13話 いざ、ベスト8
聖峰の勢いは止まらない、2回戦、3回戦と勝ち進み、ついにベスト8まで上り詰めた。
そして、決勝リーグを賭けた相手は、青山要する北都商業との対戦が決まった。
「皆、昨年の北都商業の試合映像を入手したわ」
今日の練習は中止し、対北都商業に備え入手した試合映像をひたすら見る事にした。
映像の中には、当時一年生である青山の姿も。
「この子が四天王と呼ばれた青山君よ」
「青山・・・」
「佐久間君、知っているの?」
淳大の表情が厳しくなったのを見逃さず、沙弥が淳大に問いかけるが、淳大は話を濁してばかり。
「何か知ってるなら言って頂戴」
沙弥に睨まれ、渋々話を始める淳大、中学時代先輩後輩の中で、ライバルであり、友でもあった。
淳大がどうあがいても勝てない相手は、青山の事だと皆直ぐに察した。
青山の素性、わかっている事は、実家がコーヒーショップ。
「ブルーマウンテン、略してブルマンだな」
会った事もないのに、勝手にあだ名を付けだす栄人達、さらにはキリマンジャロが好きだなど好き勝手言いたい放題。
「ちなみに、私はここのコーヒー好きよ」
「スパイか?監督スパイだな」
「今、スパイとか言った人、フットワーク3倍ね」
冗談を言いながら、北都戦に備える。
選手達に、気負いは感じられなかった。
夜、淳大の元に電話が鳴り響く。
相手は青山であった。
「よう淳大、ここまで来たか、俺は嬉しいぜ」
「あんたには借りがあるから・・」
「ははは、そうだな、けど、驚いたわ・・強いじゃねーか聖峰は、だかな、俺達はもっと強いぞ」
そんな事は百も承知、全国目指すなら避けては通れない道、遅かれ早かれいつか対戦するとわかっていたが。
決戦の週末を迎え、会場に到着。
「皆、これに勝てば決勝リーグよ、相手にとって不足はないわ」
「監督、青山とは俺にやらせて下さい」
いつもは大人しい淳大が、珍しく積極的だ。
青山に対する執着心が伺える。
「皆、どう思う?」
「いいんじゃねー?でも、淳大の回りには俺達が居るからな、忘れんなよ」
皆、納得しスタメンは、栄人、一志、大樹、泰、淳大の5人。
*****
「おーい、お前ら体は温まったか?」
北都商業控え室、聖峰を迎え撃つ準備は万端。
なのに、青山は自前のポットを持って来てコーヒーを飲んでリラックス。
「監督もどうですか?最高の一杯が出来ましたよ」
良くもまぁ、この場所にコーヒーなど持ち込むなぁ、など思いながらミーティングを始める。
「今日の相手は聖峰だ、勢いに乗っているから油断するなよ」
「大丈夫ですよ、最高の一杯を仕上げますから」
****
「皆、行くわよ」
聖峰陣営も、気合いが入りコートに向かいだす。
白いユニフォームの聖峰、青いユニフォームの北都商業。
決勝リーグを賭けた戦いが始まる。




