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Sky’s  作者: 白咲実空
#6.砂浜の五線譜
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47/101

6

 エオンが良い、と玲奈れいなが言った。駅のショッピング施設でも良いじゃないかと言ったのだが、なんでも気まずい関係の知り合いがいるかもしれないとのことで、エオンになった。

 映画館も併設されたエオンには、学校終わりということで多くの中高生が足を運んでいた。私達は一階に入るとまず、フロアマップに目を通す。

「どこ行く? てかお腹空かない? カフェ行こうよカフェ」

 テンション高々に李珠りずが言い、反対する人もおらずカフェへ向かう。てっきりステーバックスとかに行くのかと思っていたが、李珠が選んだのはフォーマルクカフェだった。

 私はアイスコーヒー、李珠と沙希さきはアイスカフェラテ、瑠琉るるはアイスほうじ茶ラテ、玲奈はアイスティーを注文し、席に着く。

 アイスコーヒーを一口。うむ、蒸し暑くなっていた身体に染み渡る。絶品だ。珈琲は基本ミルクを少し入れて飲むのだが、アイスとなればキンキンに冷えた氷が濃度を薄めてくれるのでブラックの方が好きだ。李珠と玲奈は飲み物の写真を撮ってからグラスに口をつけ、沙希と瑠琉はちびちび飲んでいる。私も、珈琲は一気飲みするものではないのですぐには二口目にいかない。適当にスマホを開き、母に「今日遅くなるかもしれない」と入れなくても構わない連絡をしておく。

 と、一人ならまだしも五人でテーブルを囲んでいる中、スマホを弄るのはどうなのだろう。学校の昼休み中だと大して気にも留めないマナーがやけに気になってしまうのは、Sky′s(スカイ)の活動関係なく五人でカフェに来たのが初めてだからだろうか。

 スマホから顔を上げて何と無しに前を見ると、ほうじ茶ラテに視線を落とした瑠琉が私の視線に気づいたのか顔を上げた。目が合ってしまったが、私も瑠琉も、口は開かない。私と瑠琉だけではない。李珠も沙希も玲奈も、皆が口を閉じている。

 何だろう、この、喋ってはいけないような空気は。学校の昼休み、教室で過ごしているとたまに訪れるこの瞬間。

「……ちょっと、誰か喋りなさいよ」

 堪えきれなくなって、口を開いた。

「ふっ……あっはははははは!」

 すると李珠が爆笑し、連動するように沙希、瑠琉、玲奈も笑い出す。不愉快だ。

「ちょっと、なんで笑うのよ!」

「いやだって、誰が喋るんだろうと思ってたら、美波みなみだったから……ぷっ、ははっ」と李珠。

「や、でも美波っぽかったよね。美波はこういうの気にしないだろうなって思ったよ」と玲奈。

「でも、誰か喋りなさいよって言ったってことは、気にはしてたってことだよね?」と沙希。

「ふふっ、なんでこんなに、面白いんでしょう」と瑠琉。

 不愉快だ。非常に不愉快だ。無言でグラスに口をつけると、李珠が「ごめんごめん」と宥めるように言った。

「いやさ、いつも会話のきっかけって私だよなぁと思って」

「きっかけ? どういう意味ですか?」

「私達って普段はSky′sとか、YouTubeの話しかしないじゃん? 世間話する時って、大体私から話題提供してるような気がしてさ」

「あー、確かに、李珠に任せちゃってるところはあるなぁ……」

 思い返して呟く玲奈に、私も確かにと頷いた。沙希と瑠琉は聞き役に徹していることが多く、玲奈は相槌を打ちながらそれでやどうしてなど上手く質問を投げ、会話のキャッチボールというものをちゃんとしているイメージだ。私は……私は、どうしていたのだっけ。どちらかと言えば聞き役だろうが、話していないわけではない。話したい時に話し、疲れた時は黙る。都合の良い人間だ。勿論、自分にとって。

「私、皆のこともっと知りたいなって思ったの。だって視聴者に私達のこと知ってもらうためには、まず私達五人が、自分を除いた四人のことをもっと知っておかなくちゃいけないでしょ?」

「なるほどね。確かに一理あるけれど……。それがどうして、突然黙り込むことに繋がるのよ。李珠だけじゃなく、何故か全員黙ってるし」

「ごめんごめん。試してたっていうと言い方悪いけど、誰がどんな話題持ってくるのか気になっちゃって。後、誰が最初に喋り出すんだろうってのも気になってた」

 言いながら再び笑い出す李珠に、咳払いを返す。ふん、私が喋ったおかげで緩い空気になったんだから、感謝しなさい。

「じゃあこの時間は、喋りっぺの美波が話題を提供したら?」

 玲奈が言い出しっぺのような感覚で私を名指ししてくるが、なんで私が。そこは話題提供のお手本として李珠、もしくは名前を訊く前に先に名乗れルールに則って私を指名した玲奈が先に言うべきだろう。だがしかし、どうせお鉢が回って来るのなら、私から喋ってやろうじゃないか。

「そうね……。皆のことをもっと知りたいと言うのなら、手っ取り早く情報交換会というのはどうかしら?」

「情報交換会? プロフィール交換的な?」

「李珠の言う通り、だけど少し違うわ。誕生日や血液型なんかじゃ面白くもなんともない。私が提案するのは、苦手なこと発表会よ」

「えっ、得意じゃなくて苦手なこと?」

 沙希が困惑した表情を浮かべる。私はすました顔で「ええ」と続ける。

「例えば私は、ランニングが苦手なのだけれど」

「うーわまだ朝のこと引きずるつもりだ……」

「違うわ。あなたに怒られたことを言いたいわけではないの。私は本当に反省しているし、明日からは本当に走る、走るつもり、走りたい、できれば走ろうかなと思っているところなのだけれど」

「走りなよ? 絶対」

「けれど、私が言いたいのはそこではないの。そこではなくて……ほら、私って何でもできる完璧超人みたいに思われている節があるじゃない?」

「あ、解ります。美波さんって美人だし頭も良いから、高嶺の花みたいに思ってました」

「そう。瑠琉みたいに思っている人が多いのよ。だけど実際は、運動全般はできないと思っておいてほしいわ」

「なんでそんな自信満々……」

「あー、ダンスも、最初ちょっとアレだったもんねぇ」

 李珠が呆れ、沙希はどこか遠くを眺めている。

「でも、運動苦手な人って、球技は得意だったりするよね。私もあんまり体育好きじゃないけど、バドミントンとかは好きだし」

 玲奈がフォローのつもりなのかそう言うが、私は大きなため息を吐く。

「舐めないでちょうだい。私は陸上競技も球技も、水泳も苦手よ」

「だからなんでそんな自信満々……」

「へぇー、美波さん、海好きって言ってたのに水泳苦手なんですね」

「海と水泳を結びつけないでもらえるかしら? 水泳は運動、海は自然。全然違うでしょう?」

「すいません私の言い方も良くなかったかもしれませんけどちょっと何言ってるか解らないです」

「つまり、私に運動関係であまり期待しないでほしいということよ。私は誰かから期待されることも苦手だから。解った? はい次玲奈、苦手なもの発表!」

「雑に終わったなぁ……。うーん、苦手なもの苦手なもの……あ、ことでも良いのか。だったら、朝起きること、かなぁ。つい夜更かししちゃうんだよね」

「夜更かしって何してるの? 勉強?」

 李珠が、まるで夜更かしをしたことがないような反応で首を傾げる。流石に全くしたことがないわけではないだろうが、あまりに純真な瞳だったため玲奈は気まずげな笑みを浮かべた。

「勉強って、そこまで真面目じゃないよ。ゲームとか……うん、読書ってかっこいいこと言いたかったけど、ほとんどゲームだ」

「解ります、YouTube見ちゃったりしますよね」

 深く頷く瑠琉に苦笑し、玲奈が「次は沙希ね」とさっさとバトンを渡す。苦手なもの発表会は暫く続き、沙希はピーマン、瑠琉は計画を立てることが苦手であると判った。最後は李珠の番だが、李珠は何を発表するか決めていたのか、あまり悩むことなく口を開く。

「ねぇ、これって苦手な人発表会でも良いの?」

「ちょっと、今までものすごく和やかに進行していたじゃない。空気を壊さないでくれるかしら?」

「トイレでTikTok撮る人なんだけど」

「私の話聞いてる?」

 苦手なもの発表会は、皆のグラスが空になる頃に終わりを迎えた。


「じゃ、次は沙希の行きたいところね!」

 カフェを出てすぐ、李珠が沙希を指さして言う。突然指名された沙希は「うえぇっ⁉」と大袈裟に驚くと、「なんで私?」と尤もなことを訊いた。李珠は平坦な口調で言う。

「だって今のカフェ、私が行きたいって言ったんだもん。次は沙希、次は玲奈で、瑠琉、美波の順番ね。あ、映画はなしね。流石に時間ないから」

 どうやらこれも、皆のことをもっと知るため作戦の一つに入っているらしい。因みに順番は適当。李珠から見て時計回りの順に過ぎない。

 沙希は目を泳がせるも、あんまり待たせるのは申し訳ないと思ったのだろう。カフェからほど近いところにある、ガチャガチャコーナーを選んだ。

 最近のガチャガチャコーナーは進化しており、とにかく広いスペースに大量のガチャガチャが所狭しと並んでいる。アニメのラバーストラップなどグッズ系は勿論、クオリティの高い食べ物キーホルダー、女児が好きそうなアクセサリーなど種類も豊富。が、その分値段も進化している。

「わっ」

 と声を上げたのは瑠琉だった。「どうしたの?」と訊ねると、アニメキャラクターのラバーストラップが入っているガチャガチャを見て瑠琉は言った。

「最近のガチャガチャは高いんですね。ただのキーホルダーなのに、三〇〇円もするなんて」

「ほんとほんと。私達が小学生の時って、一〇〇円が主流だったのにね」

「時の流れって恐ろしいよね」

 李珠と玲奈が年寄りのようなことを言い、私も確かになと近くのガチャガチャを拝見する。特にめぼしいものはないが、けもっぴんという得体のしれない、毛虫に似た生命体の小さいぬいぐるみが少し気になった。可愛い、と言えなくもない。

 私が見ていることに気づいたのか、李珠が近寄って来た。かと思えば、しゃがみこんで財布を取り出す。

「回すの?」

「うん」

「何狙い?」

「ゲッジン」

 ゲッジン。ラインナップのイラストを見るに、どうやらゲジゲジをモチーフにしているらしい。

「ゲッジンって人気なの?」

「いや、ランキングでは常に最下位……だけど、そんなところに惹かれたのさ」

 李珠はどこか哀愁を漂わせながら、「ままよっ」とガチャを回す。因みにお値段四〇〇円。出て来たのはピンク色のカプセルで、李珠は特に臆することなくそれを開けた。カプセルに、可哀想なほどぎゅうぎゅうに押し込められた掌サイズの人形……何のキャラかは知らないけど、色的にゲッジンではなかった。緑色をしている。

「あー、モッピンだ」

「藻? 海藻なの?」

「そんなわけないじゃん。モッピン。芋虫だよ。美波いる?」

 李珠がモッピンを掌にちょこんと乗せて、私に差し出す。よくよく見ると可愛い……くなかった。普通にキモいわ。

「ごめんなさい、その死んでいるような目が少し……。いらないわ」

「えー、私だっていらないのに」

 可哀想なモッピン。だが、李珠はいらないと言いながらモッピンを鞄に付け始めた。キーホルダーの役割も果たしているモッピンは、首つりのようにだらんとぶら下がる。何と言うか、グロい。

 因みに沙希は何も回さなかったようで、ガチャガチャコーナーを出た。

 次に玲奈がゲームセンタ―に行きたいと言ったので、三階まで移動することに。さっきもゲームが好きと言っていたため、格ゲーやコインゲームなどでがっつり遊ぶのかと思ったが、意外にも玲奈はメジャーなクレーンゲームを選んだ。

「クレーンゲームで乱獲してる人の動画見るの好きで……。私も真似したくて、こっそり練習してるんだよね」

 玲奈はそう言って、大きなぬいぐるみが景品のショーケースに一〇〇円を投下する。こういうのは取れるイメージがない、はっきり言って取らせる気がないものだと思っていたのだが。

「えっと、これはお尻の位置にアームを調整して……」

 アームがぬいぐるみのお尻をがっちり掴む……が、少し浮いただけで高く持ち上げるほどの威力はなさそうだ。やっぱり、ゲームセンターの陰謀か。

「よし、あと三回くらいかな」

 玲奈はもう一度一〇〇円を追加。さっきと同じくお尻を掴み、落とす位置を出入り口に近づけていく。が、アームからぬいぐるみが滑り落ち、もう一体のぬいぐるみがクッションとなってバウンドする。そして、出入り口にもたれるような態勢でぬいぐるみは着地。もう駄目かと思われたが、四回目。その時は、きた。

「よしっ」

 玲奈が白い歯を見せて小さなガッツポーズを決める。四回目はお尻ではなく、頭を狙った玲奈。私はてっきり頭を持ち上げるのかと思ったがそうではなく、玲奈は頭に付いているタグの輪っかをアームで綺麗に掬い上げ、見事出入り口にぬいぐるみを持ってくる。だが、ぬいぐるみは横向きなので落ちてはいない。玲奈は五回目の一〇〇円を投下すると、頭にアームの片方の先端を突きさして、ぬいぐるみを出入り口に押し込める。身体が傾き、頭から落っこちて来たぬいぐるみを玲奈は抱きしめて、嬉しそうに頬ずりする。これが、垂直抗力。

「えっへへ、どう皆? 見た……」

 玲奈が後ろを振り向く。と、私以外の三人の姿が消えていた。私も玲奈のプレイを見ていて気付かなかったが、何はともあれ拍手を送っておく。

「凄かったわ。プロみたいだった。YouTube、それで食べていけるんじゃないかしら」

「皆は……」

 気まずい沈黙が落ちた。ちょっと、どうしてくれるのよこの空気。せめて皆のことをもっと知りたいとか言っていた李珠は、いて然るべきではないかしら。

「あっ、美波、玲奈! 二人ともこんなところにいたー」

 探したよー、と呑気に李珠がやって来る。「こんなところ……」と呟く玲奈に構わず、李珠はクレーンゲーム区画より奥の方を指さして、

「あっちにプリクラあったから、皆で撮ろうよ!」

 と瞳を輝かせて言った。プリクラなんて、今時スマホのアプリで写真の加工くらい幾らでもできるでしょうに。何がそんなに良いんだか。

「今時スマホでいくらでも盛れるのに、なんでプリクラで撮りたがるんだろうね」

 玲奈が、私の心中を察したようにそんなことを言う。玲奈とは、前々からそんな気はしていたけど気が合いそうだ。

「美波?」

「……っ、ふふっ、なんでもないわ」

 先に行っている李珠の後を、私と玲奈は歩いて追いかけた。


 瑠琉が行きたいと言ったのは書店だった。私は雑誌コーナーで、音楽系のジャンルを眺める。いつもならバンドやボカロ関係を選ぶのだが、今日は珍しく最近流行のアイドルソングがテーマの雑誌を手に取った。

 『ReVenge(リベンジ)』は私が好きなサウンドを私が好きなように作ったが、アイドルとして活動していくのならやっぱり、アイドルソングは勉強しておくべきだろう。なんとなく恋愛ソングが多いイメージだったけど、雑誌を読む限りそんなことはなさそうだ。応援歌などの前向きなもの、暗い心情に寄り添ってくれるような悲しげなものなど、実際聴いてみないとどんなものかは解らないが、記載された歌詞を眺める感じ、そこまで気負って考えなくても良いような気がする。

 だがページを捲っていくと、今話題のアイドルについて特集された記事があり、そこには『私ってちょーぜつキュート!』というYouTubeで一千万回再生されたらしいMVのサムネイルが載っていた。アイドルの子達の衣装もふりふりでリボンが多め。記事の文章には、【今、若者の間で流行っているのは自己肯定感を高めるような楽曲。『私ってちょーぜつキュート!』では、自分の可愛さを認めた上で、相手にも私って可愛いでしょ? と問いかけるような歌詞が、キャッチーなメロディーと重なって鬱陶しさを感じない、ただひたすらに可愛い曲として仕上がっている】とあった。確かに、ボカロでもこういうのは最近よく見かける。そういえば李珠も、こういうアイドルのMVを昼休みに瑠琉と一緒に見ていることが多い。

「……私には、解らない世界だわ」

「あっ、ちょーぜつですね!」

 振り返ると、瑠琉がキラキラした瞳で雑誌を見つめていた。「驚いたじゃない……」と愚痴るように言うと、「あはは、ごめんなさい」と瑠琉は頭を掻く。瑠琉は本を三冊抱えており、ジャンルは純文学と随筆、ライトノベルだった。瑠琉の家に行った際は少女漫画もあったので、特定のジャンルというよりかは物語が好きなのかもしれない。

「美波さん、その雑誌買うんですか?」

「……そうね。良い勉強になると思うし」

「勉強? 美波さん、アイドルソング作るんですか?」

「え」

「え? いや、美波さんがアイドルソング作るなんて意外だなーと思って」

 まぁ、私がこういう王道アイドルを好きなイメージは私自身もないと思うし、実際、特に興味はなかったのだけど。

「意外も何も、私達はアイドルなんだから、作曲担当の私がアイドルソングを作らなくてどうするのよ。『ReVenge』はまぁ、そういうの考えずに作っちゃったけど」

 瑠琉が目を瞬く。まるで、私が言っていることを理解できていない顔だ。水泳と海の件と言い、瑠琉とは気が合わない……かも、しれない。

「何よ。私、そんなに変なこと言ったかしら?」

「あっ、いえ。ただ、美波さんってどうしてアイドルになったのかなーと思って」

 既視感を覚える台詞。だけど、すぐ正体に気づく。つい最近奏にも、同じことを訊かれたからだ。

「美波さんって、こういう可愛さ全開の衣装を着て、可愛さ全開の曲を歌うって、あんまり好きじゃなさそうですし。李珠さん達に誘われたんですか? それでも、断らなかったのはどうして……」

「いえ、自分からなりたいと言ったのよ」

「えぇっ⁉ ど、どうしてですか?」

 そうだ、瑠琉の言葉で思い出した。私が、アイドルになった理由。

「……あ、あれ、雑誌、戻しちゃうんですか?」

「ええ。必要なさそうだったから」

 雑誌を元の位置に戻し、「ほら、それ買うんでしょ?」と瑠琉をレジへ促す。

「待ってください! 美波さんがアイドルになろうと思った理由を──」

「それはまた今度。動画のネタにしましょう。どうしてアイドルになったのか、自分語りをするの」

 「えー?」と不満そうな顔をする瑠琉。瑠琉は大人しく清楚なイメージがあったけど、最近はそれが薄まってきているなと感じながら、私は瑠琉の背中を軽く押した。

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