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ラーメンは依頼の後で  作者: マーたん


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依頼「失われたペンダント」

皆さま、『ラーメンは依頼の後で』をお読みいただき、ありがとうございます。


第四話では、学園で起きた「失われたペンダント」の捜索依頼に、涼真と麗華のバディーが挑みます。


誰かにとっては小さなアクセサリーでも、その人にとっては何にも代えがたい大切な宝物。便利屋の仕事は、物を探すだけではなく、依頼人の想いにも寄り添う仕事です。


そして今回も、ラーメンを目の前にしながら依頼を優先する涼真。その信念は変わることなく、人助けへの一歩を踏み出します。


二人の成長と絆を感じながら、第四話をお楽しみください。

第四話 依頼「失われたペンダント」


昼休みの桜ヶ丘学園。


「すみません!」


一人の女子生徒が泣きそうな表情で涼真のもとへ駆け寄ってきた。


「ペンダントをなくしてしまったんです!」


涼真は落ち着いて尋ねる。


「大切な物なんですね。」


「はい……亡くなった祖母からもらった唯一の形見なんです。」


麗華も心配そうに声を掛ける。


「一緒に探しましょう。」


「ありがとうございます……。」


依頼成立。



まず向かったのは教室。


机の中やロッカーを調べるが見つからない。


「ここにはありませんね。」


続いて体育館。


更衣室。


図書室。


どこにもない。


女子生徒は肩を落とした。


「もう見つからないのかな……。」


涼真は首を振る。


「最後まで諦めません。」



その頃。


学食ではラーメンの湯気が立ち上っていた。


麗華は思わず見つめる。


「涼真さん……。」


「はい?」


「食べたくありませんか?」


「食べたいです。」


「でも。」


二人は同時に笑う。


「ラーメンは依頼の後で。」



校庭を歩いていると、一人の男子生徒がベンチの下を覗いていた。


「何か探してるの?」


麗華が尋ねる。


「さっき光る物が転がっていった気がして……。」


涼真はしゃがみ込み、手を伸ばす。


「……あった!」


小さな銀色のペンダントだった。


女子生徒は涙ぐむ。


「それです!」


「よかった。」


「ありがとうございます!」


彼女は何度も頭を下げた。


「祖母との約束が守れます。」


涼真は優しく笑った。


「大事にしてください。」



依頼を終えた帰り道。


麗華が空を見上げる。


「人を助けるって素敵ですね。」


「依頼人の笑顔を見ると、疲れなんて忘れます。」


「私もそんな人になりたい。」


涼真は頷く。


「きっとなれます。」



商店街へ戻る。


暖簾が揺れる。


「麺処 山岡」。


店主・健蔵が笑顔で迎えた。


「今日は食べられるのか?」


涼真も笑った。


「今日は依頼が終わりました!」


「よし!」


熱々のラーメンが二人の前に運ばれる。


「いただきます!」


初めて並んで食べる一杯。


麗華は目を輝かせた。


「こんなに美味しいんですね。」


「依頼の後だから、もっと美味しいんですよ。」


二人は顔を見合わせて笑う。


その時だった。


プルルルル……


涼真のスマートフォンが鳴る。


店主が苦笑する。


「……嫌な予感しかしないな。」


涼真も苦笑いしながら電話に出た。


「はい、便利屋・涼真サービスです。」


『至急お願いします!』


新たな依頼が、また二人を待っていた。


――第五話へ続く。

第四話を最後までお読みいただき、ありがとうございました。


今回は、学園を舞台にした「ペンダント探し」の依頼を通して、涼真と麗華が協力しながら依頼人の大切な思い出を守る姿を描きました。


麗華も少しずつ便利屋としての考え方を学び、ただ依頼を見守るだけではなく、自ら行動するようになってきました。二人のバディーとしての絆も、少しずつ深まっています。


そして、ようやく食べられた一杯のラーメン。しかし、便利屋に休む暇はありません。新たな依頼が、また二人を待っています。


次回はどんな依頼が舞い込み、どんな人々と出会うのでしょうか。ぜひ第五話もお楽しみに。


最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

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