大きなお風呂と嫌がる理由
「あぁぁ……気持ちぃぃ」
買い出しを終えた後、蒼一達が屋敷に戻ると浴室の清掃も丁度終わっており、お湯も溜まって来てるという事で蒼一とブリ雄は二人だけで広々とした浴槽で疲れを癒していた。
「まだ完全に溜まりきってないですが、半身浴と考えれば丁度良い嵩ですね」
「だなぁ……しかし風呂なんて一体何ヶ月ぶりだろうか」
世界として転生し、肉体を得てからは基本的には川で水浴び、宿に泊まっている間はお湯と布で身体を拭く程度でここまで大量のお湯にどっぷりと浸かるというのは前世以来の話になるだろう。
「それにしても本当に広い風呂だよな。こうスペースが有り余ってると逆に寂しく見えて来る」
広々とした豪華な浴室の筈なのに、実際に使ってみると感じる印象はそれとは真逆のものだった。
ただただ広いだけでオブジェの一つも無いから余計にそう感じてしまうのだろう。
「でしたらサウナや水風呂でも作りますか?。洗い場のスペースが大分余ってますから」
「あ、それ良いな。ついでに浴槽も区分けしてジェットバスとか電気風呂欲しいかも」
「あまり作り過ぎると普通の浴槽のスペースが小さくなるので程々にしてくださいね。私達二人だけなら問題ないですが、彼女達も利用するのですから浴槽は広い方が良いでしょう」
「だったら洗い場のスペースをもうちょい削って浴槽広げれば良いんじゃないか?」
そんな風に浴室改造計画に花を咲かせる蒼一とブリ雄、腹部辺りまでしか無かったお湯の嵩が胸の下辺りまで増した頃に蒼一が不意にお湯の方へと視線を落とす。
「このお湯、もしかし入浴剤みたいなの入ってる?」
「入浴剤ですか?生憎この世界にその手の物が存在しているという知識は持ち合わせておりませんが、少なくとも着の身着のままだった彼女達がそのような物を持っているとは思えません」
「でもなんかこのお湯、ちょっと木の香りがするんだよなぁ」
「木……?あぁ、なるほど」
ブリ雄は蒼一が入浴剤と疑ったそれの正体に気が付いたのか、蒼一に説明する。
「それは恐らくこの屋敷のタンクに入れたトレントの核が原因ですね」
「トレントの核?」
「はい、モンスターの核は大きさや形、そしてその核に含まれる魔力の質も異なります。故に同じ魔術でも使用した核によって性質が変化する訳なのですが、その性質が精製された水にも影響を及ぼしているのです」
「あーそういう事か。トレントの核をタンクに放り込んだからお湯にちょっとその性質が出たって訳ね」
「他にも色々なモンスターの核を放り込んだのでそれらが混ざり合ってトレントの性質自体は薄まっていると思いますがね」
「じゃあタンクの中身をトレントの核だけで統一したら檜風呂みたいに良い香りがすんのかな?」
「かも知れませんね。前に狩った分は殆ど弾丸にしてしまったので、今度トレントを大量に狩って試してみましょうか」
「そうなってくるとトレントだけじゃなく他のモンスターの核でも色々と試してみたいな」
そのうち"今日のお風呂はトレントが八、コカトリスが二で決まりだ!"とか気分によって配分を変える蒼一の姿がありありと想像出来てしまうのだが、それはまた未来の話である。
そんなこんなで異世界での初風呂に満足した蒼一はまだ疲れを癒したいというブリ雄を置いて一足先に風呂から上がり、夜涼みにでも出ようかと玄関へと足を向けた時だ。
チリンチリンと来客を知らせる鈴の音が鳴ったと思ったら、どうやらクラリッサがレミィを連れて戻って来たようであった。
(レミィが傍に居る状態じゃ声を掛け辛いな)
とはいえクラリッサ達は遅れてこの屋敷にやって来たので玄関を潜ったは良いもののここからどうすれば良いのかと辺りをキョロキョロと見回しており、あのまま放置する訳にもいかない。
どうしたものかと蒼一が柱の陰から二人を見ていると、鈴の音を聞きつけたグラファがやって来てクラリッサを出迎えてくれる。
「えっと、おかえり二人共」
「グラファ……良かったぁ、知らない人が出てきたらどうしようとちょっと不安だったのよ。ジィナさんに屋敷の前まで送って貰ったのだけど、イマイチ信じられなくて」
「あははは、確かに今日からここに住みなさいって言われても正直信じられないよね。アタシも実感なくて"おかえり"って言うのにちょっと躊躇ったし」
まだ自分達の家という実感が薄いのだろう。
全員が"おかえり"と"ただいま"を自然と口に出来るようになるのはまだまだ先の話になるだろうが、それは兎も角、帰って来た二人にグラファはざっと屋敷の構造を説明する。
「玄関から入って右に行って、突き当りを曲がった所に食堂やキッチンがあって、玄関から左に行った突き当りの部屋が脱衣所とお風呂ね。今は蒼一様とブリ雄様が入ってるから二人が上がったら皆で入ろ」
「皆でって、入れるの?」
「うん、かなり広いお風呂だったから問題なく入れると思う」
「私が言いたいのは大きさの事じゃなくて……その、私達がお風呂を使っても良いのかって事」
「それなら大丈夫、買い出しの時にアタシが"汗かいちゃったし戻って身体拭きたいなー"って零したら"風呂あるんだから布で拭くんじゃなくて風呂に入れよ"って言ってくれたんだよ」
「そうなの、蒼一様が……」
その話にクラリッサが少し考える素振りを見せ、クラリッサが何を考えているのか理解出来たグラファが苦笑しつつもその考えを否定する。
「大丈夫、あの人にそういう意識は微塵も無かったよ。ブリ雄様から聞いていた通り、ちょっと世間知らずというか、考え方がズレてるだけで私達にお風呂を使わせるのに他意なんて無いって」
どうやらブリ雄は異世界にやって来てまだこの世界の常識に馴染めていない蒼一の事を世間知らずな人間として皆に紹介していたようだ。
実際蒼一は元居た世界基準で判断を下す事が多いのでちょくちょくこちらの常識と嚙み合わず変な空気になる事がある。
それによって蒼一があらぬ誤解を受けないようにというブリ雄なりの予防措置が今こうして機能していた。
一方でその話を盗み聞きしていた蒼一は一人柱の陰で見悶える。
(あぁぁぁぁぁぁ゛!俺の馬鹿!またやらかしてるじゃねぇか!!)
レミィの問題の件以降、重苦しくなった空気の中でグラファがボソリと呟いたあの言葉、空気を変えようとしていた蒼一はこれ幸いとその言葉に乗ってあんな発言をした訳なのだが、今更になって考えてみると男が女に向かって風呂に入れというのはそういう意味に捉われかねない発言であったと蒼一は頭を抱えてしまう。
「だから大丈夫、アタシの勘を信じなって」
「そうね、グラファの勘は良く当たるものね……でも」
グラファの言葉を聞いて顔を綻ばせたクラリッサだったが、直ぐに表情を曇らせて自身の脇に居るレミィへと視線を落とす。
「レミィ、一緒にお風呂に入りましょう」
クラリッサはまるで聞き分けの無い子供に言って聞かせる母親のように言葉を投げ掛けるも、レミィはふるふると首を振って拒絶の意思を示し、グラファがクラリッサに援護射撃を送る。
「嫌だって気持ちは分かるけど、何時までもそのままって訳にはいかないでしょ」
風呂に入る事を嫌うレミィ、それを説得しようとするクラリッサとグラファ、それを遠目に伺っていた蒼一はその光景に疑問を抱く。
(なんでレミィは風呂に入るのを嫌がるんだ……って、この流れ昼間も見たぞ)
買い出し中にポロっと出てきたレミィの肉食べられない問題、あれに類似した何かを感じ取った蒼一は先程よりも意識を集中させてクラリッサ達の会話に聞き耳を立てる。
(実は猫系の獣人で水とかお湯が嫌いなんて古典的なオチじゃあ……無さそうだな)
相変わらず頭からすっぽりと全身を覆い隠すようにシーツのようなもので身を包めてしまっているのでレミィが何の獣人なのかは分からないが、それは兎も角嫌がるレミィを説得しようとしている二人の表情にどこか悲痛さを感じ取った蒼一はこれは絶対に踏み抜いてはいけない地雷だと察してしまう。
会話の中からその地雷の正体を推察する事が出来れば良いのだが、クラリッサもグラファもレミィを刺激しないよう気を付けているのか、何故風呂に入る事を嫌うのかといったその核心に迫る問い掛けは一切行わず、時間だけが無為に過ぎていく。
「蒼一様?一体そこで何をしているのです?」
「あ、ブリ雄」
背後から掛けられた声に蒼一が振り返ると、風呂上りのブリ雄が不思議そうに柱の陰に隠れる蒼一を見つめていた。
それを蒼一はちょいちょいと手招きして柱の陰へと呼び寄せて玄関先へと視線を戻す。
「俺が風呂から出たらクラリッサがレミィを連れて丁度戻って来たんだけどな。レミィが居るもんでなんか出て行き辛くてさ」
「あぁ、だからここで様子を伺っているのですね」
直ぐに事情を理解したブリ雄も蒼一に習って玄関先に居る三人に気付かれないように様子を伺う。
「三人は玄関先で一体何を話しているのですか?」
「あ、ブリ雄は聞こえないのか?」
「普通この距離は聞こえませんよ」
「それもそうか」
バハムートを素体に作られた蒼一の肉体は全体的なスペックは普通の人類のそれを大きく上回っている。
それは腕力と言ったものは勿論、視力、嗅覚、聴覚も例外ではないのだが、今回に関しては肉体で話声を拾っているのではなく、世界としての意識を三人の元まで伸ばしてそっちで音を拾っていた。
日に日に世界としての己の扱い方を覚えていく蒼一、それで二ヶ月以上も経って覚えたのが盗み聞きの手段と考えると世界の能力としては何とも微妙過ぎるというか、正直悲しくなってくる。
「で、三人は何の話を?」
「あぁ、風呂の話をしてるんだけどな、どうもレミィが風呂に入りたがらないみたいで、ブリ雄は何か知って――あっ」
そこまで言いかけた所で蒼一は昼間の事を思い出す。
あの時はこれ以上知らぬ間に地雷を踏み抜きたくない一心でグラファ達に無理を言って聞き出したのだが、こうしてブリ雄に聞けば良かったのではと今更ながらに思い至ったのだ。
グラファも"その感じだとブリ雄様からは聞いてないんだね?"と発言していたという事はブリ雄もレミィの歯が全て抜かれてしまった事情に関しては知っていた筈である。
「はぁぁ……どうして俺はこう空回りが激しいんだろうな」
「人間得手不得手というものがありますから、蒼一様は無理せず自分に出来る事をやっていけば良いですよ」
「もう人間じゃないけどな」
世界に転生した今、能力的に考えて出来ない事の方が少ない筈なのに、それでも出来ない事が多い自分がちょっと嫌になる。
そんな蒼一の心の声を聞き取ったブリ雄が話題を挿げ替えるように口を開く。
「それでレミィがお風呂を嫌う理由でしたっけ?それなら心当たりはありますが……聞きますか?。正直言って楽しい話ではありませんが」
「それはあの三人の様子を見てれば分かるよ。知らないままだとまた地雷を踏みそうで怖いからさ……頼む」
真剣な様子で頼み込む蒼一にブリ雄は少々躊躇いながらも言葉を綴る。
「レミィがお風呂を嫌う理由ですが、彼女はお風呂が嫌いなのではなく身を清める事に抵抗があるのですよ」
「え?でもそれって、なんか変じゃないか?」
蒼一は一度レミィの姿をちらっとだけだが見た事があるが、レミィの身体は酷く汚れていた。
そしてその汚れが一体何なのかも勿論理解していたし、だからこそレミィにしてみればそれはとても耐え難い筈なのに、それを我慢してまで身体を洗う事を拒絶するというのは何だか可笑しな話に思えてしまう。
普通に考えれば一刻も早く汚れを洗い流してしまいたいと考える筈、その事に納得がいかない蒼一に対しブリ雄はその答えを口にする。
「蒼一様の疑問は尤もです。ただレミィにとって汚れを落とす、身を清めるというのはまた汚される為の準備なんですよ」
「…………」
ブリ雄のその言葉で蒼一は身体を洗う事に忌避感を抱くレミィの気持ちを即座に察する事が出来た。
男共も元は自分達の物とはいえそれで汚れた人間など抱きたくはない。
だから抱く前の準備としてレミィに身体を洗わせていたのだろう。
それを何度も、何度も繰り返して……そうしてレミィの中で身体を洗うという事はまた汚されるという事なのだと、どんどん刷り込まれていってしまったのだ。
「……そりゃ、身体を洗うのが嫌いになるわな」
レミィの気持ちが理解出来てしまった蒼一は苦虫を噛み潰したような表情でボソリと呟く。
そんな事情を既に知っていたブリ雄も似たような表情を浮かべてはいたが、直ぐに思考を切り替える。
「とはいえあの状態のまま屋敷をうろつかせる訳にはいきません。肉体的にも精神的にも衛生上よろしくはないでしょうから」
それはレミィ当人だけの話ではなく、その周囲に居る他の娘達や蒼一やブリ雄を含めた話であり、こればかりは甘く見てやる事は出来ないとブリ雄は柱の陰から出て三人の方へと歩いて行く。
「あ、おい」
歩き出したブリ雄の後を蒼一も慌てて追い掛けると、クラリッサ達も蒼一とブリ雄に気が付いたのかクラリッサは一礼し、レミィはクラリッサの影に隠れる。
「二人共、湯加減はどうだった?」
唯一姿勢を変えなかったグラファが先んじて蒼一とブリ雄に声を掛けた。
「良いお湯でしたよ。次は皆さんがどうぞ」
「そうかい、アタシらもそうさせて貰いたいところなんだが……」
グラファはチラリとレミィの方へと視線を向け、それを見てブリ雄はまるで今察しましたと言わんばかりに納得したような表情を浮かべる。
「あぁなるほど、そういう事ですか。レミィ」
「ッ!!」
ブリ雄に声を掛けられた瞬間、レミィの身体が大きく跳ねブリ雄の視線から逃れようとクラリッサを盾にし、盾にされたクラリッサもどうしたものかと眉を顰めていた。
これが全く知らぬ人間相手であればクラリッサもレミィの態度を許しただろうが相手はブリ雄だ。
つい前日盗賊共から助けて貰い、これから世話になろうという恩人に対する態度ではないというのは分かっているのだが、レミィの事情を知る故に強くは言えずどうしたものかと視線を彷徨わせる。
「汚れたままは許しませんよ。そのままにしておけば貴女は勿論、貴女を世話する他の子達も病気になってしまうかも知れません」
そんなクラリッサの葛藤やレミィの態度を気にする様子もなく、ブリ雄はただ静かに、しかし若干語気を強めながらレミィへと言葉を投げた。
「分かったらお風呂に入りなさい。良いですね?」
念押しするようにそう告げると、レミィはカクカクと頭を激しく振り、それを確認するとブリ雄はそそくさと玄関前を抜けて食堂の方へと歩いて行く。
「おいブリ雄――ごめん二人共、レミィの事頼んだ!」
「は、はい、分かりました」
「食堂行くならミーシャ達に声掛けといてー」
「了解!」
そんな短いやり取りをし、蒼一は先に行ってしまったブリ雄に直ぐに追いつくとその背に向かって声を掛ける。
「ブリ雄、一体どうしたんだ?」
「どうしたんだ、とは?。先に行った事に関してであれば、レミィに言うべき事を言ったのなら早々に彼女の前から立ち去るべきだと判断したまでですよ」
「それはそうかもしれんが、俺が聞きたいのはそうじゃなくてな」
先程のブリ雄とレミィの様子、そこら辺の男性と男性恐怖症の少女のやり取りと見れば何も可笑しな所は無かったかもしれないが、そうではない。
ブリ雄はレミィ達の恩人でその事はレミィも重々承知している筈だ。
それだけでブリ雄が男性恐怖症の例外になるとは思ってもいないが、それでも他の男性よりマシに感じるか、少なくとも同等に見られるくらいだろう。
だというのにレミィの先程の態度は蒼一と初対面した時以上に怯えていた。
初対面でもない恩人に対してのあの怯え様、ハッキリ言って異常としか思えず、レミィがブリ雄に対して怯える何かがあったのだとすれば、それは――
「ブリ雄、お前盗賊達をどうしたんだ?」
二ヶ月以上ブリ雄と行動を共にしてきた蒼一、ブリ雄の事は理解しているつもりだし、そのブリ雄がレミィに対して何かしたなんて想像すらしていない。
ブリ雄が何かしたのだとすればレミィではなくその傍に居た盗賊共の方であり、ブリ雄がしたその何かをレミィは目撃してしまったのではないかとそう予想したのだ。
「蒼一様は変な所で察しが良いですよね」
「昨日島に帰って来た時からちょっと様子が可笑しかったからな。皆を助けてアイゼンさんに報告して戻ってきましたってだけで、お前があそこまで疲れたりはしないだろ」
昨日、霧隠れ山での事をアイゼンに報告すると言って西の大陸へと飛んだブリ雄が夕暮れに帰って来た時にはその顔にとても濃い疲労の色が見えていた。
その時の蒼一は大変だったんだなと軽く考えていたのだが、しかし今にして思えばあの時のブリ雄の顔には罪悪感にも似た何かが浮かんでいた事を思い出す。
「激情に駆られてやらかした後に後悔してますって、俺にはそんな感じに見えたよ」
「本当、その鋭さを普段から発揮出来ていれば色々と上手くやっていけると思うのですがね」
「ほっとけ」
誰も好き好んでニブチンでいる訳じゃないと蒼一はぶっきらぼうにそう吐き捨てると、事の核心に迫る問いを投げ掛ける。
「それで、一体何したんだよ」
「……すみません、それは言いたくないです」
「…………そうかい」
言葉を濁すブリ雄、それを見て蒼一は敢えて追及するような真似はしなかった。
詳細な事は何一つ分からなかったが、それでも分かる確かな事は一つだけある。
語られた救出劇の中で盗賊の生死に関する情報は一切含まれていなかったが、きっとブリ雄は盗賊達を殺したのだろう。
この世界の常識では盗賊は殺されて然るべき悪党という事になるのだろうが、蒼一やその知識を持ち合わせるブリ雄にとって人殺しというのはそう簡単に割り切って良い問題ではなかった。
例えそれが仕方のない状況だったのだとしても、蒼一達にとって人殺しは悪だ。
(それにレミィのあの怯え様、ただ殺しただけって訳じゃないんだろうな)
囚われていた娘達から聞いた話、そしてレミィを取り囲む盗賊達、今まで得られた情報からその時どんな行為が行われていたのか、そしてその光景を目撃した時のブリ雄の心情を推し量り、それがブリ雄を狂行へと走らせたのだろうというのは容易に想像が出来てしまった。
それは決して許される行為では無かったのかも知れない。
それでも彼女達がどんな扱いを受けていたのか、それを知っているだけに蒼一はブリ雄の行いを肯定する事も否定する事も出来なかったのであった。
おっかしいなぁ……シリアスの息抜きで書いてる作品だったのに、話が重いっす。
後は基本右肩上がりで幸せになるだけとはいえ心に来る。
ちなみにカットした為にあの時ブリ雄が何をやらかしたのかは今後も不明のままになるのですが、一応何やらかしたか推察出来る材料としてはレミィに覆いかぶさっていた肥え太った男を見たブリ雄は「脂の乗った良く燃えそうな豚野郎」と評し、その豚野郎は死を遂げる寸前には肥え太っていた男になりました、とだけ言っておきます。
彼の脂肪は何処にいっちゃったんでしょうねぇ……。




