表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【学園編開幕】異世界快進劇 ヤマトナデシコ ~超人カップルにとって、異世界転移は旅行同然!帰るまでが旅行です~【現:二章四節】  作者: 沢クリム
『緑ノ章 愛歌のロニア』 第四節 未来への行進曲

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

161/164

152.森林探索1日目⑨。夜は賑やかに更ける。



「……それでは、皆。…頂こう」


食前の祈りも終わり、みんなで料理を食べ始める。食卓にはメイドさん一同も座って同時に食べるようだ。

食卓には、作った料理の他に、携帯食に適したパンも添えられている。


「へぇ、このスープ美味しいわよ。三人ともやるじゃない!」

「ああ、香りもいいな。魚とよく合う味付けだ」


根菜や葉物も入って居るが、透明なスープの雰囲気はお吸い物に近い。

塩味も丁度良く、器から立ち上がる香草の香りも食欲をそそる。


「当然ですわ。皆で下処理をした魚を使いましたもの。是非、わたくしが追加で作った魚団子も食べてくださいな」

「野菜の調理をしたのはわたしです」

「それを味付け担当のあたしがまとめ上げたってわけ」


三人とも我が強いが、このスープに対する自信はたっぷりのようだ。

ついでに指導をした教師陣も頷いている。


「ま、二人のソテーも中々よ?」

「皮のパリパリとした食感と、ふんわりと柔らかな身が相反しつつも、心地のいい食感。まさに焼き加減が絶妙ですわ」

「わたしは、この酸味が効いたソースも好きです。…ですが、どこか懐かしいような…」


俺達の魚のソテーも好評だ。

今回はレシピ通りに作っただけだが、やはり褒められて悪い気はしない。


「まぁね!バッチリリーでしょ?」


…気に入ったのか、それ?

ネリーも一緒に胸を張ってるし、リリーことフルリスも嬉しそうだ。


「そう言えば、このレシピに名前ってあるのか?」


魚料理、ソテーとスープと言えばそれまでだが、これは思い出の料理になりそうだ。名前が知りたくなった。

そして、俺の疑問に答えたのは、ルスィスさん。


「本日用意させて頂きました食材。淡水魚を始めとして、どれも王都産です。

 加えて、野菜に関しましては、畑で作られたものには劣りますが、現在も近縁種が自生しているものを選んで使いました。

 故に、名付けるならば、『ロニアの自然の恵み』でしょうか」


そうか、だとすると調味料と調理器具があれば、似たようなものがサバイバル下でも作れる、ってことか。


「さらに、ソテーのソースに使われた木の実は、本日、私が森で採取したものになります。もちろん、キチンと洗浄をした上で、調理台にのせました」

「……そう言えば、子供の頃、摘まんで食べたような気がします」


懐かしさの正体が分かったイザベラが改めて、ソースを見ていた。

思った以上のヤンチャガールだったのかもしれない。


こうして、俺達は『ロニアの自然の恵み』を心ゆくまで楽しんだのだった。



皆残さず完食し、食器の片付けもトラブルなく終わった。

今は、先ほどの食卓で、お茶を飲んでいるところ。

ロイヤルな二人を含むメイドさんは、席を外して、『若葉組』の面子だけだ。


「……さて、皆の今日の感想でも聞きたいところだ。…しかし、それは帰ってからのレポートを読む楽しみが減ってしまうからね、我慢しよう。…明日の予定を、エマ、言ってくれるか、な?」


「はい。午前中は湖畔のスケッチになります。今日のメイドの方から数人と私達教師陣も参加します」

「……コレの狙いは、人によって注目するところが違う、ということを視覚的にも理解して貰いたいからだ。…故に、誰かに合わせなくていい、一番気になる場所を描くといい、よ。…もちろん、絵の技巧は問わない」


絵か、正直得意な方ではない。美術の時間で書くのが精々だ。まぁ、デッサン力勝負とかではないし、気楽にいこう。

メイドの参加者はあのネリーとフルリスだろうな。


「正午は、午前中の振り返りと昼食を別荘で。用意して頂いたものをたべます。ここで、今日の料理を指導してくれたメイドの皆さんは別のメイドの方と交代をします。お仕事があるそうなので」


フルリスの『世界樹の若木』点検のお勤めか。大変な役目だ。

ちなみに、この言葉にメグが少し胸を撫で下ろしていた。


「それから午後ですが…魔物の発生地帯、ミール湖の対岸に向かいます。」

「……皆で装備を調えていく。…すでに先週の授業で選んだ装備を運び込み済みだ。…持参品の携行も認めよう」

「場合によっては、戦闘になります。今晩はゆっくり休んでくださいね」


この一週間は、周辺の魔物の情報や、連携の確認などを重点的に行った。僅かな高揚感と、緊張感が『若葉組』を包んだ。


「……といっても、まだ日が沈み始めたばかりだ。…屋敷内の移動は可とし、消灯時間までは自由時間としよう。…大浴場も解放したので、もう一度お風呂も可だ」

「学園長の書架から、一部書籍も持って来ましたので、自由に読んで大丈夫ですよ」

「……とある筋から仕入れた、『トランプ』という遊具も準備した。…私に勝てたら、『緑のユディット』に勝利した、と喧伝できる、よ」


急に旅館みたいになるじゃん。ちなみにトランプは俺達が教えた。完成していたのか…!


「先生!その『トランプ』アタシ挑みたいです!」

「じゃ、私もー!ちょっと知ってるから、色々教えるわ!」


「わたくしは、今度こそゆっくりと湯に浸かりたい気分ですわ…」


「先生、本を見せて貰っていいですか?勝負事になると、つい熱くなってしまうので、明日のため気を落ち着けたいと思います」

「まぁ、いいですね。動植物の本もありますよ」


少々出遅れたが、皆思い思いに過ごすようだ。俺も、トランプかな。懐かしいし。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ