第4翼~~
闇に統一された空間
暗黒だけに包み込まれている
音さえもない空間
そこに一人の女性がいる
庚「夢は費えない。永遠の闇は、常にある。」
辺りには木霊した光が流れている
光はそれぞれ、映像を流している
そして、消えては生まれていく
庚「姉さん。私が、あなたを倒すわ。覚えておいてね。」
闇は光となり消えていく
そして、何もない現実に戻っていく
理緒の部屋
狭い部屋
部屋にはテーブル(コタツ)とベッドで部屋の大半を埋め尽くしている
テレビやキッチン・お風呂、トイレもついている部屋
たいした部屋ではないが、それなりの部屋である
理緒「(欠伸)疲れた~。」
さきほどまで、コタツで寝ていたが
起き上がり、ベッドに向かう
さきほど、見た夢は記憶にはないようだ
理緒が急に立ち止まる
ショウ「どうしました?ご支配。」
理緒「ん?なんか、大事な夢を見ていたような…」
否―ただ忘れていただけのようだ
と、ベッドで動く物体がある
それに何かの疑念を抱く
理緒は一人暮らしをしている
つまり、自分以外にはこの場にいるはずがないのだ
いや、ショウはいるのだが…。
理緒「ねぇ?ベッドに誰かいるよね…」
理緒がいうと、また動く
その瞬間をショウも見る
その瞬間、ショウは自分の翼を広げる
ショウ「“真紅の羽根よ。襲用なる力にて、かのものを撃て”」
ショウの謳により、羽根が輝きを増す
そして、いくらかの羽根が舞い散る
理緒「(M)初めての呪文やね…」
はじめて聞く謳
そして、初めての技
ショウの技が発動される
ショウ「“”」
舞い散る羽根がベッドに潜むモノを攻撃する
すべての攻撃が布団に刺さる
まるで、その攻撃を察知して守るかのように
理緒「えっ!?」
理緒が驚きの表情をすると、
ベッドの布団がよけられる
そして、中から、見覚えのある人間が姿をあらわす
花音「(欠伸)」
ひとしきり欠伸をかまして、
そして、理緒の方を向いていう
花音「よう!おはようさん。勝手にねさせてもらったぜ。」
それに対して
理緒「にゃんで、花音君がこんな所に~!!」
理緒が声を跳ね上げていう
それに対して
耳をふさぎながら
花音「言っていただろ、今日は理緒の所に行くって。」
それに対して、忘れていたかのように
+とぼけて
理緒「あれ~、そうでしたっけ~。」
理緒がぼけている様子
それに対して、少し切れ気味で
花音「はぁ?理緒が先にいったことだろ!」
理緒「はぅ~、花音君がいじめる~。」
どこからか、現れたアイズに抱きつく
それに対して、ほぼ無視で
アイズ「全員、そろったな。」
それだけ言うと、慣れた足取りで
ベッドに座る
そして、理緒は正面に座る
花音はベッドで横になっている
花音「とりあえずはね。」
花音はぐっ~たらしている
理緒「…さて、じゃぁ、早速内容を確認するよ。明日の特訓の。」
アイズ「あぁ。」
全員がおしゃべりをはじめる
次の日
新井付近
うろうろしている
花音「ったく、どこなんだよ!」
花音が切れ気味に言う
それもそのはず、彼らは既に30分以上も歩いているのだ
理緒「う~ん、この辺りのはずなんですけどね~。」
地図と辺りを見比べて言う
地図によるこの辺りのようだ
だが、見つからない
ただ、壁だけが続く
リコ「もう~、まるで迷路なんだから~!?」
辺りを見渡しながら言う
まるで、迷路
その表現どおり道は細い
しかも、ゴールも見えない
アイズ「ん?」
アイズが何かに気づく
それに反応する
理緒「どうしたの?アイズ君。」
アイズに問い掛ける
すると、上空から声が聞こえる
月影「そんなところで、何をしているんですか?」
すると、上から麻生が飛び降りてくる
そして、うまく着地する
理緒「うぅ~、よかったです~。」
理緒が麻生に抱きつく
麻生は理緒の頭をなでながら
次の言葉を発する
月影「ところで、30分以上も何しているんですか?」
麻生はずっと三人の様子をみていたようだ
麻生の顔には笑顔がこぼれる
花音「(少し怒って)ずっと見てたんなら、もっと早く声をかけろ!」
腕を振りかぶるが
それをアイズがとめる
アイズ「そんなことより、ここが、省吾の家なのか?」
確信を得るための質問を出す
それに笑顔で答えながら
月影「えぇ、そうですよ。でも、省吾さんを呼び捨てにするなんて、許しがたいですね。」
麻生お得意のパペットをつけた手でたたく
省吾にするのとは、違いダメージもきちんとあるようだ
アイズは、ひざをつく
理緒「ここ?…ですか?」
理緒が不思議そうに辺りを見回す
疑問符が頭をよぎるだけ
結局、答えはひとつしか見つからない
月影「えぇ、そのとおりですよ。」
すると、腕の制止がなくなったので、
麻生をつかみ
花音「はぁ?どこが、あいつの家だって?」
花音だけはまるっきり、検討がつかない様子
ほかの二人は、少し驚いている
そして、ついに、理緒が指を指しながら
理緒「ここなんですか?」
壁を指差している
花音は、疑問符を浮かべている
花音「はぁ?この壁のどこが…」
ふと、門らしきものを発見する
そして、表札もついている
月影「もう、お気づきですよね。」
麻生が笑顔で言う
全員は、それに対して呆れている
新井家の中
4人が歩いている
月影「ちゃんとついてきてくださいよ。迷っても責任は問いませんから。」
麻生が笑顔で言う
他の二人は、疑いのまなざしで見ている
理緒「ほんとうですか!?」
一人、真に受ける
それに対して
月影「えぇ、迷うと、捜索隊が出ちゃいますよ。」
アイズ・花音は疑い
理緒だけは真に受けている
理緒「はぅ~。」
月影「ここは、笑う所ですよ。」
笑顔で言っているが、
アテナ「まじ話なんで気をつけてください。」
アテナが言う
それに対しては、アイズ・花音も真に受ける
花音「本当なんだ!?」
アイズ「本当なのか。」
月影「はい!」
そこに待ちくたびれたようにユフィが走ってくる
そして
ユフィ「んもう~、何しているのよ~。待ちくたびれているよ。」
それだけ言うと、消えていく
月影「…急ぎましょうか。」
麻生が真顔になる
何かを忘れていたかのようだ
そして、急に急ぎだす
理緒「あっ、待ってください~。」
理緒が追いかけていく
そのあとを二人も続いていく
省吾の部屋
どたばた走る音が聞こえる
そして、障子をあけて飛び込んでくる
月影「と~ちゃっく!?」
麻生が一人で入ってくる
それを見て
省吾「…(ため息)で、あとの3人は?」
辺りを見回してから
麻生が考え込む
そして、笑顔で
月影「どこかで、迷子になってるんじゃないかな?」
楽しそうに(嬉しそうに?)答える
それを見て、立ち上がり
省吾「あんたは、捜索隊の手続きをしといて。オレは、探しにいってくる。」
省吾が出入り口に向かう
麻生は笑顔でいながら
月影「捜索隊を出す必要はないんじゃない?省吾さんなら、探査できるんじゃない?」
それに対して真顔で
省吾「オレの…というか、ここで、探査系の能力使えるのは、母さんと父さんだけだよ。」
自分の力を卑下している
かつての省吾ではありえないことだ
月影「…単に苦手なだけじゃ…」
省吾が障子を開けて飛び出していく
麻生はそこに取り残される
月影「…さぁ~て、私も動きますかね。」
麻生が隠し扉に入っていく
上層部しか知らない領域
麻生はなぜか知っている。
そこから、麻生は省吾の母親の元へと向かおうというのだ
省吾「(M)さて、どうやって探すか…」
自分の手のひらを見つめながら言う
ユフィの探査能力はまるっきり役に立たない
かといって、自分の力では出来ない
省吾「まぁ、なんとかなるさ。」
一瞬、嘉穂の影が浮かぶ
そして、彼の口癖とも言える言葉を吐く
樹海
辺りは木で覆われていて
光すらもほとんど届かない
辺りは虫が飛んでいる
理緒「はぅ~、ここはどこなの~?」
理緒が辺りを見回しながら言う
隣では花音が虫を払っている
花音「まったく、ここは虫が多くてやになるな!」
理緒の腕に虫がつく
すると大慌てで
理緒「かっ、花音く~ん!?(泣)」
腕を振る(?)
そして、花音に近づいていく
眼からはうっすらと涙が出ている
花音「まったく、逆だろ。」
花音が理緒についた虫を払う
理緒は嬉しそうに花音にじゃれつく
理緒「ありがとうにゃん。」
花音は理緒の頭をぽんとたたく
そして
花音「まったく、普段はどうしてそんなんだ?」
理緒の普段と戦闘時の違いについて疑問をもつ
理緒「それは…」
虫の悲鳴
そして、爆発音
花音「なんだ!?」
爆発した方を見る
爆発音はしたが、煙などはあがっていない様子
理緒「…いってみよう。」
理緒がまじめモードに変貌をとげている
そして、爆発のあった方に向かっていく
花音「おい!」
一瞬、遅れて花音も向かっていく
新井家の庭
爆発音の方を見る
省吾「はぁ~、これは、今日の特訓なくてもいいかもな。」
その爆発音でふと思う
ユフィ「…やはり、あそこに迷い込んだんですね。」
ユフィが急に現れて言う
いつもと違い、今回は探査を出来ていたらしい
省吾「あぁ、そうだな。さっさと行くぞ。アイズはともかく、残りの二人が危ないからな。」
省吾が、翼を広げる
ユフィの能力ではなく、自分の背から直接生えている
ユフィ「まったく、誰かのためになるとね…」
ユフィも追いかけていく
樹海-爆発音の場所
地面にはクレータが出来ている
だが、まだ敵の気配がする
無数の虫が少年を攻撃している
アイズ「いいかげんにしてはくれないか!」
光の線が辺りを交差する
そして、虫を切り裂いていく
リコ「(M)呪われた子供達…そして、呪われた力。」
光の線がすべてを壊していく
だが、辺りの植物にはほとんどダメージを与えていない
アイズ「“一閃の力、敵を切り裂け!”」
光の閃光が走り、一瞬で敵を瞬殺する
その閃光で生き残る虫が襲い掛かる
虫「キィー!」
体は硬い甲羅に守られ、
角を持ち、するどい爪を持ち、
牙も生えている虫
そして、飛行しながら向かってくる
アイズ「邪魔するな。」
閃光が虫を貫く
だが、ダメージはほとんどない
そこに、二人が駆け寄る
理緒「アイズ君、大丈夫?」
理緒が心配そうに近寄る
いつもとは、違う雰囲気のアイズ
アイズ「来るな。今のオレは…」
アイズの周りには、黒い気があふれている
まるで、邪心合体のように邪悪さを持っている
花音「アイズ!まさか…」
ふと頭によぎる
昔のことを
昔、人をたくさん消滅させた日の事を
虫「キィー!?」
虫が爪で攻撃してくる
理緒「花音君!アイズ君を止めておいて!」
理緒が一瞬でユニオンする(無詠唱)
そして、虫の方向を変える
花音「アイズ!ごめん。」
アイズの体を束縛する(地面の力で)
アイズ「ぐっ。」
そして、アイズの体に触れて力を使う
花音「“魂の片割れよ。この者に宿りて、汝が意思を惑わしたまえ。”」
花音の手から淡い光が溢れて
アイズを包み込む
理緒「あんたの相手は私がします!」
虫を蹴り飛ばして言う
虫はそれに対して怒りを放ちながら
向かってくる
虫「きぃ!?」
矛先を理緒に向ける
そして、向かってくる
理緒「こっちよ。」
飛翔する(かわす)
それにより、虫が木々を破壊する
ショウ「(M)炎はこんなところで、つかえない。」
理緒「(M)うん。こんなところで、使ったら、私達も危ないからね。」
ショウ「(M)なら、どうします?」
理緒「(M)私の守りをすべて解除して、辺りを出来るだけ守って。」
紅の羽根があたりに散る
それを見て、花音が何かを言う
花音「(M)理緒…あんた…」
かつてのビジョン
アイズが闇にとらわれて、
理緒がとめるためにとった唯一の方法
アイズ「(M)理緒…やめろ…」
羽根が辺りを守る結界になる
ショウ「(M)準備は出来ました。」
次の瞬間、理緒が虫にとらわれる
虫は理緒を捕らえる
花音「だめだ!理緒!!」
花音がめいいっぱい騒ぐが
届かないようだ
理緒は笑みを浮かべて
理緒「かかったね。」
理緒が胸から爆弾を取り出す
その爆弾が一瞬で炎に包まれ爆発する
虫はそのままなすすべなく粉砕される
理緒「(M)アイズ君を取り戻すため…」
理緒の付近を完全に破壊する
閃光が走り、全員目がくらむ
アイズ「理緒!戻ってくるんだ!?」
花音の呪縛を解き放ち、
閃光が辺りを緩和していく
そして、線があたりに溢れる
理緒「(M)アイズ君…」
理緒の周りに線が溢れる
その線が、熱やダメージを緩和していく
花音「なっ…」
リコが違う姿に変わっていく
そして、理緒を包み込む
ダメージを癒していく
理緒「(M)アイズ君…信じていたよ。」
すべては理緒の計算
かつての時のように、自分のみに危険が起これば、
助けてくれる
まるで、お兄さんのような存在
それが、アイズなのだ
理緒にとっては。
アイズ「リコ!」
アイズの言葉により、闇にとらわれた力が光になる
そして、辺りの力を浄化する
辺りの闇がなくなる
省吾「…終わったようだな。」
省吾が上から降りてくる
そして、理緒の傷を見る
そして、ふれる
理緒「い…」
省吾「よくもこんなひどいことが出来たな。」
手をかざすと理緒の怪我が完全に治っていく
理緒「えへへへへ。」
省吾「まぁ、いいや。今日の特訓はこれで終わりだ。」
花音「えっ!?」
省吾「こんな怪我してて出来るかって…それ以前に、こんな所に迷い込むなんてな。」
三人がふしぎそうにしている
省吾が手を上にあげると樹海が消えていく
そして、ただの洞窟になる
リコ「ここは?」
省吾「ここは、守護堂・邪。さっきまでのは、すべて幻想だよ。」
省吾が理緒の治療をしながら言う
それに対して
アイズ「さっきの幻想…」
ユフィ「えぇ、ここは、ちょっとした闇でも現実並に再現されちゃいます。」
さっきの樹海
すべての攻撃
敵の強さ
そして、過去の記憶
すべてがなりたった上で今回の出来事が生まれた
省吾「…さて、家に戻るぞ。」
理緒を抱っこ(お姫様抱っこ)していく
理緒「(M)はぅ~、はずかしいよ~。」
他の二人は省吾の後をついていく
花音「ついていきましょうか。」
アイズ「あぁ。」
守護堂・邪-出口
省吾が出てくる
そこにちょうど麻生が来る
月影「なっ、なにしているんですか~!?」
省吾の姿を見て言う
省吾「勝手に誤解するな。」
そのまま無視していく
花音・アイズもそれに続いていく
花音「理緒は怪我をしているんだよ。」
通りすがり様に麻生に言う
麻生は一瞬、笑顔になり
そして、省吾の後を追いかけていく
アイズ「単純っていいな。」
花音「そうだな。」




