5-21 若い頃の失敗を思い出しあ゛~ってなる
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ルクリア「って~・・・み・・・耳が飛ぶ・・・」
ウェルウィッチアが身を挺して庇ってくれたおかげで体にはほとんど傷はなかったが、爆発による体への影響は避けられなかった。
強烈な光に目のくらみは収まらず、爆音のせいで周りの音がほんの小さくしか聞こえない。
ルクリア「おい!大丈夫か!!おまえっ!!!」
ウェルウィッチア「・・・」
ルクリア「クソっ!なんで私なんか庇うんだよ!」
自分の上に覆いかぶさったまま返事のない彼女を抱えあげ、すぐ様周りの状況把握に移った。
古びたアジトは柱一本残らず破壊され、ガレキと残骸の中に自分たちが生きていることを再認識した。
月明りもなく、傷んだ体では的確な判断は容易ではない、
ルクリア「(派手に吹っ飛んだな・・・どんだけ火薬しょってたんだよ・・・スズランはどこだ!?)」
まずは一番厄介な敵の状態を確認しなければ次の行動に移ることが出来ない、
スズラン「・・・ぐふっ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
ルクリア「ちっ!頑丈な女だな・・・」
ガレキの下に埋もれてはいたが意識はあるようだ、いつ起き上がって私達に刃を向けてくるかわからない。
ルクリア「やべっ・・・・ふらつきやがる・・・」
立ち上がろうとするが体への影響は如実に効いてきている。
ふらつく体をなんとかコントロールしながら、とりあえず男の持っていたナイフで手の枷を解いた。
本来の自分なら全員をひっ捕らえていたところだが、そんなことを考える余裕もなかった。
もう逃げるので精いっぱいだった。
ルクリア「おい!生きてるか?」
ウェルウィッチア「・・・ぅん、・・・なんとか・・・」
ルクリア「おかげで助かった!逃げるぞ!」
ウェルウィッチア「よかった・・・」
ルクリア「ちょっとだけ待っててくれ!」
スズラン「いった~・・・」
ガレキを蹴り上げると耳と傷を負ったであろう脇腹を抑えながらスズランが起き上がってきた。
ルクリア「おい!」
スズラン「!?・・・ぶはっ!!!」
こちらに気づかれる前に側頭部を思いっきりぶん殴った。
ルクリア「今日の勉強代だ!」
スズラン「がふっ・・・つっ・・・」
ルクリア「次、私の前に現れやがったら・・・徹底的に潰してやっからな・・・」
もっともっと殴り倒してやりたかったがそんな体力も気力も残っていなかった。
状況が整い出す前にウェルウィッチアに肩を貸しながらアジトを後にした。
雨風が強くなり、ただでさえ暗い闇夜の森が一層の闇を帯びていた。
・・・
ウェルウィッチア「いちっ!!!」
ルクリア「大丈夫か?」
ウェルウィッチア「あんまり大丈夫じゃないけど・・・逃げられてよかった、」
ルクリア「おまえ、背中・・・ひどい火傷だぞ・・・」
ウェルウィッチア「雨があたって痛い・・・」
ルクリア「こっちに知ってる医者いるから、もうちょっと辛抱してくれ!理由も聞かずに治してくれっから安心しろ!」
ウェルウィッチア「ありがどう」
ルクリア「すまなかった、私の作戦が失敗したせいで、」
ウェルウィッチア「ううん、責任は半分こ、一人で背負わないで、」
ルクリア「なんで、私なんか庇ってくれたんだ?」
ウェルウィッチア「・・・顔や体に傷がついたら・・・あなたの仕事に差し支えるでしょ?」
ルクリア「おまえ・・・んなこと考えてくれてたのか・・・あんな切羽詰まった状態で・・・」
ウェルウィッチア「だって・・・せっかく出来た友達だったから・・・」
ルクリア「・・・ウェル・・・」
ウェルウィッチア「おふろ入るときヒリヒリしそう・・・」
ルクリア「じゃあ今度一緒に温泉にでも行くか!」
ウェルウィッチア「ひど~い!・・・ははっ!あはははっ!」
ルクリア「はははっ!」
・・・
アザミ「そんなことがあったんですか・・・」
以前、目に入ってしまったウェルさんの背中の傷の理由がわかった。
ルクリアさんとの絆の証だった。
ユッカ「ルクリアさんも負けることあったんだ」
ウェルウィッチア「もう五年くらい前になるわね・・・」
ルクリア「古い話してんな~」
アザミ「ルクリアさん、終わったんですか?」
ルクリア「ああ、ちょろすぎだ、」
ウェルウィッチア「流石ね」
ルクリア「おまえら今の話聞いて、私達の敗因は何だったと考える?」
アザミ「敗因ですか・・・」
ユッカ「う~ん・・・」
ウェルウィッチア「うふふっ」
ユッカ「はいは~い!筋トレが足りなかった!もっともっと強ければ縛られてても勝てた!」
アザミ「見ず知らずの人を簡単に信用してしまったこと・・・難しいですけど、裏切られた時の作戦も立てておくべきだった、」
ルクリア「どっちも考えたな、」
ウェルウィッチア「私達の反省点はね、お金に目がくらんじゃった事」
アザミ「え?」
ユッカ「そんな感じしなかったけど・・・」
ルクリア「報酬を三等分しなくていいって言われた時、顔には出さなかったが、どこかで喜んでしまってたんだ」
ウェルウィッチア「その時から、私達は一緒に仕事をする仲間じゃなくなってたって」
アザミ「だから今回の仕事もちゃんと四等分してくれたんですね、」
ルクリア「まぁ、優しそうに見えても簡単に人を信用するなって言うのはいい勉強になったけどな、」
ユッカ「でも、そんな風に頼まれたら助けたくなっちゃうよ、」
アザミ「そうだよね、」
ルクリア「困ってる奴を助けたのはミスじゃない、同じこと頼まれたらまた助けてやる!」
ウェルウィッチア「その時は誘ってねって約束したわね!」
ルクリア「もしまた騙す奴がいたらぶっ飛ばすけどな!」
ユッカ「そうだよね!良かった!」
アザミ「ルクリアさんも昔から変わってないみたいで良かったです、」
男3「お願いです!も、もう許してください~!!!」
ナンテン「おい!もう一本腕折られたくなかったらおまえの知ってる手配犯でも教えてもらおうかな?」
男3「し、知らないです!!!」
ナンテン「じゃあこの腕はいらないってことね!ほ~らほ~ら!」
男3「いたたたたたたたたた!!!!!!!!」
ナンテン「はぴっ!?」
ルクリア「そろそろ行くぞ!」
ナンテン「ありっ?」
ルクリアさんはナンテンさんの頭に軽く?チョップを降ろすといつもの表情を取り戻した。
ルクリア「いいか、前にも言ったが金に目を奪われるなよ、」
ウェルウィッチア「それは光町でも影町でも同じだからね」
ユッカ「は~い!」
アザミ「はい、気を付けます」
ナンテンさんとウェルさんは気絶したごろつきどもを引きずって光町の方へ帰って行った。
反対に、わたしたちは残りのごろつきどもを担いで影町の方へと足を進めた。
少しの間だが、光町での社会生活は貴重そのものだった。
当然名残惜しい気持ちもあったが、これから先ちゃんとした社会で何年も勤めていくにはまだまだ知識も経験も技術もなにもかも足りないということも実感させてもらった、
それにまだ、ルクリアさんやユッカと一緒にいたい。少しでも今のわたしを必要としてくれている限り、
光町へ帰ってしまった二人には次いつ会えるかわからないけど、またこの5人でわいわい出来る日がきたのなら、楽しいだろうなぁ、




