決意
「ベル私働くね!」
「あ、決めたの?説得は大丈夫だったの?」
「お父様がルカが良いなら良いって。なんでだと思う?」
「王子様だからじゃない?それに雇い主だから!細かい事は気にしなくていいと思うよ。」
そっか。ベルにお土産を渡し今度は一緒に行こうねって約束をする。ルカとのお出かけは楽しいけど、ベルとも遊びたい。
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「リリカ様おはようございます。」
同じクラスの令嬢に話かけられ、休暇はいかがでしたか?と話に花が咲く。学院にも慣れてきた最近では少しずつ色んな人と話す事も増えてきた。
「今日は殿下はご一緒では無いのですか?」
「今日はご予定があるそうです。」
「あの、こんな事聞くのは大変ぶしつけなのですが…リリカ様は殿下とご婚約なさるのですか?」
「え!?しないです!そんな予定無いです!」
殿下がお相手を決められたとの話を伺いましたので、絶対リリカ様の事だとばかり思っておりました。すいませんと謝られたので、婚約とかはまだしないってこの前言っておりましたよと一応伝えておく。
「ねぇベル。ルカってずっと婚約者いないの?」
「1度もいないわ。隣国にいたし陛下達もそこまで急いで無いみたいで、殿下の意向に沿うとの事よ。気になるの?」
「今日同じクラスの方に聞かれたの…お相手決められたらしいけどリリカ様ですか?って。ルカは私にそんな事言わないから、気を使わせてるのかと思って…遊びに行くために誰かを待たせてるのなら悪いから…。離れた方がいいのかと。」
そっちかーって呟いている。マックス様も同じ位に婚姻する予定だからまだよ、そして誰もいないから大丈夫!と自信を持って言われる。
「結婚は同じ時期なの?」
「側近の子がまた側近になれるでしょ?私は同じ頃に産んで乳母になるのよ。」
「なるほど…ではまだだからまだなのね。」
「早い方が私は良いけど、こればっかりは決められないのよ。殿下も長丁場のつもりだしね。」
そうなんだ。少し安心する。まだ大丈夫。いつかは離れないといけたいけど、もう少しあの優しさに甘えていたい。
「今日帰りに寄り道しない?行きたいカフェがあるのよね。」
「あぁーいいのかな?いつもはルカが許可取ってくれてて…でもベルだものね。行きたいわ!」
「じゃ決まりね。いつも邪魔が入るから今日がチャンスだと思ったのよね。」
「マックス様も今日居ないの?」
「そう。殿下様のお供なの。寂しいからリリカが遊んでね。」
仕方無いわねと約束をして席に着く。ルカが居ない教室は少し楽しくない。
「んーーーここは何処だろう。」
ベルが用事があったので移動教室を1人で行ったら案の定迷子になった。キョロキョロと周りを見渡すが、んーわからない。どれだけ自分が頼り切っているのかが発覚する。
「どうしましたか?大丈夫ですか?」
「あ、すいません。迷子になりまして。良ければ教えていただけたら…」
いいですよ。何処行きたいのですか?と。助かる!教室を告げると行き方を説明してくれ向かおうとしたら…違いますと。んん?
「えーっと一緒に行きます。」
「本当に申し訳無く思いますが、お願いします。」
「普段はどうしてるのですか?」
「友人に頼り切ってます…」
なるほどと頷いている。声をかけてくれたのは2年の方でエノア様と名乗ってくれた。
「こちらです。リリカ嬢はもう少しご自身でしっかりされた方がいいと思います。学院内で迷っている様ではこの先もっと困りますよ。」
「エノア様のご助言を有り難く頂きます。友人が甘えていいと言ってくれたので頼りっぱなしでした。このままではいけないですよね。ありがとうございます。」
頑張ってと手を振り去って行った。良い方だったな。出会ったばかりのダメな後輩を案内してくれた上、助言まで頂けて優しい。
「あれ誰?」
「!??ルカ?今日用事で来れないんじゃないの??」
「終わったから来たんだ。それであれ誰?」
「迷子になったのを案内してくれたの。2年の方で声をかけてくれて、とても親切な人だったわ。」
「私がもう少し早く来てたら良かったね。ごめんね。」
「あのねルカ…私このままじゃダメだと思うの。先程の方にも学院内で迷っている様ではこの先困ると。確かにと思ったわ。」
「待って待って。もう私はいらないって事?」
「そうではないけど…いつまでもルカが側にいる訳ではないし…あ、先生が来た。あとでね。」
呆然としているルカと別れ席に着く。迷子にならない、仕事をする、自立!これよ。ルカが頭を抱え悩んでいたなんて気づかなかった。




