いや何でもないデス」

 さっさと三脚とスマホを用意し、動画撮影の準備に取り掛かる。五人全員が横並びで座る位置を確保し、ぎゅうぎゅう詰めになりながら撮影をスタート。

 企画の説明と軽いおふざけシーンが入り、いよいよ、クイズの第一問が始まる。

「デデンっ」

 自分で効果音を入れつつ、私は口を大きく開いた。

「私、りずは昨年、あの大人気アイドルオーデション番組に出演していました! そのオーデション名は何⁉」

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